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2008年 02月 22日

松本貴子『≒草間彌生 わたし大好き』

『≒(ニアイコール)草間彌生わたし大好き』を観た。。c0155474_2332567.jpg
松本貴子監督が、草間彌生の最新作であるF100号のモノクロ作品シリーズ「愛はとこしえ」50作が完成するまでの1年半を彼女に密着して定点観測したドキュメンタリー。合間に、これまでの草間の作品や、彼女がニューヨークに渡ったころの写真、当時のアトリエの様子、仲間へのインタビューetcが織り込まれる。

どのシーンも、草間の人となりがうかがえて実に興味深い。旭日小綬章の電話がかかってきたとき、肩書を抽象美術作家でいいかと訊ねられて、「前衛芸術家」であるとキッパリ言う場面。そのくせ授章式にく何を着ていこうかしら、なんて口にしたり。

老年なんて言葉は彼女の辞書にはない。第一線のアーティストとしてやりたいことがどんどん湧いてくる。第18回高松宮殿下記念世界文化賞を受賞したとき、他の作家に影響を受けるかだったか、どんな本を読むかという意味のことを聞かれたとき、他人には興味がない、いちばん興味があるのは自分で、自分からしか学ぶことがないと、これまた断言する。作品が完成するたび、いいねぇ、本当にすごいわー、天才だからね。と、しれっと口にする。その揺るぎない自信。いったんキャンパスに向かうや、本当に根をつめてマジックで水玉を描き続ける。

先端を走り続ける孤独。ときに虚空を見つめる目。そして愛らしさ。

ときにああ、こんなに年をとったのかと思う次の瞬間には、どこにそんなエネルギーがあるかと思うほど、エネルギッシュでキュートで、20歳ぐらい若く見えたりする。「たけしの誰でもピカソ」に出たときのあの踊り!

「天才は見飽きない」。まさしく! 超おすすめ。

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この写真は、瀬戸内海の直島にあるカボチャ。2004年5月に取材で出かけたのだ。(DiMAGE7i F8 1/350秒)映画で観た赤いカボチャもすてき。現地で観たいなぁ

# by sustena | 2008-02-22 22:39 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2008年 02月 22日

アボルファズル・ジャリリ『ハーフェズ ペルシャの詩』

1か月ぐらい前に東京都写真美術館で『ハーフェズ ペルシャの詩』を見た。「ハーフェズ」というのは、コーラン暗唱者に送られる称号であり14世紀に活躍したペルシャの叙情詩人。

ハーフェズの試験に合格したシャムセディンは、高名な宗教者の娘・ナバートにコーランを教える。コーランをよく知らないナバートは、「光を作るのはなに?」 「光よりも尊いものはなに?」と、質問する。そんな彼女に詩を詠んであげたりするうちに、顔を合わせることもないまま、二人は恋に落ちてしまう。しかし、詩を詠む行為は聖職者であるシャムセディンには禁じられていたのだ。ハーフェズは罪を問われ、ハーフェズの称号を剥奪されたばかりか、家も焼かれ、帰る場所を失ってしまう。一方ナバートは父の決めた男と結婚させられる。

ハーフェズは「鏡の誓願」に旅立つ。これは、本来は恋を叶えるための儀式だが、彼にとっては、恋を忘れるための儀式だ。7つの村で処女に鏡を拭いてもらい、お礼に相手の願いを叶える……。

映画の惹句では「イラン版ロミオとジュリエット」となっているけれど、美しい映像の断片をつなぎあわせたタペストリのような映画。麻生久美子がペルシャ語・アラビア語に挑戦するなんてなんてすごい!と思ったけど、セリフは本当にちょっとで、しかも母方の国であるチベットから帰ってきた娘という設定なので、言葉が下手くそでもゼンゼン問題ないのだった。(でも、とってもきれい)

ただ、引喩がいっぱいでよくわからない点も多い。詩人ハーフェズを知っている人ならもっとよくわかるのかしら?と思って、図書館で『ハーフィズ詩集』(平凡社 東洋文庫)を借りてきた。その最初に載っていたのがこの詩。

 おお酌人よ、酒杯をまわしてわれに授けよ
 愛は始めたやすく見えたが,あまたの困難が生じた
 終には微風があの巻毛からもたらす香りに焦れ
 麝香が薫るかの髪の縺れにあまたの心がいかに痛んだか
 わが恋人の館になんの安らぎ、愉しみがあろう
 いつも鈴が鳴り続く、荷物をたばねよと
  (略)
 ハーフィズよ、安らぎを欲するなら 彼女から身を隠すな
 恋する人に逢ったら、世を捨て顧みるな

愛の詩と神秘主義の詩がずらり。なるほどー。

「古くから語られてきたすべての物語、ささやきを聞いたが、ぐるぐる回り変わるこの世では『愛』より美しいことばに出会わなかった」 (Director's Noteより)

監督はアボルファズル・ジャリリ。
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写真は妻有の家再生プロジェクト、庭に咲いていた花をIXY Digital55で。

