2011年 06月 09日
東劇でシネマ歌舞伎ならぬシネマ落語をやっている。スクリーンですでに鬼籍に入った噺家4人の名演を観る(聴く?)。最近はテレビで落語をやる機会もめっきり減っちゃったし、もう高座に行くことも叶わないので、出かける。 演目は・・・ 三代目 古今亭志ん朝 『船徳』 十代目 金原亭馬生 『臆病源兵衛』 六代目 三遊亭圓生 『引越しの夢』 八代目 林家正蔵 『中村仲蔵』 いずれもTBSのクレジットが出ていたから落語特選会の傑作選って感じかな。 でもこのところ夜遅くまで仕事をしていたりしてたので、馬生と圓生は、ああいい声だなぁ・・とうつらうつらしてしまった。悲しい。 でも志ん朝と正蔵で大満足だったからいいや。 『船徳』は1983年の収録で志ん朝45歳のとき。若旦那が船頭をやってみたいと船宿に頼み込んで弟子入り。夏の暑い盛りに客を乗せたはいいが・・・。若旦那の突拍子もない思いつきに周りだ大あわてするところ、客を乗せて奮闘するが、へたばってしまうところなど、身振り手振りが楽しくて、若さいっぱいの志ん朝にほれぼれ。 『中村仲蔵』は、1972年収録。正蔵77歳のとき。仲蔵が『仮名手本忠臣蔵』の五段目で斧定九郎の役をもらったとき、かつては弁当段の端役であったのを、大向こうをうならせる後世に残る型に仕上げた芸談だが、観たこともない仲蔵が、すぐ目の前で演じている感じがして、しみじみいい噺だった。松井今朝子の「仲蔵狂乱」を思い出しながら聴いたことだった。
by sustena
| 2011-06-09 00:07
| Theatre/Cinema
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Comments(8)
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at 2011-06-09 05:07
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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sustena at 2011-06-09 22:35
おお、スタイルを持っているひとですねぇ。行ってみようッと。ありがとうございます!
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船徳は好きですねえ。落語で聞くのも好きだけど、銀河乞食軍団みたいな物語の中で、パロディというか本歌取りにエピソードとして使われたりするとたまりません。
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sustena at 2011-06-12 09:37
Cakeaterさん、本歌取りバージョンは私はまだ出会っていないなぁ(気づかないだけか?) 志ん朝の若旦那は育ちの良いおマヌな感じがたまりません。
野田昌宏「銀河乞食軍団」の何巻目だったかわすれましたが、主人公軍の一人のキザ又(二十代前半の田村正和がモデルとか)が道楽息子に化けて、宇宙軍士官の運ぶ書類を掠める作戦が、この船徳モデル。台詞も落語そのままを軌道駐留衛星から地上へ運ぶハシケの自由落下(数万メートルの落下です)の船内で演じるのです。落語は笑ってられるけど、現実となったら実に怖いlol。そういえば、野田さんは志ん生のファンだったはず。乞食軍団というのはスペインからのオランダ独立運動時に活躍した実在の義勇海兵隊の名前で、そういう民間ヴォランティアみたいなものをそっくり宇宙へ展開したのが、銀河乞食軍団なんですよ。
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ken_kisaragi at 2011-06-13 00:42
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sustena at 2011-06-14 00:31
野田昌弘って近所に同姓同名がいるので,ついドキッとしちゃいました。めちゃおもしろそうですねぇ・・・・。
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sustena at 2011-06-15 00:38
小沢昭一さんの日本の放浪芸のシリーズが好きです。LPを長いこと使っていなかったために、久しぶりに聴こうとしたら、音がジャリジャリに(;o;)
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