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カテゴリ:Theatre/Cinema( 495 )


2018年 05月 07日

GW最終日は歌舞伎座昼の部

c0155474_17484497.jpg昨日は歌舞伎座で「雷神不動北山櫻」と、時蔵の「女伊達」を見る。
海老蔵の「雷神不動北山櫻」は2008年正月に新橋演舞場で見て以来。鳴神上人と粂寺弾正、早雲王子、安倍清行、不動明王の5役を勤めるので、途中20分と30分の休憩をはさむけれど、発端から大詰めまで、4時間10分ほとんど出ずっぱりの体力勝負って演目。

込み入った筋だというので、まず冒頭で海老蔵による簡単なストーリー紹介がある。
演じる5役の紹介とともに、今年が成田山開基1080年であり、2階にお不動さんが出張してきてることや、二世市川團十郎生誕330年であり市川家にとって縁の深い演目で、成田屋という屋号の由来などの解説もあったよ。

さて、なんといっても素晴らしかったのが三幕目、鳴神から大詰めの不動に至る場面だ。
菊之助演じる雲の絶間姫の色香に、鳴神上人がフラフラとなって、ついに落ちちゃうところ。ハメられたことに、怒髪天をついて大きな目を剥いてのミエが、すごく似合う。たっぷりの立ち回りは3階席から見ていても迫力があったなぁ。そして最後、赤々と燃える炎の中に不動明王が登場するシーンでは、やんやの「成田屋!」の大向うの掛け声が降ってきて、ああ、團菊祭!なのだった。

5役の中ではこの鳴神上人が最高だったけど、100歳を過ぎても色っぽい安倍清行が不思議な雰囲気。
『毛抜』のシーンは、腰元巻絹の雀右衛門がよかったな。

通し狂言「雷神不動北山櫻」

鳴神上人/粂寺弾正/早雲王子/安倍清行/不動明王 ……海老蔵
雲の絶間姫 ……菊之助
秦民部 …… ……彦三郎
文屋豊秀 ……松也
秦秀太郎 ……児太郎
小野春風/矜羯羅童子 ……廣松
八剣数馬/制多迦童子九 ……團次
小原万兵衛/実は石原瀬平/黒雲坊 ……市蔵
白雲坊 …… …… 齊入
小松原中納言…… 家橘
関白基経…… …… 錦之助
八剣玄蕃…… …… 團蔵
小野春道…… …… 友右衛門
腰元巻絹…… …… 雀右衛門


「女伊達」

女伊達木崎のお光…… 時蔵
男伊達中之島鳴平…… 種之助
同  淀川の千蔵…… 橋之助

写真は、ここ3年ぐらい公園を歩くたびに、何の木?キウイでもないし・・と思っていた木、花が咲いてわかった。白雲木だった。花はちょっとエゴノキに似ている。
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こちらはコゴメウツギ。この時期は白い花の咲く木が多い。
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by sustena | 2018-05-07 17:48 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2018年 04月 16日

エルンスト・ルビッチ『生きるべきか死ぬべきか』

c0155474_16532166.jpg銀座のメゾン・エルメスで、エルンスト・ルビッチ監督の『生きるべきか死ぬべきか』(原題 To Be or Not to Be 1942年/アメリカ/99分/モノクロ)を見る。

第二次世界大戦直前の1939年、ワルシャワ。俳優のヨーゼフとマリアのトゥーラ夫妻は、「ハムレット」で主役を演じる看板役者。マリアの楽屋に、連日花が届く。前列2列目に座って、熱いまなざしでマリアを見つめる空軍中尉・ソビンスキーからの花だった。ぜひ一度会いたいというメッセージをよこした中尉に、マリアは「To Be or Not to Be」のセリフを合図に楽屋に来るように伝言。ハンサムな中尉に、マリアは逢瀬を重ねる。
そしてついにナチがワルシャワ侵攻。トゥーラ夫妻も地下組織の一員として、ナチへの抵抗を続けることに。一方、中尉は、イギリスでドイツへの反撃の準備を進めていた。そんななかシレツキー教授がワルシャワに赴く密命を帯びていることを知った中尉は、教授の態度にナチのスパイではないかと疑う。ゲシュタポにワルシャワの地下組織のリストが渡ってはたまらない。このピンチから逃れるために、役者たちは大芝居を打つ・・・

