いつもココロに?マーク

sustena.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2016年 10月 09日

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部_c0155474_229115.jpg芸術祭十月大歌舞伎を観る。

中村橋之助の八代目中村芝翫 襲名披露と三人の息子、国生が四代目中村橋之助、宗生が三代目中村福之助、宜生が四代目中村歌之助の襲名披露をかねた公演で、夜の部は口上もある。

演目は、松緑が外郎売実は曽我五郎をつとめる「外郎売」、口上のあと、一谷嫩軍記から「熊谷陣屋」。もちろん、新芝翫が熊谷直実である。そして、玉三郎による「藤娘」。、    

祝い幕は佐藤可士和デザインのもの。口上の舞台面は日本画家の朝倉隆文の龍だった。
芸術祭十月大歌舞伎 夜の部_c0155474_2282081.jpg


外郎売は、早口の言い立て部分、松緑がうまくいえるかしらん、團十郎とどう違うかなというのが一番の興味だった。なんとかこなしてるって、ところだけれど、血気にはやる五郎の感じは、とてもよく出ていたんじゃないかな。

口上は、藤十郎がちょっとおぼつかない感じでちょっとハラハラ。それぞれの役者の個性がほのみえるんだけど、幹部俳優はみな七代目芝翫の思い出を。競馬や麻雀が好きだったこと、芸に厳しかったこと・・。梅玉が、八代目の世話やきなことに触れて楽しかった。健康によい煙草があると勧めてくれたが、健康によい煙草なんてあるものか。そのくせ、自分はさっさと禁煙して、梅玉にも禁煙を勧める。そればっかりは被るごめんこうむる・・・。七之助の挨拶が気持ちがこもっていたなぁ。

熊谷陣屋は、今回は芝翫型で演じたとのことで、とくに最後の場面がなんどか観ている團十郎型と大きく違う。團十郎型は、 幕がしまったあと、僧のなりの熊谷が花道を思い入れを持って引っ込むのだけど、芝翫型は、熊谷と相模、源義経、そして弥陀六の見得で幕。ここは余韻がちょっとないよね・・というウラミが残ったけれど、わが子小次郎の首を相模に手渡す場面の熊谷の痛恨の想いと、魁春の相模の慟哭が心に沁みた。吉右衛門の義経は情にあふれていたなぁ。

玉三郎の藤の精は、みずみずしい美しさ!

1: 歌舞伎十八番の内 外郎売

外郎売実は曽我五郎 松緑
大磯の虎 七之助
曽我十郎 亀三郎
小林妹舞鶴 尾上右近
化粧坂少将 児太郎
近江小藤太 宗生改め福之助
八幡三郎 宜生改め歌之助
茶道珍斎 吉之丞
小林朝比奈 亀寿
梶原景時 男女蔵
工藤祐経  歌六
     
2: 襲名披露 口上

藤十郎はじめ幹部俳優

3: 一谷嫩軍記より熊谷陣屋

熊谷直実 橋之助改め芝翫
相模 魁春
藤の方 菊之助
亀井六郎 歌昇
片岡八郎 尾上右近
伊勢三郎 宗生改め福之助
駿河次郎 宜生改め歌之助
梶原平次景高 吉之丞
堤軍次 国生改め橋之助
白毫弥陀六 歌六
源義経  吉右衛門

4: 藤娘

藤の精   玉三郎

by sustena | 2016-10-09 22:36 | Theatre/Cinema | Comments(0)


<< 「リビングルームII」 ミシェ...      ピンチョス風 >>