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2011年 08月 03日

大鹿村騒動記

10日ぐらい前にTジョイ大泉で、阪本順治監督、原田芳雄主演の『大鹿村騒動記』を見てきた。ロビーにはつい数日前の7月19日に亡くなった原田芳雄さんを悼む花と記帳台が置かれていた。合掌。
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遺作となったこの映画の話の筋はテレビで盛んに紹介されたから、ご存知の方も多いだろう。

長野県下伊那郡、大鹿村では、300年以上にもわたり村歌舞伎の伝統が守られてきた。ここで鹿料理店「ディア・イーター」を営む風祭善(原田芳雄)は、大鹿歌舞伎こそ生きがいと、せっせと練習にいそしんでいる。今年かける演目は『六千両後日文章 重忠館の段』。源頼朝を相手に、敗残のヒーロー景清が活躍する話である。

公演を目前に控えたある秋の日、ひょっこり善を捨てて駆け落ちした妻の貴子(大楠道代)と幼なじみの治(岸部一徳)が村に舞い戻っててきた。 貴子が認知症をわずらい、手に負えなくなったから善に返すというのである。貴子はかつて駆け落ちしたことさえ覚えていないのだ。

一方、公演のほうも、リニア新幹線誘致をめぐって推進派と反対派(石橋蓮司、小倉一郎ら)がいがみあい、あんな奴と共演することになるなんて降りる、と内紛のトラブルを抱えていた。

いよいよ明日が本番という日。村を最大風速30メートルもの台風が遅い、バス運転手で女形を演じる一平(佐藤浩市)が女形の一平がケガをしてしまう・・・。伝統の歌舞伎はどうなる?

伝統の村歌舞伎のローカルな楽しさと、駆け落ちした女房と幼なじみ、主人公の三角関係、村を二分する開発話、それに、ディアイーターにアルバイトにやってきた性同一生障害の悩みを抱えている青年(冨浦智嗣
)と彼の郵便局員(瑛太)への淡い恋、都会に出て行った恋人との煮え切らない関係に悩む村の総務課の事務員(松たか子)etcも加わって、にぎやかにストーリーは展開する。

芸達者は多いし、題材は魅力的だし、なんたって、大楠道代がすてきだったなぁ。

もうちょっと書き込んでほしいところもあったけれども、登場人物たちのおおわらわと歌舞伎へのホンキ、人生の機微をほんわかじわーんと楽しむ映画なのだ。

by sustena | 2011-08-03 22:10 | Theatre/Cinema | Comments(2)
Commented by iwamoto at 2011-08-04 01:08 x
行ったことあります、大鹿村。 遠かったです。
「旅舎 右馬允」というところに泊まりました。
Commented by sustena at 2011-08-07 21:40
やっぱり歌舞伎を観にいらしたんですかー??


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