と、あらすじを書いていっても、この映画のおもしろさは到底伝わりそうにない。
とにかく、ナチやヒトラーをめいっぱいおちょくっているとともに、男女の三角関係、ハムレットやユダヤ人のシャイロックのセリフが絶妙にブレンドされていて、最高におもしろかった。

こんな映画を第二次大戦まっただ中に作るなんて、エルンスト・ルビッチ、すごいなぁ。ルビッチは、1892年ベルリン生まれ。典型的なユダヤ人の風貌から劇団のコメディアンとなり、その後映画監督として成功を収める。1922年に渡米。1935年には、ナチによってドイツ市民権を剥奪されたひと。コメディは得意中なんだって。。
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監督:エルンスト・ルビッチ
脚本:エドウィン・ジャスタス・メイヤー
撮影:ルドルフ・マテ
音楽:ウェルナー・R・ハイマン
出演:
キャロル・ロンバード:マリア・トゥーラ
ジャック・ベニー:ヨーゼフ・トゥーラ
ロバート・スタック:ソビンスキー中尉
ライオネル・アトウィル:ラウィッチ
フェリックス・ブレサート:グリーンバーグ
シグ・ルーマン:エアハルト大佐
トム・デューガン:ブロンスキー
スタンリー・リッジス:アレクサンダー・シレツキー教授



by sustena | 2018-04-16 16:53 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2018年 04月 15日

「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」

c0155474_08071023.jpgスティーヴン・スピルバーグ監督の「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」(原題:THE POST 2017)を見る。

ベトナム戦争の反対運動が次第に高まる1971年、ニューヨーク・タイムズがベトナム戦争が失策だったことを分析した政府の極秘文書「ペンタゴン・ペーパーズ」をすっぱ抜く。政府のおひざ元のワシントン・ポストも、ニューヨーク・タイムズに対抗し、文書をリークしたランド研究所の調査員で、文書作成にかかわったダニエル・エルズバーグからコピーを入手。ポストの編集主幹であるベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は、ニューヨーク・タイムズが連邦地裁から発行差し止め命令を受けているときに、記事を掲載しようと考える。

そのころ、ワシントン・ポストは、家族経営から脱却し、経営の安定を図ろうと株式上場に踏み切ったばかり。社主のキャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)は、夫が自殺したあと新聞社を引き継いでいたが、男性の役員たちからは経営手腕を疑問視されていた(当時、アメリカの全国紙の中で唯一の女性の発行人だった)。発行差し止めのリスクをおかして、記事を掲載すべきか? 株式上場をめぐる契約書には、上場後1週間、「非常事態」があれば、契約を破棄できるという条項も含まれていたのである。発行差し止め命令を受ければ、非常事態にあてはまり、経営はたちゆかなくなる。役員が反対するなか、キャサリンは掲載にGOを出す・・・。

メリル・ストリープの演技がすばらしい。掲載をめぐって悩み揺れ動く表情、しかし決断したあとは、ゆるぎない自信と風格を漂わせる
トム・ハンクスもすっかり貫禄がついちゃって。先日、93年の「フィラデルフィア」での若々しい彼を見たばかりなので、四半世紀の歳月を思ったよ。

活版時代の輪転機や、原稿の送稿スタイルがなつかしい。

国務長官を務めたマクナマラと友人関係にあったキャサリンが、マクナマラに相談したとき、「ニクソンはクソだ。どんな汚い手を使ってでも、新聞社を潰しにかかる」という意味のことを言う。うーん、どこかの国の総理みたい。

報道の自由を守るのは報道を通じてのみ。
そんなまっとうな戦いに、いまのニッポンの政治を思って、ちょっとタメ息。

メリル・ストリープ・・・キャサリン・グラハム
トム・ハンクス・・・ベン・ブラッドリー
サラ・ポールソン・・・トニー・ブラッドリー(ベンの妻)
ボブ・オデンカーク・・・ベン・バグディキアン(エルズバーグから文書をゲット)
ブルース・グリーンウッド・・・ロバート・マクナマラ
マシュー・リス・・・ダニエル・エルズバーグ

公園では緑がやさしい色!
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by sustena | 2018-04-15 08:19 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2018年 04月 14日

