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2016年 06月 27日

大竹伸朗 / 時憶 

東麻布のTAKE NINAGAWA ギャラリーで、大竹伸朗の「時憶」と題した個展をやっていて、もうそろそろ会期がオシマイなので、先日出向いた。

初めて大竹伸朗の作品を観たのは、今からたぶん30年ちょっと前のことで、ギャルリーワタリでエッチングなどの個展をやっていたときに、彼のライフワークというべき、スクラップブックにチケットやチラシの切れ端やいろいろな日々の記録を貼りためたコラージュを見せてもらい、インタビューしたんだけど、そのとき、100年後も きっとこんなふうにスクラップコラージュをしてる、みたいなことを言ってた。

今回の「時憶」シリーズは「時の断片」としての紙片(郵便物やとじられた紙テープ、段ボールの内側、梱包用の厚紙etc)を「記憶の層」に見立てて張り重ねていったもの。描き込まれた線は、時間の流れをあらわしているし、剥がした段ボールは、オモテに隠れた裏面や間に何かが潜んでいるような気がする・・ということらしい。すっかり変色してしまった紙、何かをこぼしてにじんだあと、ペンで書かれた宛て先の一部。

ほんの十数点だったけど、長居してしまったなぁ。
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このあたりばそんなにオシャレ度は高くなくて、なんだか、いろんな建物がまじりあった空間。なんだか、大竹っぽいー、なんて思いながら歩いた。

by sustena | 2016-06-27 23:16 | Art/Museum | Comments(2)
2016年 03月 11日

ふらふらとラーメン

本日はお昼にCTスキャンの定期検診があり新橋方面へ。帰りは広島のお好み焼きにしようかな・・と考えながら、いつもとちょっと違うルートで出かけたら、病院近くの路地になんだかゆかしげな提灯がかかってる。
「入魂自家製麺」とあって、急に心を揺さぶられて、初志変更してそこに寄ることに。「き楽」という店である。
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中に入ると、いきなり自販機がおいてあって、すぐに決断しなくてはならない。
何がオトクなのかはわからなかったが、890円也の「マル得中華そば」を選ぶ。
順番が来て席について、メニュー表をじっくり見たところ、味つき卵とチャーシューとメンマが増量されてることが判明。
待つことしばし、出てきましたー
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中太の麺がもちもちしていてマル。スープは、豚骨?鶏ガラ? などの肉系と煮干しとかつおぶしなどが混じったものかな・・・。濃厚なので、あとでノドが乾くに違いないと思うものの、ちびちび舐める。チャーシューはややしょっぱくて、卵はやや甘いけど、メンマとネギがおいしい♪

食べているうちにもどんどん人が入り、けっこうな人気店なのでした。

帰りに、切腹最中の店の前を通った。チラ見したところ、3月14日は切腹最中の日っなんだって。なんでも記念日になるんだね。ここの最中は、ビジネスマンがお詫びするときに買っていくというので有名だけど、食べたことがない。
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新橋駅近くの小学校の工事中フェンスの鳥たちのラインナップは、いったいどういう基準で選んだのかなぁ。
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by sustena | 2016-03-11 00:03 | 食べ物 | Comments(4)
2015年 03月 18日

新井 紀子『ロボットは東大に入れるか』

c0155474_23413632.jpg国立情報学研究所教授で、2011年から「ロボットは東大に入れるか」のプロジェクトディレクターを務める新井紀子さんの『ロボットは東大に入れるか』(イースト・プレス 2014年8月刊)がおもしろい!
(ついでに言うと、本もおもしろいけど、新井さんの経歴もおもしろい。一橋大学法学部に入学して、高校時代には苦手だった数学にめざめ、4年のときにイリノイ大学に留学し、同大学数学科博士課程を修了、その後一橋の法学部を卒業してるのだ)

