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2009年 12月 19日

12月文楽公演

12月文楽公演_c0155474_23104133.jpg先日、文楽を見に出かけた。
12月は若手が中心で、人間国宝クラスはお休み。そうじゃないと、若手がなかなか芸を磨けないものねぇ。
演し物は、「近江源氏先陣館」の坂本城外の段、和田兵衛上使の段、盛綱陣屋の段と、「伊達娘恋緋鹿子」の八百屋内の段と火の見櫓の段。

「近江源氏先陣館」は、超ややこしいストーリーなんだけど、今回上演される段だけを見ると、比較的シンプル。

佐々木盛綱と高綱の兄弟が敵味方に別れて戦うことになる。高綱の子の小四郎も初陣で奮戦するが、同じく初陣の盛綱の子の小三郎に敗れて、盛綱の館に捕らわれの身に。盛綱の主君・時政は、小四郎を人質として、高綱を鎌倉方に寝返らせようという腹である。もし、弟の高綱が、わが子いとおしさに寝返ってしまえば、武将の名を汚すことになる。そこで盛綱は母の微妙に孫の小四郎を殺してほしいと頼む。小四郎は、せめて武勲を立ててからとか、母の顔を見てから、と言って逃げまどう。そうこうしているうちに、時政が高綱が死んだと、盛綱にその首が本物であるかどうかの首実検にやってくる。その首を見て、父上と叫んで小四郎は自害する。しかし、その首は影武者のものであった。小四郎が人質になったのも、時政を欺くための計略であり、小四郎の死をかけた一途な行動を前に、盛綱は偽の首と知りながら、本物だと告げる。
盛綱を遣った勘十郎が吉右衛門みたいで本当にうまくて感動♪ 小四郎の紋臣も、人形の美しさと相まって、けなげさがじーんと伝わってきたよ。
ただし、義太夫はみなうるさくってイケナイ。文字久大夫がかろうじて淡々として聞きやすかっけれど。

「伊達娘恋緋鹿子」は八百屋お七の話だけど、この場合、放火するのではなくて、恋人のために、火あぶりを覚悟で火の見櫓に登って半鐘をたたく。火の見櫓に登るシーンが、いつ見てもほれぼれしちゃう。
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by sustena | 2009-12-19 22:43 | Theatre/Cinema | Comments(0)


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