ナイロン100℃『百年の秘密』

c0155474_16313171.jpgナイロン100℃の『百年の秘密』を観る。
15分の休憩をはさんで、1幕と2幕で3時間25分。でもちっとも長いと感じさせない。
もっともっと、この空間にひたっていたい。そう感じる。

舞台中央に大きな楡の木がそびえている。庭と部屋が一体になったちょっと不思議な舞台だ。
この木のあるベイカー家に住むティルダとその親友のコナを中心に、三世代にわたる家族の歴史が、時系列を行きつ戻りつしながら綴られる。
愛、友情、裏切り、家族それぞれの想いのすれ違いや愛憎・・そのすべてを老木は見つめてきた。

主人公のティルダとコナを演じるのは犬山イヌコと峯村リエ。なんと4歳の幼児から老年までを演じ分ける。すごいなー
(もちろん、そのほかの役者も。とくに感心したのは松永玲子演じるパオラが年老いてからの背中)。

いつもながら、ケラのホン、そのセリフの素晴らしいこと。ひとつひとつのセリフが滲みる。なかでも老年のティルダとコナが再会し、長い年月を思いひっそりと笑う場面、泣けて泣けてたまらなかった。

大倉孝二はいつもあんな役だけど、はまり役だよね。
長田奈麻の語りも。最初の長セリフも、俳優たちのちょっとした手の動きで、ちっともあきることなく、聞きほれてしまった。

ナイロン100℃ならではの完成度なのだった。おススメです。
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ベイカー家
犬山イヌコ ティルダ・ベイカー(主人公)/ニッキー(フリッツの孫)
大倉孝二エース・ベイカー(兄)
松永玲子パオラ・ベイカー(母)/老年のポニー
廣川三憲ウィリアム・ベイカー(父)/老年のフリッツ
長田奈麻ベイカー家の女中
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ベイカー家の隣人
山西惇フォンス・ブラックウッド
小園茉奈ブラックウッド家のメイド

ティルダの同級生
峯村リエコナ・アーネット(ティルダの親友 主人公)/ドリス(ポニーの孫)
みのすけチャド・アビントン
村岡希美リーザロッテ・オルオフ

エースの友人
萩原聖人カレル・シュナイダー
菊池明明ヴェロニカ(エースの恋人)

第二世代
泉澤祐希フリッツ・ブラックウッド(ティルダとフォンスの息子)
伊藤梨沙子ポニー・シュナイダー(コナとカレルの娘)

猪俣三四郎不動産屋
安澤千草家を買いに来た客・妻
藤田秀世  家を買いに来た客・夫/リーザロッテの夫
伊与勢我無家を買いに来た客の息子・ロビン
木乃江祐希家を買いに来た客の恋人・ケイト


スタッフ
■作・演出 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
■音楽:鈴木光介
■美術:BOKETA
■照明:関口裕二
■音響:水越佳一
■映像:上田大樹
■衣裳:宮本宣子
■ヘアメイク:宮内宏明
■演出助手:山田美紀
■舞台監督:竹井祐樹 福澤諭志
■宣伝美術:はらだなおこ


by sustena | 2018-04-14 16:33 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2018年 04月 11日

四月大歌舞伎

c0155474_17021259.jpg4月の歌舞伎座は、夜の「絵本合法衢」が素晴らしい。
この演目は2012年4月に国立劇場で見ている(ほんとは2011年春にやるはずが、3.11で延期になったのだった)。
ちょっと迷ったのだけれど、仁左衛門が一世一代で勤めるというので、やはりこれは見ておかねば!と、1階席3列目、中央のやや花道寄りという絶好の席をゲットした(とはいえ、私の視力はもう相当にオトロエているので、暗い場面は表情が見にくく、ああ、こんな前の列でも双眼鏡は必須だったと、ちょっと悲しい)

ストーリーは。。。
近江国多賀家の分家・左枝大学之助は多賀家の重宝「霊亀の香炉」を盗み、その後、多賀家の家老・高橋瀬左衛門を殺し、「菅家の一軸」もゲットする。

この「霊亀の香炉」を、部下が京の道具商田代屋に預けてしまう。そこで、大学之助と瓜二つの太平次がそれを取り返そうと算段。太平次にぞっこんのうんざりお松が田代屋に赴く。お松のたくらみは失敗に終わるが、その場にやってきた太平次は、田代屋の後家おりよを毒殺して50両を奪い、それを知るお松も井戸に落として亡き者にしてしまう。

