2011年 08月 28日
eプラスで、花形歌舞伎のチケットを特売していて、なかなかいい席がゲットできたので出向く。 「花魁草」と「伊達娘恋緋鹿子」の櫓のお七である。 「花魁草」は安政大地震を生き延びた吉原の女郎のお蝶(福助)と、猿若町の大部屋役者・幸太郎(獅童)のはかない恋の話。 幕が開くと、夜明けの土手。少しずつ白み始める空のもと、上手へと三々五々人が通りすぎていく姿がシルエットとなって浮かび上がる。下手の空は赤い。朝焼けではなくて、安政大地震で江戸が燃えているのだ。命からがら逃れて、土手で休んでいたお蝶と幸太郎が目を覚まし、ちょうどそこを通り掛かった栃木の百姓米之助(勘太郎)に助けられる。 二人は米之助の家で間借りし、だるまづくりをして暮らすことになる。若くてもてる幸太郎に嫉妬したりするお蝶。米之助はお蝶に幸太郎と所帯を持つように勧めるが、暗い過去をもつお蝶は、「幸ちゃんを汚しちゃいけない」と躊躇する。そこへ、猿若町の座元勘左衛門(彌十郎)や、幸太郎をひいきにするお栄(扇雀)がやってきて、猿若町が地震から復興することを伝え、幸太郎に芝居に復帰することを勧める。お蝶は・・・・ 福助のお蝶が切なくてよかったー。米之助の女房役の芝のぶも、雰囲気があったよ。勘太郎の声は勘三郎みたいだなぁとまたしても思ったことだった。 「櫓のお七」は、七之助が八百屋お七を演じる。雪が降りしきるなか、恋焦がれる吉三郎のために木戸をあけようと火の見櫓にのぼって、御法度の太鼓を打つシーンは、文楽でもたびたび見てきたが、これを人形ぶりで演じるのが見どころ。文楽の人形は本当に生きているようなのだが、ここでの人形ぶりは、目に光のない人形のように見せるのである。遣い手が手を離すとパタッと倒れたり、首をがくんがくんと揺らしたり。わー、ホントの人形みたい♪ 一、花魁草(おいらんそう) お蝶 福 助 幸太郎 獅 童 米之助 勘太郎八百屋久兵衛の娘のお七 客孝吉 亀 蔵 お糸 新 悟 小料理屋女房 歌 江 五兵衛 市 蔵 お八重 高麗蔵 勘左衛門 彌十郎 お栄 扇 雀 伊達娘恋緋鹿子 二、櫓のお七(やぐらのおしち) 八百屋お七 七之助
by sustena
| 2011-08-28 17:43
| Theatre/Cinema
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