いつもココロに?マーク

sustena.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2008年 03月 20日

藤原竜也×白石加代子『身毒丸』 復活

彩の国さいたま芸術劇場で、『身毒丸 復活』 を観る。

『身毒丸』は、1978年、「天井桟敷」が若松武、新高恵子の主演で初演。中世の説教節のひとつ、「しんとく丸」(わが子を跡取りにするために先妻の子に呪をかける)と「あいごの若」(継子に恋をした継母がその思いをとげらられないため継子に罠をしかける)をもとに、寺山修司が継母と子の屈折した愛憎を描いた作品。(「摂州合邦辻」などもしんとく丸がベースになっている)。

その後、蜷川が、1995年に再演し、1997年のロンドン公演では、当時15歳だった藤原竜也がオーディションで主役を射止めデビューし、絶賛を浴びた。宣伝文句そのままにいえば「伝説の」舞台である。

食い詰めた旅芸人の一座が、「母のない子に母親をおわけします」という売り文句で娘たちを売りに出している。そこへ、身毒丸の父親が、母親を買い求めにくる。身毒丸は、母は産みの母ひとりだけだと拒絶するが、父親が買った長い黒髪の女・撫子に、ひきつけられもするのだった……。

幕が上がると、舞台上部から、暗闇の中、花火がパチパチとはじける。見せ物芸人たちが動き回っている。昨年の「エレンディラ」にも共通した、見せ物演劇のはじまりにふさわしい冒頭シーン。そこから観客は、色あせた総天然色風の世界にひきずりこまれていく。
藤原竜也は、シェークスピアよりも、「近代能楽集」やこの作品がだんぜん合っている。10年前のデビューの頃は、本当に「この役のため」とさえ思えたに違いない。白石もなまめかしく、おどろおどろしい。白石の土俗っぽい味と、藤原の蒼い狂気が混じりあうところがいい。

  作:寺山修司/岸田理生
  演出:蜷川幸雄
  照明:吉井澄雄
  作曲:宮川彬良

  出演
  身毒丸 藤原竜也
  撫子 白石加代子
  父親 品川徹
  小間使い 蘭妖子 
  仮面売り 石井愃一
  せんさく 渡部駿太バージョン(ダブルキャスト 中曽根康太)

c0155474_17244334.jpg
 
写真は、越後妻有トリエンナーレ2006で、妻有に嫁いできた女性の人生を、昔の写真と、撮りおろした写真とで再現、古民家に配置したアート(タイトルと作者は忘れてしまった)。室内から窓の外をみたところ。2006.9.5 F3.5 1/20秒 CANON IXY DIGITAL55

by sustena | 2008-03-20 17:25 | Theatre/Cinema | Comments(0)


<< ホテルの窓から      春や春 >>