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2013年 05月 29日

新国立劇場「アジア温泉」

c0155474_21393781.jpgこれまた先日見たのが、「焼肉ドラゴン」「パーマ屋すみれ」の鄭義信さん作、ソン・ジェンチェク(孫 桭策)演出の「アジア温泉」。

これはめちゃわかりやすい作品であります。

舞台となるアジアの島は、古い因習としきたりが守られてきたサトウキビ栽培で生計を立てているのどかな島だったが、島に温泉が湧くという噂が出て以来、温泉で一発アテようという輩がやってくるわ、不動産業者や観光業者が出入りするわで、次第にざわざわした雰囲気に。そんななか、大地(キム・ジンテ)は先祖代々の土地を決して売るまいとがんばっていた。そこに、祖父の代にこの島を離れたカケル(勝村政信)と、その弟アユム(成河)がリゾート観光業に乗り出そうと島にやってくる。カケルは大地の土地を買収しようと、札びらで居丈高に交渉に臨む。一方、アユムはもともとはこの島の一員だったこともあり、じっくり話し合おうとするが二人とも大地に断られる。祭りの夜、アユムは大地の娘・ひばり(イ・ボンリョン)と踊り、二人は恋に落ちるが、やがて悲劇が・・・。(ちょっとこのあたりはロミオとジュリエットみたいなのー)

なんといっても、韓国の俳優陣がすばらしかった!
土地を守ろうとするキム・ジンテはすごい存在感だし、大地の正妻かめ(キム・ジョンヨン)が、「夫を許して」と絞り出すように叫ぶシーンなど印象的。大地の元愛人のフユ(梅沢昌代)が死んだ息子の墓を掘り返そうとする場面もよかったな。

主旋律の筋とは関係ないところでたびたび登場する、リヤカーをひいて村から村へと旅するさる(千葉哲也)と頭の弱いひよこ(ちすん)のコンビ、寿歌を連想しちゃったな。

演出のソン・ジンチェクは、日韓ワールドカップ開会式の演出も務めた韓国国立劇団の芸術監督なんだそう。
韓国の農村で古くからおこなわれていた仮面劇や人形劇などを取り入れた「マダン(広場の意味)スタイル」の音楽入り祝祭劇の色合いがあちこちに。韓国の済州島の習慣で、自殺や事故で亡くなった人たちを死後に結婚させることで、その魂を慰め、祖霊へと昇華させる儀式も舞台上で展開する。そうそう、最後、ムーダン(巫女)が死者の魂を呼び寄せる場面のノリト的な発声がすごかったー。

芝居とは関係ないけど、新国立劇場のホワイエが温泉街になるという趣向で、石鹸を中心にした韓国コスメの屋台や手湯、リラックスマッサージ機、射程コーナーがあって楽しかったデス(なかでも射的が人気♪)

【作】鄭 義信
【翻訳】パク・ヒョンスク
【演出】ソン・ジェンチェク
【美術】池田ともゆき
【照明】沢田祐二
【音楽】久米大作

大地:キム・ジンテ / かめ:キム・ジョンヨン/ ひばり:イ・ボンリョン / カケル:勝村政信/ アユム:成河 / フユ:梅沢昌代/ もぐら:キム・ムンシク / つる:カン・ハクス / カラス:ソ・サンウォン / かささぎ:チョン・ジュンテ /
たぬき:チョン・テファ / うさぎ:キム・ユリ / さる:千葉哲也 / ひよこ:ちすん / ねこ:山中 崇 / 牛蔵:谷川昭一郎 / 馬蔵:酒向 芳 / 土蔵:森下能幸 / 楽師:朴 勝哲 / 楽師:江部北斗 /楽師:キム・シユル / 巫女 チョン・エヒョン

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by sustena | 2013-05-29 22:20 | Theatre/Cinema | Comments(2)
Commented by Cakeater at 2013-05-31 22:32 x
道が曲がってる。いや、傾いている。
垂直線にあわせてCX6で撮ってみたら、すごい坂ですね。まるでエスカレータ写真みたいです。写真としてはさっぱり面白くなくなってるから、sustena さんの工夫が当たってますね。
Commented by sustena at 2013-06-01 22:43
後ろの建物ヘンですよね。撮ってるときは反射的にシャッターを押しただけで気づかなかったんですけど、あとで見返してみて、りゃりゃりゃ・・・でした。


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