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2010年 01月 30日

「あたしちゃん、行く先を言って」

知人に誘われて、吉祥寺で、演出家・三浦基が主宰する地点の「あたしちゃん、行く先を言って」を見てきた。

これは、『小町風伝』や『水の駅』で知られる転形劇場の太田省吾(2007年に他界)の戯曲・批評・エッセイの言葉を再構成した、実験的な芝居。筋があるというよりは、言葉とからだのうねりの感覚が残ったなぁ。

舞台には、コンクリートブロックが並べられた道と階段が、Z字を逆にしたように置かれていて、その奥にも壁の合間から道が見える。そこを6人の俳優が、脈絡がないんだけど、なんだかお互いに関係しているように見える言葉を、あるときはつぶやき、あるときは叫び、あるときは超スローモーに発しながら通りすぎていく。歩いたり、小走りになったり、這ったり、ときには、コンクリートブロックを担いで、尺取り虫のような動きで。

舞台の前には液晶の画面が左右に。舞台とはまったく関係のない映像が流れ、「沖縄では北の風、風力3・・」といった類のアナウンスが入り、画面下のテロップでは、演技者の話しているセリフの一部が流れていく。

俳優たちの発する言葉は、まざりあい、かぶさって、ぶつかりあい、共鳴し、反発する。独特の変奏曲のよう。

構成・演出:三浦基
出演:安部聡子、石田大、大庭裕介、窪田史恵、小林洋平、谷弘恵
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そのあと、maruという飲み屋に入った。地鶏のカルパッチョをぱちり。
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by sustena | 2010-01-30 14:50 | Theatre/Cinema | Comments(4)
2010年 01月 30日

藤森照信『21世紀建築魂-はじまりを予兆する6の対話』

c0155474_1412969.jpg藤森照信さんの『21世紀建築魂-はじまりを予兆する6の対話』(2009年6月 INAX出版刊)を読む。

これは、1920年代以降のモダニズム建築が、宗教や伝統や文化を超え、機能的で抽象的でインターナショナルなものを希求し、ついには究極の光と数学の世界───ゼロに近づく漸近線のような探求を続けてきたが、もはや限界に近づいてきて、そこからは新しいものは生れてこない。20世紀的論理とは別の論理を提示していく必要時ある。たとえば、これまで捨象してきた、自然や生命や共同体を、先祖返りではない視点で読み直し、新しいルールや、モデルを提案していかねばならない。そんな21世紀の「はじまり」を感じさせる建築家を6人と藤森さんが対談するとともに、彼らの作品を藤塚光政さんの写真(すばらしー)で紹介、締めくくりに゛伊東豊雄、山本理顕との鼎談を盛り込んだもの。

建築家同士で話しているので、ジャーゴンや一般の生活者にはちょっとわかりにくい表現もいろいろあるけれど、若手の建築家が何をめざし、どんな作品をつくっているのか、その一端がうかがえて興味深かった。


ことに、ナルホドと思ったのが「建築は地球の一部である」と題した三分一博志さんとの対談。彼が豪雪地帯に建てた「ストーンハウス」は、断面部分をサイズの違う砕石(下から、泥、中くらいの石、大きめの石の3種類)で組み上げたもの。これによって、ここを通る水の速度が変化し、温度をコントロールするしくみである。つまり、速度が遅いと、含水率が上がって熱容量が高くなり、温度の変動が遅くなるというわけ。水の速度を建築の素材とするなんて!
三分一さんの、「犬島アートプロジェクト『精錬所』」は、自然のエネルギーのみで空気や熱を動かす美術館。(ぜひ取材にぜひ出かけたいなぁと思いながら、果たせずにいるところのひとつ。)

コンクリートは泥の延長だと、セルフビルドで自宅の建築を続ける、岡啓輔さんの「蟻鱒鳶ル」をつくるエネルギーにも驚嘆。丘さんは、有明工業高等専門学校を出たあと、土工、鳶職人、鉄筋工、型枠大工、ツーバイフォーを建てる大工などをしながら、高山建築学校に参加し、93年より岡土建をはじめたひと。小さいときからバベルの塔をつくりたかったんだって。

