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2017年 06月 27日

アラーキーの二つの写真展

昨日、アラーキーの二つの写真展を観た。

ひとつは、銀座のシャネル・ネクサス・ホールで開催中の「東京墓情 荒木経惟×ギメ東洋美術館 Teombeau Tokyo」。もうひとつは、新宿のエプサイトで「花遊園」。
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昨年、フランスの国立ギメ東洋美術館で、アラーキーの大規模な個展「ARAKI」が開催され、シャネルもスポンサードしたとのことだが、銀座の「東京墓情」は、このギメでの写真展の最後のパートを飾ったTeombeau Tokyoと、ギメ東洋美術館所蔵の幕末~明治期の写真から、アラーキー自身がセレクトした花や、武士、入れ墨、街の風景などの作品に、撮り下ろしを加えて構成したもの。

Teombeau Tokyoの写真は、アラーキーのベランダで撮った人形や怪獣のフィギュア、空、花、ヌード写真や、村上春樹のポートレート、墓場、チロちゃんや陽子さん・・・古写真と、アラーキーの写真が二重写しになる、うん、写真家の半生と日本の文化的な古層とがシンクロする不思議な感覚。死の香りが色濃くただよってくるんだけど、決して重々しくはなく、ちょっと引いた茶目っ気も漂うのだ。

エプサイトの写真は、銀座でも展示されていた花にフィギュアを配置して撮った写真を、和紙に印刷したもの。この世界観、簡単に撮れそうでアラーキー以外には撮れないよねえ。生と死が画面に横溢した、あでやかで静謐な写真。平成の浮世水墨写真かなー。、

そうそ、シャネルネクサスホールには、ギメでの写真展のカタログもある。時間があったら、ぜひその写真集を手に取るといい。
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右側のひとのバッグとスカート の色合いがとてもすてき。


by sustena | 2017-06-27 15:27 | Art/Museum | Comments(2)
Commented by Cakeater at 2017-06-27 20:39 x
Tokyo Tombeau ですね。hehe
でも、このミススペルつかえるなあ。Temps-beau。
いい天気はbeau temps でしょ。それをひっくり返して「よき時」そう裏地は Tombeau で墓。
ケッセルがbelle-de-nuit (オシロイバナ、または娼婦)をもじって、ヒルガオ bell-de-jourって小説書いたみたいに。
それにしても、荒木らしいですね。東京慕情ならぬ東京墓情。これも墓場にかけてるのかなあ。
Commented by sustena at 2017-06-27 22:39
あっ、ホントだ!ありがとうございます。墓だからoに決まってるのにー。おまけにめんどくさがってコピペしたから3つ連続で間違えてるし(汗)
英語はtombでフランス語でbeauがつくと美しい墓石みたいーって思ってたのに。読み返さないからだバカバカと、いつものように、半分反省して修正しましたー。多謝。


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