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2012年 11月 30日

11月「吉例顔見世大歌舞伎」夜の部

11月「吉例顔見世大歌舞伎」夜の部_c0155474_8121228.jpg2つ目は新橋演舞場の11月歌舞伎公演「吉例顔見世大歌舞伎」夜の部である。
「熊谷陣屋」と舞踊の「汐汲」そして、菊五郎の白浪物の「四千両小判梅葉」である。
「熊谷陣屋」は仁左衛門の熊谷直実を楽しみにしていたのだが、あいにく仁左衛門が2日目から22日(木)まで体調を崩し休演したので、代役の松緑の直実を見ることになった。

がっかりしたんだけど、若いし経験もないから無理だろうと思っていた松緑が予想以上に好演し、マジメでかなり硬い演技ではあるものの、我が子を敦盛の身替りとするこの役の勘どころがよくわかった気がした。とくに最後の花道の場面にジーンときたなぁ。

(松緑のブログを読むと、「前の晩に代役を言われ急遽、初役を稽古無しのぶっつけ本番で演じる」ハメになったという。「徹夜の突貫工事の末、辛うじて代役初日の幕を閉めた。久々に口の中が乾き切り吐き気を覚え冷や汗が背中を流れ膝が笑い足も震えながら鳥屋口を出た」とあった)。

私が見たのは2週間以上経ってからのことだったので、かなり場数を踏み、回りとの呼吸もずいぶん合った段階だったのだろうと思う。こういう舞台で主役をはると、場が人を成長させるものだから、一回りも二回りスケールが大きくなるんじゃないかなぁ。

江戸城に忍び込んで四千両を手にした無宿者の富蔵と浪人の藤岡藤十郎の話。梅玉のおっとりした藤岡はぴったり。当時の牢屋の様子がとても楽しかった♪

一谷嫩軍記
一、 熊谷陣屋(くまがいじんや)
                   熊谷直実  松 緑                   白毫弥陀六  左團次
                     相模  魁 春
                    堤軍次  亀 寿
                   亀井六郎  松 也
                   片岡八郎  萬太郎
                   伊勢三郎  右 近
                    藤の方  秀太郎
                    源義経  梅 玉



中幕 汐汲(しおくみ)
                   蜑女苅藻  藤十郎
                    此兵衛  翫 雀



二、 四千両小判梅葉(しせんりょうこばんのうめのは)
    四谷見附より
    牢内言渡しまで
                 野州無宿富蔵  菊五郎
                  女房おさよ  時 蔵
                浅草無宿才次郎  松 緑
                寺島無宿長太郎  菊之助
                   黒川隼人  松 江
                      頭  亀三郎
                    三番役  亀 寿
                 伊丹屋徳太郎  松 也
                下谷無宿九郎蔵  萬太郎
                田舎役者萬九郎  桂 三
                   穴の隠居  由次郎
                    数見役  権十郎
                   石出帯刀  秀 調
                   隅の隠居  家 橘
                  生馬の眼八  團 蔵
                うどん屋六兵衛  東 蔵
                   浜田左内  彦三郎
               牢名主 松島奥五郎  左團次
                  藤岡藤十郎  梅 玉
11月「吉例顔見世大歌舞伎」夜の部_c0155474_2348730.jpg


by sustena | 2012-11-30 00:30 | Theatre/Cinema | Comments(0)


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