2009年 01月 20日
先日、国立劇場で新春歌舞伎公演「歌舞伎十八番の内 象引」「十返りの松」「誧競艶仲町」を観た。 「象引」は善悪二人のパワーの持ち主が、巨大な象を互いに引き合うもので、江戸随一の美人の弥生姫をわがものにしようと、褐麿が奸計をめぐらすが、田舎者のスーパーヒーロー・箕田源二猛がそれを阻むというストーリー(単純にしすぎだけど)。 半年ぶりに舞台に復帰する團十郎を観たさに、チケットを取ったのだけど、この人が出てくると客席はやんや。團十郎はとてもおおどかな、いたずらっこのようなかわいげがあって、いかにも新春の初芝居にふさわしい華があったなぁ。 「十返りの松」は、中村芝翫を筆頭に、成駒屋一門が勢ぞろいで松竹梅の花の精を舞う。芝翫がいるだけで、舞台の空気がかわる。 「誧競艶仲町」は、同じ遊女・都に惚れた下総八幡の郷士、南方与兵衛と鳶頭の与五郎が力をあわせて、郷左衛門の悪巧みから主筋の窮地を救う話。三津五郎の与兵衛はいつも通りうまいんだけど、上品すぎる気もするなぁ。橋之助は、威勢とキップのいい役はこの人ならではだけど、福助の役作りとともに、ちょっとワンパターンな感じが・・。いやいや、そこがいいんだという人もいると思うけどね。与兵衛の妹役の芝のぶがよかったな。 歌舞伎十八番の内 象引(ぞうひき) 箕田源二猛 團十郎 豊島家息女弥生姫 福助 豊島家後室愛宕の前 家橘 豊島家一子葵丸 巳之助 大宮隼人 亀寿 松原段平 亀三郎 堀河勘解由 市蔵 生津我善坊 橋之助 大伴大臣褐麿 三津五郎 十返りの松(とかえりのまつ) 箏曲連中・囃子連中 中村芝翫=振付 松の精 芝翫 梅の精 福助 竹の精 橋之助 松の童 国生 松の童 宗生 松の童 宜生 四世鶴屋南北・二世瀬川如皐=作 「誧競艶仲町」(いきじくらべはでななかちょう) 序 幕 永代橋高尾茶屋の場 深川仲町吾妻屋の場 二幕目 浅草駒形米屋の場 駒形堂うしろ河岸の場 三幕目 下総八幡村与兵衛町宅の場 大 詰 行徳船場の場 下総八幡村郷士南方与兵衛 三津五郎 鳶頭山崎町の与五郎 橋之助 吾妻屋女房おさと 秀調 丸屋仁右衛門 権十郎 丸屋番頭権九郎 市蔵 丸屋総領長吉 巳之助 深川仲町の遊女お照 新悟 千葉家家中平岡郷左衛門 團蔵 深川仲町の遊女都・娘お早 福助 劇場入口の柱は新春の紅白の色分け。
by sustena
| 2009-01-20 23:46
| Theatre/Cinema
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