このプロジェクトについては、新聞などでも盛んに取り上げられて、現在は日東駒専なら合格できるレベルだなんて紹介されていたりするので、「ハハーンあれだな」、とピンとくる人も多いだろう。

新井さんがこの研究テーマを思いついたのは2010年12月。人工知能が私たちの生活の中に深く入り込んでいて、人間の仕事のかなりの部分が置き換わろうとしているのに、私たちは、人工知能の技術で何ができ、どこに向かっているのかよくわかっていない。そこで、「ロボットは東大に入れるか」というキャッチーで衆人の耳目をひくテーマを掲げて、人工知能にできること、できないことは何なのかをちゃんと考えてみようというのだ。

この本は3章から成り立っている。第一章は人工知能が現在どこまで進んでいて、このプロジェクトが何を目指しているかについて、新井先生が全国各地で中高生などを対象に行った講演をもとにまとめたもの。第2章は、“東ロボくん”と名づけられた人工知能が2013年にチャレンジしたセンター試験や模試の結果をもとに、代ゼミの講師陣が傾向と対策を、開発にかかわったプロジェクトチームが、どんな戦略でテストを攻略しようとしたかの報告と今後の展望、そして3章が、講演などでの議論をもとに、人工知能と私たちの未来を考えたもの。

たとえば、コンピュータなら数学の問題を解くなんて得意に違いないと私たちは考えがちだ。でも「ふたつの偶数を足すと偶数になることを示しなさい」なんて問題がある。いったいどう証明させるか。また「y=x+ax+1のグラフがx軸と交点を持つとき、aの範囲を求めよ」なんて問題や、図形の問題は・・・?

コンピュータに回答させようというとき、「問うている意味がなんとなくわかる」ではダメで、ちゃんと質問尾意味を理解させることからして、現段階ではかなりむずかしい。

私は岡田と広島に行った
私は岡山と広島に行った
この2つの違いをどう理解させるか? 

それだったら、国語なんてとうてい無理じゃん?と思うけど、本質的な国語力を身につけさせるのではなく、とりあえず60点取るためにはどうするかという工学的アプローチで行く。なので、漢字の読みではパーフェクトをねらい、傍線部の気持ちや理由を述べさせる問題は、たとえば本文の先頭から傍線部を含む段落までを抽出し、解答の選択肢と共通する文字数を数え、多い方を正解とする、なんてテクを使うのであります!

会話してロボットだと見分けられないようにするにはどうするかとか、計算機に解くことがむずかしい「AI完全」はどんな問題なのかとか、アマゾンの職場で人が担当する仕事の話とか、興味深い話題がイロイロ詰まってる。そして、新井さんの文章は実に明晰で読みやすい。

ところで、コンピュータは顔写真を見つけるのは得意だろうか? こんな単純なのなら、楽勝かもしれない。
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目次

第1章 “東ロボくんと人工知能の現在
センター入試は楽勝か?
コンピュータの「知性」とは?
消える職業、変わる学校

第2章 「東大」への大いなる一歩
―東ロボくん、「全国センター模試」&「東大入試プレ」に挑戦!!
代々木ゼミナールによる結果報告と概評
「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトチームによる講評と展望

第3章 “東ロボくん”の将来/私たちの未来

東ロボくんの「かたち」
ロボットの人権
機械の深化と人間の進化
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by sustena | 2015-03-18 12:32 | 読んだ本のこと | Comments(8)
2013年 09月 22日

検診の合間

土曜日に、手術1年後の検査ということで、朝っぱらから病院へ。

血液検査と全身骨シンチグラフィーという検査とCT(頭と胸と腹部)の3つ。このうち骨シンチというのは、放射性同位元素剤を注射して、全身にまわったところで、体から放出される放射線をシンチカメラで捉える検査であります。要するに骨の代謝や反応が盛んなところに放射性同位元素が集まる性質を利用して、がんが転移していないかを調べるわけなんだけど、注射してから、シンチカメラで撮影するまでけっこう待たなければならない。