[論考]この先には何があるのか 藤森照信
[写真]藤塚光政
 ・スウェー・ハウス
 ・菅野美術館
 ・光の矩形
 ・蟻鱒鳶ル
 ・Base Valley
 ・屋根の家
[建築資料]data of works
[対談]
 ・都市のカケラを集めて、建築を作る アトリエ・ワン
 ・身体/情報/建築 阿部仁史
 ・原野の開拓スピリッツ 五十嵐淳
 ・一人でコンクリート製バベルの塔をつくる 岡啓輔
 ・建築は地球の一部である 三分一博志
 ・建築でライフスタイルをつくる 手塚建築研究所
[鼎談]21世紀建築がはじまる 伊東豊雄×山本理顕×藤森照信

写真は、伊東さんの「せんだいメディアテーク」。
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by sustena | 2010-01-30 14:45 | 読んだ本のこと | Comments(6)
2010年 01月 30日

仙台出張

月曜日に出張で仙台に行ってきた。十数年ぶりかなぁ・・・・。
駅前の歩道橋は、さらに遠くまで伸びた気がする。お昼ちょっと前についたので、朝市のあたりならおいしそうな店があるのではないか?と思って行ったらハズレ、そのまま、青葉通りを横切り、クリスロードの商店街へ。なんだか、個性がなくツマラナイなぁ・・・、大きい市だからかなぁ・・とお店を探してキョロキョロ。途中、何かの串揚げのようなものを食べながら歩いている人と、何人もすれ違う? 何かなーと思ったら、阿部蒲鉾店のひょうたん揚げだった。ちょっと興味をそそられたのだが、昼食前にそんな大きなカマボコ揚げを食べたら、昼食がおいしくない。あきらめて、こんなでーんとした通りではなくて横道を探す。といってもあまり探求しているひまはないので、居酒屋赤おにという看板が目についたので、そこで食べた。
じゃーん、青おに丼です。このほか小鉢が2つとキャベツサラダ、お新香、おみそ汁がついて800円也。(赤おに丼は、おいしそうな天丼だったけど、ちょっとヘビーだったのでパス)
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無事取材を終えて、取材先から歩いて15分ぐらいのところに国宝の大崎八幡宮があるというのでとことこ歩いていく。けっこう歩いたけど、なかなかつかない。ふと見ると、道の先に寺の門が。まずはここをチェック。
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神仏分離前は大崎八幡神社の別当寺だったという龍宝寺。大崎八幡宮は隣なのであった。おや、野球少年のようなお地蔵さんがいる。ぱちり。
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横っちょから八幡宮に入るといきなり三之鳥居である。この文字がリッパだなぁ。藩主・伊達吉村の揮毫だって。
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国宝の社殿は黒い漆に金の鳥がきらびやかで、おお、安土桃山文化!であります。(写真はないの~)。
ここでも自転車のことをお祈りして、表参道を逆に下ると、ゆかしい雰囲気の石段が続く。おりて見上げたのがこの写真。慶長2年(1607)年の創建当時からのもので、仙台市の登録文化財の大石段だそーです。約100段(ここをのぼらなくてよかったーと思ったよ)。
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さて、仙台はひとによって、青葉城だったり、笹蒲鉾だったり、牛タンだったり、萩の月だったりするんだろうけど、私にとっては、伊東豊雄の「せんだいメディアテーク」である。一目みたいと、八幡宮からタクシーを飛ばして行ってきました。新幹線の時間が迫って長居できなかったけれど、満足♪
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by sustena | 2010-01-30 12:40 | | Comments(10)
2010年 01月 28日

自転車泥棒

デ・シーカの映画のタイトルではなくって……。
お正月、旅行からヨタヨタ帰って来た私が、真っ先にアッと思ったのが、息子の自転車がなくなっていることだった。自分の家の敷地内だからと、鍵もシートもかけていなかったのだ。
敷地といっても、小型の車がやっと止められる程度の大きさで、しかも道路に面して、柵も何もないから、無防備そのものである。これまでそのままにしていて、盗られなかったのが不思議なくらいだけど、まぁ人けがあったからか、単に運がよかっただけなのかもしれない。