こんなふうに大学之助と太平次は次々に人を殺していく。

かたや、お家乗っ取りをたくらむ武士の大学之助では凄みと威厳を、一方の武士出身とはいえ今は立場(旅人の休憩所ね)を営む太平次は、愛嬌も柔らかみもずる賢さもある役柄。この2つを、仁左衛門が実に巧みに演じ分ける。

一度見ているからストーリーが頭に入っているせいもあるかもしれないけれど、今回は国立劇場で見たときよりさらにスピードアップして、悪の疾走感にあふれていて小気味よい。
仁左衛門、もっともっとできそうなのに、今回でこのお芝居を封印しちゃうのは、もったいないような、寂しいような・・・

時蔵のうんざりお松はほんとピッタリだった。

芝居がはねたあと、魚真でイッパイ。久しぶりに毛ガニを食べたなー。

別の日に、こちらは3階席で見た昼の部。
「西郷と勝」が、真山青果らしい理屈っぽいお話ながら、予想以上に、松緑の西郷がはまり役で、勝海舟相手に無辜の江戸の民を戦争に巻き込む愚かさを語る場面、心にしみたよ。
「裏表先代萩」はウラオモテ感がちょっと物足りないというか、いまいち台本の出来が悪いような。。。。

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刺身盛り合わせ。7種類のところ、2種類おまけが(ボタンエビ、こち、とり貝、鯵、平貝、とろサーモン、白魚、メジマグロ、鯛)
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白魚の青のり揚げ
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■昼の部

真山青果作「江戸城総攻」より
西郷と勝

西郷隆盛松緑
山岡鉄太郎彦三郎
中村半次郎坂東亀蔵
村田新八松江
勝海舟錦之助

通し狂言 梅照葉錦伊達織
裏表先代萩

大場道益宅/足利家御殿/同 床下/小助対決/仁木刃傷

下男小助/仁木弾正菊五郎
乳人政岡   時蔵
細川勝元   錦之助
下女お竹/沖の井孝太郎
倉橋弥十郎   松緑
荒獅子男之助彦三郎
渡辺民部   坂東亀蔵
鶴千代亀三郎
松島   吉弥
大場宗益   権十郎
横井角左衛門齊入
栄御前萬次郎
八汐   彌十郎
大場道益   團蔵
渡辺外記左衛門東蔵


■夜の部

四世鶴屋南北 作
通し狂言  絵本合法衢-立場の太平次

序 幕
第一場 多賀家水門口の場
第二場 多賀領鷹野の場
第三場 多賀家陣屋の場
二幕目
第一場 四条河原の場
第二場 今出川道具屋の場
第三場 妙覚寺裏手の場
三幕目
第一場 和州倉狩峠の場
第二場 倉狩峠一つ家の場
第三場 倉狩峠古宮の場
第四場 元の一つ家の場
大 詰
第一場 合法庵室の場
第二場 閻魔堂の場

左枝大学之助/立場の太平次仁左衛門
田代屋与兵衛錦之助
田代屋娘お亀孝太郎
孫七   坂東亀蔵
太平次女房お道吉弥
お米   梅丸
番頭伝三   松之助
升法印由次郎
関口多九郎   権十郎
田代屋後家おりよ萬次郎
高橋瀬左衛門/高橋弥十郎彌十郎
佐五右衛門   團蔵
うんざりお松/弥十郎妻皐月時蔵


by sustena | 2018-04-11 10:00 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2018年 03月 30日

15時17分、パリ行き

c0155474_16530614.jpg先日、クリント・イーストウッド監督の最新作「15時17分、パリ行き」(THE 15:17 TO PARIS 2018)を見てきた。
2015年8月に、アムステルダムからパリに向かう高速鉄道で起きた無差別テロに遭遇し、連携プレーでテロリストを取り押さえた3人の幼馴染の若者。アメリカ空軍兵スペンサー・ストーンとオレゴン州兵アレク・スカラトス、二人の友人の大学生アンソニー・サドラー。彼らの生い立ちを追いいながら---発達障害ではないかと教師から指摘されるほどの、平凡というよりむしろ落ちこぼれに属しそうな3人の成長と、彼らのヨーロッパ旅行を淡々と描く。テロの場面は拍子抜けするほどアッという間。

運命のいたずらで事件に遭遇して、英雄的な行動でレジオン・ドヌール勲章を授かるんだけど、何が彼らを動かしたのだろう? 日常の何気ない一コマひとこまがいとおしくなる。」 

主演の3人は本人が演じ、列車の乗客なども、できるだけ当事者を集めたんだそうだ。
驚くほど自然な演技!