# by sustena | 2008-02-22 21:48 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2008年 02月 21日

銀座駅、階段の光

けさ、銀座駅から地上への階段をのぼろうとしたら(工事中のみずほ銀行のところ)、差し込んでくる光が強烈で、シルエットが美しい。「あ、撮ってみたい」と思ったけど、光のかげんとか、むずかしかった・・・。なかなかイメージ通りにいかない・・。
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# by sustena | 2008-02-21 21:34 | GRDIIレッスン | Comments(3)
2008年 02月 21日

トロピカーナな工事壁

工事現場の写真が好きなんだけど、なかなか「これ」といった写真が撮れない。でも、工事の外壁の絵はなかなか楽しい。これは渋谷でみかけた。なんかトロピカーナ。
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# by sustena | 2008-02-21 21:31 | 看板・サイン・ポスター | Comments(0)
2008年 02月 19日

マルジャン・サトラピ『刺繍-イラン女性が語る恋愛と結婚』

c0155474_23471680.jpgマルジャン・サトラピ『刺繍-イラン女性が語る恋愛と結婚』(明石書店 2006年7月)を読む。『ペルセポリス』で話題を呼んだマルジャンが、現代イラン女性の恋愛、性、結婚観について、ユーモアと毒気をちりばめて綴ったコミックエッセイである。

いやあ、なんとまぁアッケラカンと、女性たちが下ネタを繰り出すことか。女性たちの陰口まじりの「おしゃべり」は、「心の換気」なのだ。

親に決められた結婚で、好きな人に別れを告げに行き処女をなくしたナーヒード。どうしたらいいのとアドバイスを求められたマルジャンのおばあちゃん、初夜にカミソリを忍ばせ、自分の脚をちょっと切れば大丈夫と請け負ったのだが・・。まだ服も脱がないうちに大声を出し、あろうことか、相手のナニを切ってしまった、なーんて話。

あるいは、妻がいいか、愛人がいいか? 奥さんは夫のよごれたシャツ、きたないパンツ、毎日のアイロン、口臭、痔の出血、風邪、機嫌の悪さ、好き嫌い、気まぐれをぜーんぶガマンしなけりゃならない、なんてホンネ。

25年もかけて育て上げた男を、若い女に奪われたくないと、お尻の脂肪を切り取って、胸に注入し、胸が大きく、お尻が小さくヘンシンした女性。「今ではもう主人は私の胸に夢中。私が美しくてセクシーだとか、ブリジッド・バルドーに似ているとか(略)。でも、あのばかは、私の胸にキスするたびに、実はお尻にキスしているんだってことを知らないのよ・・・」。

ちなみにタイトルの「刺繍」とは、処女膜再生のこと。
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IXY DIGITAL55

写真は、「大地の芸術祭 越後妻有トリエンナーレ2006」でのアニラ・ルビク(アルバニア)の作品、「ミラノ - 東京:往復便」。作者のスケッチをもとに十日町の主婦たちが刺繍を完成させた。アニラは、お寿司にエロチシズムを感じたという。

# by sustena | 2008-02-19 23:50 | 読んだ本のこと | Comments(0)
2008年 02月 17日

柳沢保正『カメラは時の氏神-新橋カメラ屋の見た昭和写真史』

c0155474_17471512.jpgちょっと年配のカメラファンならウツキカメラの名前をご存知の方も多いのではなかろうか。店主の宇津木發生(うつき・はつお)さんは、大正7年生まれ。神田の織物問屋の跡取りになるはずが、カメラ好きが高じて国民新聞(のち東京新聞)に就職し、太平洋戦争前夜から戦時下を写真部員として過ごした。その後昭和21年に新橋にカメラ屋を開業し2005年に廃業するまで約60年間、新橋と銀座を拠点に、カメラの移り変わりを見つめてきた。

この『カメラは時の氏神-新橋カメラ屋の見た昭和写真史』(2008年2月 光人社)は、ウツキカメラ店に通いつめ、宇津木さんの話にほれこんだ朝日新聞記者の柳沢保正さんが聞き書きをまとめたもの。

第一部が「新聞写真部員の戦中奮闘記」。カメラにほれ込んでプラウベル・ローロップを買ってから、ほしいカメラが出てきては売り-買いを繰り返しそのまま仕事にせんと写真部員として国民新聞に入社。かけだし写真部員として奮闘する。宮内省で御真影を逆さまに複写しようとしたところを見つかってお目玉をくらったり、情報統制下に、苦労して撮影した写真が載らなかったり。はたまた、墜落したB29を撮りに行ったところ大きすぎて、斜めの位置から翼をやや寸詰まりに写したら、朝日新聞は同じものを主翼を正面から撮影し、翼が横にずーっと長くのびた絵柄としたため、大きさが際立って見える。あーあ、こんなふうに撮らなきゃと反省したり、戦中のエピソードが満載だ。あのころの新聞社がいかに経費におおらかだったか、また、エアブラシでの修正などあたりまえで、ソロモン海戦での大勝利を伝える写真が、伝送の状態が悪いので、各社が修正を加え、まるで違った写真になってしまったこと。玉音放送の日、人々が宮城前広場で玉砂利に伏して嘆く写真を、これまで能天気に、買軍部のいいなりの記事を書いていた新聞が、これが敗戦国民の姿だなんて、載せていいのか───といった議論が各社であったこと(とはいえ、毎日新聞は写真を大きく掲載し、しかれ、モンタージュで人数を増やしていたらしい)、各社が米軍進駐直前に不都合な書類や写真記録を処分したこと。毎日は隠したため、記録が残った。戦争中の写真で毎日新聞のものが圧倒的に多いのはそのためとか。裏話がめっぽうおもしろい。