私の場合、10時ちょっと前に注射して次の撮影が13時半。10時45分にCT が入ってたんだけど、すいていたのでCTは10時15分には終了。わーん、あと3時間も時間を潰さなきゃならない・・・。

本を読んでいるのも飽きるし・・・・というので、近くをぶらつくことにした。

歩いたことのないほうへ、適当に歩き始める。
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愛宕山のトンネルをくぐってしばらく行くと、道の向こう側の奥に、何やら派手な工事中のフェンスが見えた。
森トラストガーデン・・そうだった、このあたりは森ビルの牙城なんである。
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その先に小高くなった上に鳥居が目についたので登ってみた。葺城稲荷神社とある。由来を読むと、元禄4年に葺手町(言・虎ノ門4丁目)の人たちによって発見された稲荷神社なんだそうな。葺手町は当初は現在の内幸町にあって江戸城および街造りの屋根職人が集まった町だったが、元禄4年に江戸城の拡張・整備のために、現在の地に代地替えを命じられ移り住んだときにこの社を発見し、殿様にかけあって町の氏神として奉ることを許してもらい、以後町内の人々が管理・運営してきたんだって。東京大空襲で付近一帯が壊滅的な被害を受けたときも、この社と氏子の町は消失しなかったそーです。
ボロボロだったけど、手を合わせて・・・っと。
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ちょっと路地に入ると、こんな風景が。
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神谷町の交差点で、さあどこに行こうかと迷った挙句、大倉集古館へ。大倉喜八郎の創立した美術館で、ちょうど「大倉コレクションの精華II(近代日本画名作展)」をやっていた。長男の喜七郎が昭和15年に開催した「羅馬開催日本美術展」に出品された作品を中心に、明治から昭和にかけての日本画コレクションを紹介した展示。常設の国宝「普賢菩薩騎象像」や重要文化財の如来立像がすてき。
写真は屋外にあった普賢菩薩騎象像。
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ウロウロしてたから、3時間は意外にすぐ経ってしまったよ。

by sustena | 2013-09-22 20:42 | つれづれ | Comments(0)
2012年 12月 25日

会田誠展:天才でごめんなさい

c0155474_0193486.jpg六本木ヒルズの森美術館で会田誠の「天才でごめんなさい」と題した展覧会をやっている。

会田誠は1965年新潟県生まれ(中ザワヒデキも新潟だったなー)。1991年に東京藝術大学大学院美術研究科を修了。デビュー以来20年以上にわたって、ひとをくったようなユーモアや、おたくチックな女子高校生がイッパイ出てくるような作品、脱力感イッパイのコンセプトてんこもりのヘタヘタ絵、過去の琳派などを引用しつつ歴史や現代社会への鋭い批評性を交えた作品、モバイルなどの最新ツールを使って軽やかに政治的批評と遊ぶ作品など、実に多彩な作品を送り出してきた。

今回は、ぬけぬけとまぁ・・・と思うタイトルのもと、新作を含む約100点の作品を紹介し会田誠のこれまでを概観している。

とにかくめちゃおもしろい。すごーい。思わず吹き出した作品がイッパイ。

会場構成もよかった。「切腹女子高生」や「あぜ道」に始まる初期の作品を中心に女の子で盆栽をつくった立体アートの部屋、戦争を問うたシリーズを並べた部屋、こどもたちの標語ポスターをまねた部屋、日本語や言葉で遊んだ部屋、18禁の部屋、新作を含めた大作の並ぶ部屋・・・・・。

背広を着た男性が何万人も積み重なって倒れている「灰色の山」の隣には、女子高生をジューサーに詰め込んで、下はクランベリージュースのような色合いになっている「ジューサーミキサー」が並んでいる。