撮影:トム・スターン
音楽:クリスチャン・ジェイコブ

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by sustena | 2018-03-30 16:53 | Theatre/Cinema | Comments(6)
2018年 02月 27日

高麗屋3代襲名披露

c0155474_16531736.jpgc0155474_16532854.jpg1月2月の歌舞伎座は、歌舞伎座百三十年記念と、高麗屋3代-松本幸四郎改め 二代目 松本白鸚と、市川染五郎改め 十代目 松本幸四郎、松本金太郎改め 八代目 市川染五郎の3人の同時襲名披露で、新春にご祝儀が重なっての2か月間だった。

1月は、NHKで夜の部の勧進帳は中継していたのでパスして、昼の部を3階席からと、1階から見た。1階席のほうは、友達がタダ券があるからと誘ってくれたのだ。私の衰え切った視力では、3階席からは表情がよくわからないので、双眼鏡がなくとも、しっかとわかるのはうれしい限りなのだった。

七福神は正月らしいにぎやかさ。そのあとが、菅原伝授手習鑑。寺子屋の子殺しの話は正月早々、くらくないかー。
車引での新幸四郎の松王丸は、ちとニンではないように思うけれどもガンバッテました。
続いての寺子屋は白鸚。こういうドラマチックな役はこの人はほんと、うまいんだよね。梅玉の源蔵が、寺子屋の悪ガキたちを見て、田舎者ばっかりってトホホとなる場面。ぴったり。

ところで、寺子屋では、久しぶりの猿之助が涎くりで登場。この人が舞台に出ると、観衆の目が釘付けになってしまう。「襲名披露興行のために、頑張ってリハビリして出てきた」のセリフに客席からは大きな拍手。
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2月は夜の部へ。なんといっても忠臣蔵・祇園一力茶屋の場での玉三郎のお軽と仁左衛門の寺岡平右衛門が目当て。今回はなんと、偶数日は、菊之助と海老蔵になるというので、どちらも発売即売り切れだったなぁ。

この仮名手本忠臣蔵の前の「壽三代歌舞伎賑」では劇中に襲名披露を行うんだけど、両花道の場面では男伊達と女伊達が9名ずつズラリ並び壮観(といっても3階席では花道パートは大部分が見えないんだけど)。こんなに大勢の役者が並ぶのは初めてなんだって。
新染五郎のカッコよさに、女性陣、ため息。芝居はまだまだだけど、ホント、華がある。

熊谷陣屋では菊五郎の義経が情もあり、おっとりとして絶品。
そうそ、幕は2月は草間彌生だった。1月とは違うものを用意しなくちゃならないのか。たいへんなことだなー

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1月壽 初春大歌舞伎
昼の部
一、箱根霊験誓仇討  
箱根山中施行の場/同白滝の場

飯沼勝五郎 勘九郎
滝口上野/奴筆助 愛之助
女房初花七之助
刎川久馬吉之丞
母早蕨秀太郎     

二、七福神
恵比寿又五郎
弁財天扇雀
寿老人彌十郎
福禄寿門之助
布袋高麗蔵
毘沙門芝翫
大黒天鴈治郎     

三、菅原伝授手習鑑
車引/寺子屋

〈車引〉
松王丸染五郎改め幸四郎
梅王丸勘九郎
桜丸七之助
杉王丸廣太郎
金棒引藤内亀鶴
藤原時平彌十郎

〈寺子屋〉
松王丸幸四郎改め白鸚
武部源蔵梅玉
千代魁春
戸浪雀右衛門
涎くり与太郎猿之助
百姓  良作由次郎
同 田右衛門桂三
同   鍬助寿猿
同   米八橘三郎
同   麦六松之助
同  仙兵衛寿治郎
同  八百吉吉之丞
百姓  吾作東蔵
春藤玄蕃左團次
園生の前藤十郎

