いつもココロに?マーク

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2008年 11月 01日

本谷有希子『幸せ最高ありがとうマジで!』

まったく、本谷有希子 のホンは、なんでまた、こんなヘンテコなタイトルなんだろう。どうしてこうもエキセントリックで、ブッ飛んだキャラがこれでもか~と登場するんだろう。

と思いながら、シュールな設定にもかかわらず、ディテールのリアルさでぐいぐい舞台にひっぱられていく。
パルコ・プロデュース、 本谷有希子・作/演出の舞台は、今回もまた、圧倒的な力強さで、観客をはりとばしちゃう勢い。
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幕が開くと、ここはうらぶれた、家族経営の新聞配達所。「曽根新聞配達所」という文字が、すっかりはげかかってかろうじて読める程度。家族はそれぞれ、ガラスをしこしこ磨いたり、新聞の束を黙々と整理している。親父さんは集金に出ているらしい。

そこに、派手な女・明里(永作博美)がやってくる。妻(広岡由里子)に向かって、自分は愛人だと名のるが、妻はぜんぜん動じない。どうして、7年も裏切られてたわけ!とかのリアクションはないの?と迫る女に、だって再婚して1年だし、許すのが女の務めだし、とかなんとか妻はまるでヤナギに風。次第にキレていく明里。かかわらないほうが無難と、家族がガラス戸をピタッと閉じてしまったところへ、住み込みの女アルバイトの山里(吉本菜穂子)が自分の部屋に明里を招じ入れる。同じニオイがするというのだ。

えっ、あんたみたいな陰気なリストカット常習者と、この美貌で、お金持ちで絶望する理由のまったくない、明るい人格障害者の私とを一緒にするなんて。明るく破滅的で根拠のないメンタルヘルスこそこれからのトレンド。あんたも人格を替えるべしと山里に向かって説教しだす。よくよくたずねると、山里のくらーい原因は、ここの経営者(梶原善)にレイプされたことがあるからだという。復讐しなきゃ!二人は、灯油をかついで、新聞店に乗り込むのだが・・。

家族を理由もなく破壊したい山里と、夫婦、愛人関係にあるバイト、近親相姦じみた関係のダンサー志望の娘と(前田亜季)と、引きこもりの息子(近藤公園)も加わって、ウソやホンネ、欲望と打算がからまって、次第にストーリーが加速していく。

永作博美が全能感のあまり無能感を抱き、世界は理不尽なものだということを関係もない他人に思い知らせてやりたいという思いに取りつかれた超美人のキレた女を、ものすごい迫力で演じる。このひと、もともとこんな性格では?と思っちゃうほど。

他のメンバーも、ビミョーな性格が板についていて、まさに舞台に釘付けの2時間だった。

本日はハロウィン。このバナーはちょっとブキミだった。GRDII
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昼の明るい光ではかわいいこども服も、空が暗いとなんだかおどろおとろしいような感じ。LX3
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渋谷駅では警官がズラリ。暴れるなというプラカードを持った人もいっぱいいて、ものものしかった。

by sustena | 2008-11-01 01:08 | Theatre/Cinema | Comments(0)


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