私の自転車と、古本屋でマンガをまとめ買いしたときに籖引きであたった折り畳み自転車は無事だったから、大がかりな窃盗団などではなくて、ふと目についたので軽い気持ちで乗って行ったのではないか。(といっても、私の自転車もボロボロだったからなんともいえないけど)。

息子は鞄を置くやいなや、近所中をかけめぐり、2時間ほど帰ってこなかった。そのあと、交番に行って届け出をしてきたけれど、しょげかえったことといったらなかった。長崎までと、北海道までの旅をした想い出深い相棒だったから無理もないが。

以来、チャリがあると目で追う毎日である。公園の散歩でも、弁天さまの前を通るたび、チャリが出てきますようにとお祈りしてる。

なので、こんな看板を見ると、なんだか寂しい気持ちになる。
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下の写真は、D40+カラスコ

by sustena | 2010-01-28 22:36 | つれづれ | Comments(12)
2010年 01月 27日

オサム・ジェームス・中川展「BANTA:沁みついた記憶」

c0155474_14415940.jpg銀座Nikonサロンで開催中の、オサム・ジェームス・中川展「BANTA:沁みついた記憶」がすごくよかった!

「バンタ」というのは、沖縄の言葉で大きな断崖のこと。オサム・ジェームス・中川さんは、初めてバンタに立ち、目の前に広がる海と空の青と、絶壁を目にして立ち尽くしたという。その後半年をかけて撮影した数千枚もの写真を、デジタル編集を行い、縦長の掛け軸のようなサイズにプリントした。今回はその21枚が展示されている。

目の前にずんと、崖がある。風に吹かれ、カラカラに乾いた草の一本一本、ゴツゴツした岩肌、歴史の闇をのみこんだかのような洞、そして、かなたへと続く海と空。合成された写真は、微妙にパースペクティブが変わって、本当はこう見えるはずがないのに、実に生々しく、圧倒的な壁として見る者を呑み込むようにそそり立つ。

沖縄の強烈な光と海の青さを思い出す。

写真はまったく関係がないけど、根津神社でみんなが熱心に写生してたところ。
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by sustena | 2010-01-27 14:42 | Art/Museum | Comments(0)
2010年 01月 27日

若木信吾写真展 "内田裕也"

c0155474_14425019.jpgライカ銀座店で、若木信吾さんの写真展「内田裕也」をやっていた。70歳だけど、いまだにロックンローラーなのだな、ということが、モノクロのズシリとした写真からもヒタヒタと伝わってくる。
なんたって、サングラスの奥からこっちをにらみつけているような写真、肋骨の浮き出た、叩いたらどんな音がするだろうと思わせる裸の写真、存在感だけが浮遊してこっちに乗り移ってくる気がする。

ついでに、X1にもう一度さわってきて、カタログももらってきた。買いっこないのだけれど、カメラをアピールするためにどんな写真を載せているのか、興味だけはあって、 エプソンのR-D1sやシグマのDP2のカタログもよかったけれど、X1のそれは、我が道をゆくのライカ文化であります。

ところでX1にさわって、特に新たな発見はなかったなぁ。AFはまぁこんなものだろうけど、MFはかったるいし、AF→MFへのシフトもそんなにスムーズじゃなさげだったし、1メートル以内ぐらいだとマクロにしなきゃ合わないらしいし、でもでも、ひたすらデザインは美しい。

とはいえ、12月に出るどころか、まだまだ発売はワカラナイという悠長さなので、そうこうしてるうちにソニーのミラーレスのデジ一が出るとか出ないとか(あっ、でもEP-1やGF1 より重いのは、ワタシ的にはNGだなぁ)、はたまたニコンのAPS-Cのコンデジとか、いろんなうわさが渦を巻いていることもあって、実にゆったりした気分で冷やかすことができるのは、心の安寧にはよいことであります。

