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2009年 10月 16日

ジム・ジャームッシュ「リミッツ・オブ・コントロール」

ジム・ジャームッシュ「リミッツ・オブ・コントロール」_c0155474_041987.jpgジム・ジャームッシュ監督の最新作・「リミッツ・オブ・コントロール」(The Limits of Control」2009年)を見た。以前見た宣伝チラシに惚れたためだ。

ランボーの酔どれ船のセリフと、スペインを舞台にオール・ロケをしたという話と、撮影がウォン・カーウァイ監督の「欲望の翼」や「楽園の瑕」「天使の涙」「ブエノスアイレス」などを撮っていたクリストファー・ドイルだというので、こりゃもう見るっきゃないと出かけたのである。

殺し屋が登場するけれど、これを今はやりのアメリカの息もつかせぬようなアクションものだと期待すると、ガッカリするだろう。まるで逆なのであります。

「自分こそ偉大だと思う男を墓場に送れ」という、任務を背負った男(イザック・ド・バンコレが実に味のある表情♪)が、「スペイン語を話すことができるか?」という、いったいこんなのが合言葉になるのかというフレーズで接触するスパイからマッチ箱に潜ませた指令を受け取り、スペインを旅する。

男は実に寡黙で禁欲的で、メガネの似合う、お尻のすごーいカッコイイ女のひと(パス・デ・ラ・ウエルタ)がまっ裸でよってきても、仕事中はセックスはしないとつれない。いつも、エスプレッソ2つを律儀に飲み続ける。

とにかく、どのシーンもスチル写真みたいにキマってる。まちの色も、幾何学的な建築の一部を切り取ったフレーミングもすてき。それに出てくる女のひとがみんなサングラスが似合ってるのよー。で、ぽつんぽつんと意味シンなセリフをいうけれど、筋らしい筋はなくて、ひたすら淡々と進む。

最後、No Limits No Controlってつぶやくんだったっけ、画面に出るんだけど、それは、男の任務についての感慨というより、映画の自由さについてのメッセージみたい。

写真はスペインの地下鉄。C4020Zで撮ったもの。なにーメチャゆがんでるではありませんかー。
ジム・ジャームッシュ「リミッツ・オブ・コントロール」_c0155474_9463146.jpg


by sustena | 2009-10-16 00:00 | Theatre/Cinema | Comments(4)
Commented by higphotos at 2009-10-16 15:27
ゆっ、ゆがんでますねぇ。
でも色も解像もなかなかです。
ヨーロッパは地下鉄も絵になりますねぇ。行ってみたいです。
Commented by ken_kisaragi at 2009-10-17 10:47
トム・ウエッツが出てた「ダウン・バイ・ロー 」、
映画的には?でしたが映像的には新鮮だったのを思い出しました。
「リミッツ・オブ・コントロール」ポスターは確かに惹かれますね。
しかしタランティーノ・ファン(自分)にはちょっと敷居が高そう(笑)
Commented by sustena at 2009-10-18 15:45
higphotosさん、でしょ? この歪みはレンズのせいなのか、そんなに歪曲が派手なレンズだなんて、これをアップするまで気づかなかった。それとも、この地下鉄のホームがヘンだったのかしら。なんでこれを撮ったのかもさっぱりおぼえてないんですけど。
Commented by sustena at 2009-10-18 15:46
トム・ウェイツはあのシワシワの声が好き♪


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