|
2009年 01月 30日
東京国立博物館の表慶館で開催中の「未来をひらく 福澤諭吉展」の招待状をいただいたので出かけてきた。今年は慶応義塾の創立150周年だというので、イベントが盛りだくさんで、その一環でもあるらしい。 それにしても東博で?? たしかに福澤諭吉は近代日本をリードしたひとだけど・・・。どの程度の規模の展覧会なのか、ちょこちょこっと、「西洋事情」「学問のススメ」の初版本や、福澤の書簡がある程度ではないか、とナメて出かけたら大違い。さすがに東博を舞台にして展示するだけあるのだった。びっくり。 もっとも私はミーハーなので、一番感動したのは、福沢諭吉がすこぶるハンサムだったことだ。彼は自分の肖像写真を撮るのが好きで、あの時代にしてはめずらしくたくさんの写真が残っているらしい。西洋に渡ったときのきりりとした横顔。福澤というと、お札の顔をついつい思い浮かべてしまうのだけれど、あの輪郭をぐーんと若くして、ジャニーズを古風にして、知性を800%アップする。イケメン諭吉の出来上がり。 展覧会の構成にもまたびっくり。(ちょっと気取ったコピーだね) 第1部 あゆみだす身体……「身体」をすべての基礎として考えた福澤の日常生活 第2部 かたりあう人間……男女観、家族観、社会の考え方 第3部 ふかめゆく智徳……教育活動 第4部 きりひらく実業……独立の基礎としての実業と、門下生の奮闘 第5部 わかちあう公・・・演説と時事新報のメディアについて 第6部 ひろげゆく世界……海外体験とアジアへの視点、国際社会を観る目 第7部 たしかめる共感……福澤門下生によるコレクション おお!と思ったのは、第1部。福澤の「身体感」から出発していることだ。還暦をすぎても毎日居合抜を1000回以上おこない、その回数を記録していたこと。散歩にはどんなコースでどんな出で立ちだったのか。持ち物は・・?? 散歩用手袋や杖、眼鏡、煙草入れ、股引などで、すぐそこに華美に走らず、実際的な人となりの福澤が立っている気がするほどだった。その「独立自尊」の思想がリアルに迫ってくる。 福澤の門下生たちの「福澤山脈」もすごい。実業界のリーダーのそうそうたるメンバーで、彼らのコレクションも展示されていた。野々村仁清の茶碗の美しいこと! 日本に冠たる私学の伝統の厚みを感じさせられた展示でした。 表慶館の内部はすごく美しく、写真に撮りたかったのに禁止だった。残念。 なので、この写真はまったく関係ない、本館の常設展の浮世絵コーナーにあった、重要文化財の喜多川歌麿の浮世絵の一部。ネコに鏡を見せて、フッーとなってるところをパチリ。 ![]()
by sustena
| 2009-01-30 00:00
| Art/Museum
|
Comments(0)
|
アバウト
カレンダー
カテゴリ
全体 GRDIIレッスン LX3 カメラ・レンズ・写真レッスン 看板・サイン・ポスター Theatre/Cinema/Music Art/Museum 読んだ本のこと 食べ物 旅 小さな自然 まち散歩 つれづれ 以前の記事
最新のコメント
お気に入りブログ
みてみてリンク
タグ
銀座(597)
花(374) 鳥(228) GRDII(189) ランチ(172) ショーウィンドウ(164) 顔(134) 京都(93) 酒肴(88) モノクロ(83) 公園(81) 西荻窪(76) 空(74) 工事中(57) 桜(52) 中国(48) 建築(47) 新宿(47) 夕景(44) 渋谷(41) 記事ランキング
最新のトラックバック
|
ファン申請 |
||