2013年 04月 27日
先日、 「週刊朝日」の5月3日・10日合併号を目にする機会があった。中学・高校生のころは親が定期購読していたこともあって毎週読んでいて、その後社会人になってからも時折見ていたのだが、ここ20年ぐらいごくまれにしか見ていない。 久しぶりに手に取って驚いた。いまだに山藤章二の似顔絵塾(連載1568回)とブラックアングルがあって、東海林さだおの「あれも食いたい、これも食いたい」(1265回)がある。うーむ、時が止まったかのよう。さだめし、読者はずーっと年老いていってるのではあるまいか。 なんと、はじめての写経という企画もあって、「なぞれる写経用紙」がついていた! やはり読者の平均年齢はうんと高いに違いない。 ところで、私がほーおと思ったのは、数学者の森田真生さんの1頁のエッセイである。 連載9回目のタイトルが「心を落ち着かせる写素数のすすめ」。 数学者の性癖であろうか、出張先のホテルの部屋番号が素数だとうれしいんだそうだ。数学科に入学したら、飲み会で素数番から下駄箱が埋まっていくという。しかし森田先生よりはるかに素数を愛している先生がいる。整数論の大家であるシカゴ大学の加藤和也先生で、素数を愛するあまり「素数の歌」をつくり、思いがあふれると,この歌に振りがついた「素数踊り」を講義中に披露することもあるらしい。その加藤先生が,あるとき講義のはじめに1から100までの素数を黒板に書き出して、ひとつ足りなかったことがあって、これでは素数を語る資格はないと猛反省し、その日から写経ならぬ「写素数」をはじめたというのである。 で、森田先生はこの話を聞いた翌朝、1から1000までの素数を書き写す「写素数」をはじめたところ、すごく心が落ち着いていいという。人間の心は不安定だが,素数はいつも同じで、いつまでも変わらずにいる数に向き合っていると、結果的に自分の心の変化がよくわかるんだって。 ふーむ、私などは、次の数字が何だったかわからなくなって、身悶えしそうである。 写真は、公園の隣の家の庭に咲いていた二輪草。
by sustena
| 2013-04-27 17:36
| つれづれ
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Comments(4)
311とか911とか出てきますよね。
素数の歌とか踊りでは洒落が利いてないでしょ。 わたしの作った「素数夜曲」の方が勝ってると思います(笑) ヒツジが2頭、ヒツジが3頭、ヒツジが5頭、ヒツジが7頭、ヒツジが11頭、最後はヒツジが997頭です。
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esiko1837 at 2013-04-28 22:30
週刊朝日・・・・うちで扱っていたので、当時は読んでいました。
「あれも食いたい・・・・」はお気に入りでした。 写素数・・・・写真の画素数かと思いました・・・。 ↑の方の書かれた「素数夜曲」がツボにはまって、お腹が揺れています。
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sustena at 2013-04-29 22:31
素数の歌をぐぐったら、楽譜とともに出てきました。
素数の歌はとんからり とんからりんりんらりるれろ 耳を済ませば聞こえます 楽しい歌が聞こえます 素数の歌はぽんぽろり ぽんぽろりんりんらりるれろ 声を合わせて歌います 素数の国の愛の歌 素数の歌はちんからり ちんからとんかららりるれろ 素数は夢を見ています 明日の夢を歌います 踊りのほうもなんとネットに載ってました。素数夜曲のほうもぜひ音楽つきで!
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sustena at 2013-04-29 22:35
esikoさん、最初は私、ヒツジの数を考えるだけで目が冴えちゃうなぁなんて考えていたんです。そのあと自分のワンテンポ遅れたニブサに苦笑いしちゃいました。
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