写真は、会社の近くのシャネルのマネキン。久々のカラスコ。
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D40+カラスコ

by sustena | 2010-01-27 14:42 | Art/Museum | Comments(0)
2010年 01月 27日

ミドリムシのベーグル

先日、お台場にある日本科学未来館に取材に出かけた。現在開催中の企画展「‘おいしく、食べる’の科学展」で展示されている、未来の食としてのミドリムシについてうかがうためだ。

企画展をぐるり案内していただいたのだけれど、どの展示も工夫されていて、じっくり体験したいものばかり。なかでも、私が感嘆したのは、栄養バランスをチェックするコーナーである。
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ズラリとおいしそうなメニューが並んでいて、これを朝食・昼食・夕食とそれぞれ4品ずつPCのモニタの前に並べて、モニターのチェックボタンを押すと、カロリーや栄養バランス、塩分などが適切かどうか表示される。ここでのポイントは、メニューが、すべてとってもかわいい、フェルトの手作りだということ!中にICチップが入っていて、PC前のセンサーで読み取る仕掛け。
ほら、実によくできているでしょ?(実際、ほしいという声が多いそうだ)
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5階のカフェには、ミドリムシのベーグルもあった。ミドリムシ15億個ぶんの粉末が入っているっていってたかなぁ・・(ウロ覚えモード)
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売店でミドリムシのクッキーも買った。こちらは明日撮影しなくちゃ。
ちなみにベーグルのお味は・・・。心なしかちょっと青臭い抹茶風というか、といっても「××の味」と説明ではきるほど強い味じゃなくて、しいて言えば・・・という程度。ちょっとボソボソしてたよ。もう一度食べたいと思う味ではなかったけど、ミドリムシのせいなのか、つくり方のせいなのか、時間がたったからなのかは不明。保存はあまり効かないんだって。
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by sustena | 2010-01-27 00:27 | Art/Museum | Comments(10)
2010年 01月 26日

まちの魅力とは───谷根千撮影会7

古いたたずまいや、ゴチャゴチャした商店が絵になるなって、写真を撮ってるこのワタシは、ここで暮らすひとにとっては、おそらく迷惑なことでもあろうなぁ。一方で、こんな昭和のゆかしさに惹かれて、遠くからも観光客がやってきてまちが賑わうのも、それはそれで大事なことではあって、その按配はどうなんだろう?
日暮里の駅ナカには、以前来たときにはなかった、楽しいデザイン手拭いハンカチやガーゼハンカチ、おいしそうなプリンや和菓子、弁当など魅力的な商品が並んでたっけ。
このまちとひとの魅力を伝えてきたタウン誌の「谷根千」は、たしか去年の7月に休刊になったけれど、そこにしかないまちの力を気づかせる力になったんだろうなあ・・・なんてあれこれ思いながら歩き回ったことだった。
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by sustena | 2010-01-26 00:42 | まち散歩 | Comments(4)
2010年 01月 26日

こわいポスター───谷根千撮影会6

掲示板に貼ってあったポスター。犯罪は「見てるぞ、撮ってるぞ、知らせるぞ」。なんだかヤダな……。
その下の、「動物の糞 禁止」も、もっとユーモアがほしいよー。
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PCに取り込んだあと、もう一度見たら、左側の地名の下の「ハナかなりや」のほうに興味がひかれたのだった。

by sustena | 2010-01-26 00:19 | 看板・サイン・ポスター | Comments(6)
2010年 01月 26日

指人形───谷根千撮影会5

行き当たりばったりで歩いて、指人形作家の露木光明さんの「指人形笑吉工房」に入った。写真をもとに、そっくりの指人形を作っているひと。写真と並べて指人形がおいてあって、いずれも実によく似ていた。麻生元総理と、鳩山サンの指人形の隣には、露木さんのお顔も。
人気があって、数年先まで予約が入っており、現在のところ予約は受け付けていないんだそうだ。指人形に絵筆をもたせて、その人の似顔絵を描くパフォーマンスや、指人形を使った人形劇も演じているとのこと。
写真はご自由にどうぞ、とおっしゃってくださったのでぱちり。
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by sustena | 2010-01-26 00:13 | まち散歩 | Comments(8)