2016年 10月 09日
芸術祭十月大歌舞伎を観る。 中村橋之助の八代目中村芝翫 襲名披露と三人の息子、国生が四代目中村橋之助、宗生が三代目中村福之助、宜生が四代目中村歌之助の襲名披露をかねた公演で、夜の部は口上もある。 演目は、松緑が外郎売実は曽我五郎をつとめる「外郎売」、口上のあと、一谷嫩軍記から「熊谷陣屋」。もちろん、新芝翫が熊谷直実である。そして、玉三郎による「藤娘」。、 祝い幕は佐藤可士和デザインのもの。口上の舞台面は日本画家の朝倉隆文の龍だった。 外郎売は、早口の言い立て部分、松緑がうまくいえるかしらん、團十郎とどう違うかなというのが一番の興味だった。なんとかこなしてるって、ところだけれど、血気にはやる五郎の感じは、とてもよく出ていたんじゃないかな。 口上は、藤十郎がちょっとおぼつかない感じでちょっとハラハラ。それぞれの役者の個性がほのみえるんだけど、幹部俳優はみな七代目芝翫の思い出を。競馬や麻雀が好きだったこと、芸に厳しかったこと・・。梅玉が、八代目の世話やきなことに触れて楽しかった。健康によい煙草があると勧めてくれたが、健康によい煙草なんてあるものか。そのくせ、自分はさっさと禁煙して、梅玉にも禁煙を勧める。そればっかりは被るごめんこうむる・・・。七之助の挨拶が気持ちがこもっていたなぁ。 熊谷陣屋は、今回は芝翫型で演じたとのことで、とくに最後の場面がなんどか観ている團十郎型と大きく違う。團十郎型は、 幕がしまったあと、僧のなりの熊谷が花道を思い入れを持って引っ込むのだけど、芝翫型は、熊谷と相模、源義経、そして弥陀六の見得で幕。ここは余韻がちょっとないよね・・というウラミが残ったけれど、わが子小次郎の首を相模に手渡す場面の熊谷の痛恨の想いと、魁春の相模の慟哭が心に沁みた。吉右衛門の義経は情にあふれていたなぁ。 玉三郎の藤の精は、みずみずしい美しさ! 1: 歌舞伎十八番の内 外郎売 外郎売実は曽我五郎 松緑 大磯の虎 七之助 曽我十郎 亀三郎 小林妹舞鶴 尾上右近 化粧坂少将 児太郎 近江小藤太 宗生改め福之助 八幡三郎 宜生改め歌之助 茶道珍斎 吉之丞 小林朝比奈 亀寿 梶原景時 男女蔵 工藤祐経 歌六 2: 襲名披露 口上 藤十郎はじめ幹部俳優 3: 一谷嫩軍記より熊谷陣屋 熊谷直実 橋之助改め芝翫 相模 魁春 藤の方 菊之助 亀井六郎 歌昇 片岡八郎 尾上右近 伊勢三郎 宗生改め福之助 駿河次郎 宜生改め歌之助 梶原平次景高 吉之丞 堤軍次 国生改め橋之助 白毫弥陀六 歌六 源義経 吉右衛門 4: 藤娘 藤の精 玉三郎
by sustena
| 2016-10-09 22:36
| Theatre/Cinema
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