古今和歌集のような流麗な文字で、下卑た言葉を綴った書道作品、いかにもカッコイイCG風に描いた「スペース・ウンコ」や、英語・フランス語、ドイツ語をしゃべりながらそれぞれの国のアーティストのカッコをして、「らしい」絵を描いているビデオ作品には大笑いしちゃったなぁ。

菱田春草の屏風や長谷川等伯の松林図屏風を思わせるカラスの絵や、裸の女の子が山椒魚と寝ている「大山椒魚」などを見るにつけ、めちゃ絵のうまいひとだなーとホレボレする一方、おにぎり仮面やまるで落書きといった絵を見て、いい加減さにほとほと呆れつつもそのセンスに感嘆しちゃうのだ。

そうそう、おにぎり仮面のウンチングスタイルの「考えない人」だけは撮影できる。このおにぎり仮面、見れば見るほど会田誠そっくりだったなー。
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by sustena | 2012-12-25 23:59 | Art/Museum | Comments(2)
2011年 12月 14日

12月文楽公演「奥州安達原」

c0155474_23241564.jpg久しぶりに文楽を見る。私の好きな「奥州安達原」である。有名な、「環の宮明御殿の段」のほかに、21年ぶりの上演となる「外が浜の段」「善知鳥文治住家の段」がついた半通し。

近松半二らしい、ややこしい話なのである。

八幡太郎義家の奥州征伐によって滅ぼされた阿倍頼時の遺児・貞任&宗任兄弟は、御家再興と復讐を誓っている。

貞任の息子・清童を育てている貞任の家来・善知鳥文治は、 病気の清童の薬代を得るために、禁じられた鶴を打ち落とし、その犯人を妻に訴えさせることで報奨金をゲットしようと考える。文字の読めない妻は、金貸しの南兵衛を犯人に仕立てるのだという夫の言葉を信じて訴状を持って出かけるが、訴状にあったのは、夫の名前だった。捕手が文治に縄をかけるのを見て、清童はショック死してしまう。南兵衛、実は宗任は、義家に近づくために、文治の身代わりとなって捕らえられて都へと赴く。
和生の文治が思慮深い感じでgoodだったなー。

「環の宮明御殿の段」では、宮中から帝の弟・環の宮が誘拐され、守り役の儀仗直方が切腹を命じられる。その娘・袖萩は、父の切腹のウワサを知り、一目会いたいと、娘のお君に手をひかれて、両親の住む環の宮明御殿にやってくる。袖萩はかつて恋人を追って家を出て父に勘当され、今は落ちぶれて盲目となってしまっているのだ。降りしきる雪のなか、寒さに震える二人だが、直方は娘と孫に会おうとはしない。直方の妻の浜夕は娘にやさしい言葉をかけてやりたいが、夫の手前どうすることもできない。物乞いめが、何かほしいなら歌を歌えと言うと、袖萩は半生を語り出す。実は袖萩の恋しい夫こそ、環の宮を誘拐した張本人の貞任だった・・・。そこへ、宗任が縄を逃れてやってくる。袖萩の姿を認めると、貞任の妻なら直方を殺せと刀を袖萩に渡すが、板挟みになった袖萩は自害してしまう。一方、直方も御殿の中で自害する。親子が家の家と外で息絶えようとするところに、直方の死を見届けに、桂中納言がやってくる。桂中納言こそ、貞任だった・・・・。

いつもながら「実は」「実は」の連続で、予習していても、すぐに頭がワヤになってしまうんだけど、環の宮明御殿の段など、話の筋はよくわからなくても、会いたいけど会えない、娘よと声をかけたくてもかけられない不憫さと切なさだけで、もうウルウルである。

勘十郎の人形がうちふるえる姿はもう絶品。勘彌の浜夕、玉輝の直方も健闘してました。大夫では咲甫大夫と文字久大夫と千歳大夫がマル。(呂勢大夫はきばりすぎ)。三味線はなんといっても燕三♪
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by sustena | 2011-12-14 00:01 | Theatre/Cinema | Comments(0)