第二部は「新橋カメラ屋繁盛記」。新橋に開業してから今日までの移り変わりを描く。進駐軍の横流しのカメラが飛ぶように売れたこと。24時間体制のDPが大いに繁盛したこと。ライカM3出現の衝撃。カメラの歴史など、とんと知らない私にもすこぶるおもしろかったので、戦後のカメラ事情に興味のある向きは、膝を打つことうけあいだ。

しかし、カメラがオートになり、「押せば写るもの」となって、カメラは家電製品と同じになってしまう。さらにデジカメが登場し、インターネットオークションなどが隆盛になる。それは古き良きカメラ屋の終焉でもあった。
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   むろんカメラ屋はなくなりはしない。カメラ好きもちゃんといるし、店先での語らいもネットでは得られないものである。
   しかし、現実に客が別ルートから安いものを買っている以上、カメラ屋もその現実と向かい合わざるをえない。そのうえでカメラ屋になにができるか。適応できないところは消えていくしかない。そうして、いくつもの店が扉を閉めた。
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新橋、銀座界隈は戦前からずっと日本のカメラ屋のメッカであったが、その数も今は十指に満たない。

最後の一文。

ここで六十年を過ごした發生にとって、カメラは終生変わることのない友、「時の氏神」であった。しかし、そのカメラの氏神は、最後に微笑んではくれなかったのである。
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写真は、銀座交詢ビル横。学生時代に銀座でバイトをしていたとき、能楽堂ビル近くのカメラ屋さんにお世話になったことを思い出した。ニコンが並んでたビルもいまはマツモトキヨシである。

# by sustena | 2008-02-17 17:50 | 読んだ本のこと | Comments(0)
2008年 02月 17日

アン・リー「ラスト コーション」

ル・シネマで、アン・リー監督の「ラスト コーション 色l戒」を観る。
Lust,Cautionというとサッパリわからないけど、言ってみれば肉欲と警告ですね(私は綴りを見るまでは、最後の警告かなーなんて思ってた)。

1940年代の日本占領下の上海。傀儡政権の特務機関の顔役イーを、トニー・レオンが、彼を色仕掛けで落とす女スパイ、ワン・チアチーをタン・ウェイが演じる。
私は、どこかちょっぴり情けない感じの(つまりムキムキハンサムとはちょっと違う)トニーレオンの大ファンなのであります。今回も、孤独でくらーい目をしたイーを冷たくそして熱く演じていた。タン・ウェイもすばらしい。二人の性描写は、中国映画でここまでやっていいのかと驚きました、はい。(それにしても、映倫め)

ストーリーで私がもっとも惹かれたのが、イーを殺そうとするのが、最初は大学の演劇サークルメンバーのたわいない思いつきからだったという点だ。抗日の芝居の主人公役で大喝采を浴びた少女が、イーに近づく。最初は演技で、主演女優のつもりだったろう。幼稚な計画が失敗に終わり、屋敷を引っ越そうとするメンバーたちのもとに、彼らの行動はすべて知っていたのだとやってきた男を、メンバーが殺す場面。単に頭で描いていただけの人を殺すという行為から、実際に手を下すことになる、その大きな落差(学生たちがみな、はまり役)。

ヴェネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。

写真は、東急百貨店本店から、工事中のブックファーストを望む。
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# by sustena | 2008-02-17 16:42 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2008年 02月 17日

東京マラソン

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本日は、息子の受験の日。東京マラソンとぶつかるというので、念のため最寄り駅までいっしょに行くことにした。親バカであります。
駅からは一本道だったので、地上に上がったところでおサラバ。田町駅前の歩道橋から、クルマのいない第一京浜を記念にパチリ。

# by sustena | 2008-02-17 16:04 | GRDIIレッスン | Comments(0)
2008年 02月 16日

光の春

朝近くの公園を散歩。梅がちらほら咲き始めた。あーん、いい光がほしい。
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すぐ近くにコサギがいますよ、と散歩してたおじさんが教えてくれた。
池面にお日様の光がまぶしくて、避けて撮ったらまるで平凡。
逆光をうまく活かせないかと思ったけど、まるでダメ(小2枚)。いい手がないかなぁ。どなたか、コツを教えてくださーい。
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# by sustena | 2008-02-16 14:18 | GRDIIレッスン | Comments(3)