●二月大歌舞伎
夜の部 
 一谷嫩軍記
一、熊谷陣屋

熊谷次郎直実染五郎改め幸四郎
熊谷妻相模魁春
藤の方雀右衛門
梶原平次景高芝翫
亀井六郎歌昇
片岡八郎萬太郎
伊勢三郎巳之助
駿河次郎 隼人
堤軍次鴈治郎
白毫弥陀六左團次
源義経菊五郎

二、壽三代歌舞伎賑    
木挽町芝居前
幸四郎改め白鸚
染五郎改め幸四郎
金太郎改め染五郎

木挽町座元菊五郎
芝居茶屋亭主仁左衛門
茶屋女房玉三郎
男伊達 左團次/又五郎/鴈治郎/錦之助/松緑/海老蔵/彌十郎/芝翫/歌六
女伊達 魁春/時蔵/雀右衛門/孝太郎/梅枝/高麗蔵/友右衛門/東蔵/秀太郎
表方     廣太郎
役者     錦吾
高麗屋番頭     猿之助
町火消組頭     楽善
木挽町町年寄     我當
江戸奉行     梅玉
太夫元     吉右衛門
芸者     藤十郎

三、仮名手本忠臣蔵  
祇園一力茶屋の場

大星由良之助幸四郎改め白鸚
大星力弥金太郎改め染五郎
赤垣源蔵     友右衛門
富森助右衛門   彌十郎
矢間重太郎    松江
斧九太夫     錦吾
〈偶数日〉 
遊女お軽     菊之助
寺岡平右衛門   海老蔵
〈奇数日〉 
遊女お軽     玉三郎
寺岡平右衛門   仁左衛門


by sustena | 2018-02-27 17:04 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2018年 02月 13日

「スリー・ビルボード」

c0155474_08432816.jpg3連休の最後の日、「スリー・ビルボード」(原題:THREE BILLBOARDS OUTSIDE EBBING, MISSOURI)を観に行く。

アメリカのミズーリ州の片田舎。さびれた道路に並ぶ3枚の看板に、娘をレイプされて殺されたミルドレッド(フランシス・マクドーマンド)が、地元の警察署長になぜ犯人がまだ捕まらないのかとなじる広告を出す。
ウィロビー署長(ウディ・ハレルソン )はすい臓がんを患っており、人望も厚い。その彼を名指しで捜査の怠慢を非難するミルドレッドに小さな町のみんなは当惑・憤慨し、なんとかその広告を出すのをやめさせようとするが、彼女はがんとしてひかない。

噂話があっという間に広がる小さな町での暮らし、マイノリティや黒人に対する差別、離婚、病気、息子を支配しようとする母・・

登場人物は多くはない。主人公のミルドレッドとその息子(ルーカス・ヘッジズ)、19歳の愛人を作って家を出た元夫(ジョン・ホークス)、署長とその家族、すぐカッとなるディクソン巡査(サム・ロックウェル)とその母親、地元の広告会社を仕切るレッド・ウェルビー(ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ)、ミルドレッドをかばう小人症のジェームズ(ピーター・ディンクレイジ)、ミルドレッドの友人。一人一人の存在感やキャラクターがきっちり描かれている。

戯曲家としてのマーティン・マクドナーしか知らなかったけれど、今回は脚本・監督・製作も務めていて、才能のある人だなー

とにかく冒頭から緊迫感いっぱい。映像にまずぐぐーっと惹きこまれてしまう。そのまま終盤までイッキである。
クライム・サスペンスというし、暴力の香りがあちこちにあって、いったいどうなるんだろうとドキドキしていたけど、エンディングは意外にもイヤな感じがしない。

署長の手紙、病院でのオレンジジュースのシーンが好き。カーター・バーウェルの音楽もよかった。

浜田山のお散歩会での写真から
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by sustena | 2018-02-13 08:44 | Theatre/Cinema | Comments(4)
2018年 01月 14日

壽 初春大歌舞伎 昼の部

c0155474_16111938.jpg歌舞伎座百三十年という節目で、幸四郎、染五郎、金太郎の三代がそれぞれ二代目 松本白鸚、十代目 松本幸四郎、八代目 市川染五郎を襲名し、2か月間にわたって襲名披露興行が行われる。正月興行にご祝儀興行が加わって、1等席はなんと2万円もする。幸四郎はそれほどファンというほどではないけれど、猿之助や勘九郎、七之助が出るので、3階A席のチケットをゲットして、先日見てきた。

