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2011年 03月 23日

『台北の朝、僕は恋をする』

アーヴィン・チェン監督の『台北の朝、僕は恋をする』 (原題 Au revoir Taipei 2009年 台湾=アメリカ)は、脱力感イッパイのラブストーリーである。

アーヴィン・チェン監督は、32歳の中国系米国人。台湾ニューシネマのエドワード・ヤン監督に師事し、現在他以北を拠点に活動中という。製作総指揮にはヴィム・ヴェンダースも加わる。

主人公は、ごくフツーのさほどハンサムとはいえない青年・カイ(ジャック・ヤオ)。恋人がパリに留学してしまい、自分もあとを追いたいと、本屋でフランス語の本を読みふける毎日。パリに電話をかけても、彼女は出ない。家業の水ギョウザと麺類の店を手伝いながらひとりさびしく恋人を思っている。
いつも床に座り込んでフランス語の本を読んでいるカイを気にかけているのが、本屋で働くスージー(アンバー・クォ)である。好意を寄せているようなのだが、カイの頭にあるのは恋人のことだけ。ついに、地元の不動産屋の親父からお金を借りて、パリに出かけることにした。その交換条件が、運び屋になること。一方、不動産屋の甥はその話を聞きつけ、小包を横取りしようと企み、舎弟にピストルを渡す。カイは、ファミリーマートで働く親友のカオ(ポール・チャン)とともに、小包を受け取り、スージーと出会って食事をとろうとするうち、警官とチンピラに追われるハメに・・・。

こんなふうに、ぬるいアクション&ヤクザ映画とほんのり淡い恋物語を組み合わせ、台湾の夜を走り回るロードムービーなんだけど、不動産屋の甥と仲間のチンピラも心底の悪人ではなく、カイのかわりに誘拐したカオと麻雀したり、恋のアドバイスをしたり・・・。不動産屋の親父も暗黒街のボスってほどの存在じゃなくて、中年の恋の成就を願ってヤバい仕事から足をあらおうとしていて、ヒマがあるとテレビの恋愛アクションドラマをぼーっと見てる。カオも、コンビニの同僚の桃子サンに告白したいが勇気が出ない、いわゆる草食系。二人組の警察もいまいち間抜けで・・・。

かくて、ゆるゆるな登場人物たちの台北は、なんともほんわか、町の空気そのまんま。屋台が並ぶ台北の夜は、なんだか懐かしい色。出てくる女の子はみんなかわいい♪ おすすめであります。
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by sustena | 2011-03-23 22:54 | Theatre/Cinema | Comments(4)
Commented by higphotos at 2011-03-24 18:49
ご無沙汰いたしました。
凄いことが起きてしまいましたね。
そして、東京も大変なようで。お見舞い申し上げます。

まだまだ不自由が続きそうですが、お互い元気を出して乗り切りましょう。
Commented by sustena at 2011-03-25 00:02
higphotosさん、いま心配なのは、原発がどうなるか、あと1週間ぐらいの推移と、夏の計画停電の行方です。それなのに、選挙だなんて・・・。
Commented by Cakeater at 2011-03-26 06:19 x
知事選の選挙のお知らせが届きました。
いざとなったら暴言都知事なんて役に立たないと実務型被災県の知事と比較してわかりそうなものだけど、だって裕次郎の「弟」だものいれるしかないじゃない、とのたもうたラーメン屋の老婆の気持ちが多数票なんでしょうね。
Commented by sustena at 2011-03-27 00:29
今回は、ちょっと選びようがないよねぇ・・・と、埼玉の住人に言われてしまった。でも、今回は、選挙カーでがなりたてるのは顰蹙モノですから、けっこう静かな選挙戦になるかなー。


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