演目は、「箱根霊験誓仇討」、華やかでめでたい「七福神」、「菅原伝授手習鑑」から車引きと寺子屋であります。新幸四郎が車引きで松王丸を、新白鴎は寺子屋で松王丸を演じる。

なんといっても、寺子屋がドラマチックな表現のうまい幸四郎、源蔵に梅玉、その妻の戸浪に雀右衛門、松王丸の妻・千代に魁春、そしてたらこやのガキんちょの涎くりに、リハビリ中の猿之助、その親の吾作に東蔵と、すばらしい布陣で堪能した。
松王丸菅丞相の身代わりにわが子をさしだし、その首実検をするわけだけれど、そのわが子の最後は、じたばたせすににっこり笑って首をp差し出したという場面、よく知っている話なのに、いつも泣けてしまうのだった。
猿之助は客席の空気をつかむのがうまいこと。はやく本格復帰してほしいもの。東蔵とのやりとりは大喝采だった。

七福神で布袋さまをやった高麗蔵、女形が多いので一瞬誰かわからなかったな。
七之助の桜丸は凛々しい。特にめのすずやかさに3階からホレボレ見とれちゃったよ。

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夜は中野駅近くの第二力酒造でイッパイ。
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一、箱根霊験誓仇討

箱根山中施行の場
同   白滝の場
飯沼勝五郎 勘九郎
滝口上野/奴筆助 愛之助
女房初花 七之助
刎川久馬 吉之丞
母早蕨 秀太郎

二、七福神

恵比寿 又五郎
弁財天 扇雀
寿老人 彌十郎
福禄寿 門之助
布袋 高麗蔵
毘沙門 芝翫
大黒天 鴈治郎
     
三、菅原伝授手習鑑

〈車引〉
松王丸 染五郎改め幸四郎
梅王丸 勘九郎
桜丸 七之助
杉王丸 廣太郎
金棒引藤内 亀鶴
藤原時平 彌十郎

〈寺子屋〉
松王丸 幸四郎改め白鸚
武部源蔵 梅玉
千代 魁春
戸浪 雀右衛門
涎くり与太郎 猿之助
百姓  良作 由次郎
同 田右衛門 桂三
同   鍬助 寿猿
同   米八 橘三郎
同   麦六 松之助
同  仙兵衛 寿治郎
同  八百吉 吉之丞
百姓 吾作 東蔵
春藤玄蕃 左團次
園生の前  藤十郎


by sustena | 2018-01-14 16:26 | Theatre/Cinema | Comments(8)
2018年 01月 08日

初笑い

きのうは国立演芸場の「新ユン国立名人会」へ。松の内最後、千穐楽は小三治がトリをつとめるので、毎年の楽しみなのだ。

演目は写真の通り。
国立劇場で見損ねた獅子舞からスタート。獅子が眠っている様子がとてもかわいい。
トップバッターの花緑は、知ったかぶりするご隠居のパターンの新作。ビットコインって何って話で、ビットコ・インというホテルだと教える。でも下調べをしたら仮想通貨と書いてあったというと、仮装のあやまりで、通貨はてゆうか、という意味のつーか、すなわち仮装パーティでもうけ話なんかが出ると解説。じゃどんな仮装をすればよいのかというと、パイレーツオブカリビアン。そのココロは・・てんで、下げはホテルなのでバイキングがつきもの。

ダーク広和の奇術やすず風にゃん子・金魚の漫才は例年とほぼ同じネタ。
林家正蔵のマクラはドン・キホーテで次の寄席まで時間つぶしをしているときに、カップルに、三平、こぶ平などと名前を間違われた話で、なんとなくせつなかったなー。そこから、鏡を知らなかった昔の田舎の話に入っていく。

お目当ての小三治は今回は枕がぐっと短く。ちはやふるに。この落語はストーリーはよく知っているけれど、高座できいたことがなかった。さすがに自在であります。
帰りは銀座の魚真てイッパイ。今年の正月もこれにてオシマイ。

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by sustena | 2018-01-08 11:21 | Theatre/Cinema | Comments(2)