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2009年 01月 31日

東野圭吾『聖女の救済』

c0155474_23111360.jpgムスコから東野圭吾の『聖女の救済』(文藝春秋 2008年10月刊)を借りてイッキ読み。 探偵ガリレオこと湯川の登場するシリーズ。

離婚を切り出されたパッチワーク作家の妻は、知人を招いてのパーティの翌日、旅に出る。 夫は妻の弟子と関係を持っているのだが、ケータイ電話に出ないことを不思議に思って弟子がかけつけると、すでに死んでいた。亜砒酸で毒殺されたのだ。
妻には鉄壁のアリバイがある。そんな彼女に草薙刑事は、惹かれていく。女性刑事・内海薫は湯川にアドバイスを求めるが・・・。

今回は冒頭から犯人が読者にもわかっている。でも、いったいどんな手口で毒殺したのか? 完全犯罪に思えるが、どこから解決の糸口が見つかるか湯川と一緒にあれこれ思い悩むことになる。

これが伏線だな,と思う箇所はあるものの、いやはや、びっくり~。

(1)私は湯川よりも草薙刑事のファンなんである。いいキャラだわー。
(2)子どもを産む・産まない、といったカラミの話が、ワタシが読んだ5作中3作も。何かこだわりがあるのかしらー。
(3)女性刑事が福山雅治のCDを聴く場面があるのには、笑った。

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by sustena | 2009-01-31 23:06 | 読んだ本のこと | Comments(3)
2009年 01月 31日

森永純写真展『瞬~揺』

西新宿のepSITEで「瞬~揺」と題した森永純さんの写真展をやっている。
森永さんは1937年長崎生まれ。ユージン・スミスの助手を務めたこともあるという。
案内状は、くらい波間がわずかに泡立ったモノクロの写真で、なんだかざっざわっとココロが揺れる気がして、針術のクライアントでの打ち合わせの帰りに見てきた。
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「河」、「波」、「水滴の風景」の3部で構成されている。

「河」はドブ河らしいのだが、大きく引きのばされた写真は、鼻をつく臭いは感じられず、光を受けて、ビミョーにゆらめくのみ。

ゆく川の流れは絶えずして、しかも元の水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消え、かつ結びて・・・、なんてフレーズを思い浮かべながら眺めていると、水面しか写っていないのに、いろんな風景が思い浮かぶ。

「波」では、さらに光は細かさをまし、揺れる波に、なんだかだんだん現実感がなくなってくるような感じを覚える。「海の波は夢に似ている」というような意味のことを森永さんは、書いていた。「リアリティと幻影が交錯」し、「宇宙感覚」にも似た浮遊感を覚えるのだ。

「水滴の風景」では、空と地面の間にガラス板を起き、その下にカメラを設置し、ガラスの上に落ちた空いてきた水滴とともに空を撮ったら、「空に水滴が張りついた画面」になった、と記す。

この写真展では、まったくありふれた水の風景が広がっているだけなのに、禅寺の庭にも似て、なぜか哲学的なのだった。

昨日は雨。お台場に行く途中、ゆりかもめの窓から外をパチリ。
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by sustena | 2009-01-31 22:37 | Art/Museum | Comments(2)
2009年 01月 31日

アーツ&クラフツ展ポスター

いま上野の東京都美術館でやっているARTS&CRAFTS展のポスター。
「いちご泥棒と暮らしたい」
なんて、えっ?と思うコピーが並んでる。この漆の赤に見とれてしまった。たしかに出かけたら、ほしくなりそう。
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by sustena | 2009-01-31 22:01 | 看板・サイン・ポスター | Comments(5)
2009年 01月 31日

ベンツ

銀座にあるヤナセのショールーム。幼児用のホビーカーにもマークが。
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by sustena | 2009-01-31 11:42 | つれづれ | Comments(1)
2009年 01月 31日

よいしょ

汗をかいて、力一杯チェーンをひっぱってる。ちょっと近すぎたわー。
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新橋の赤レンガ通り。

by sustena | 2009-01-31 11:39 | つれづれ | Comments(3)
2009年 01月 30日

未来をひらく福澤諭吉展

c0155474_003338.jpg東京国立博物館の表慶館で開催中の「未来をひらく 福澤諭吉展」の招待状をいただいたので出かけてきた。

今年は慶応義塾の創立150周年だというので、イベントが盛りだくさんで、その一環でもあるらしい。
それにしても東博で?? たしかに福澤諭吉は近代日本をリードしたひとだけど・・・。どの程度の規模の展覧会なのか、ちょこちょこっと、「西洋事情」「学問のススメ」の初版本や、福澤の書簡がある程度ではないか、とナメて出かけたら大違い。さすがに東博を舞台にして展示するだけあるのだった。びっくり。

もっとも私はミーハーなので、一番感動したのは、福沢諭吉がすこぶるハンサムだったことだ。彼は自分の肖像写真を撮るのが好きで、あの時代にしてはめずらしくたくさんの写真が残っているらしい。西洋に渡ったときのきりりとした横顔。福澤というと、お札の顔をついつい思い浮かべてしまうのだけれど、あの輪郭をぐーんと若くして、ジャニーズを古風にして、知性を800%アップする。イケメン諭吉の出来上がり。

展覧会の構成にもまたびっくり。(ちょっと気取ったコピーだね)

第1部 あゆみだす身体……「身体」をすべての基礎として考えた福澤の日常生活
第2部 かたりあう人間……男女観、家族観、社会の考え方
第3部 ふかめゆく智徳……教育活動
第4部 きりひらく実業……独立の基礎としての実業と、門下生の奮闘
第5部 わかちあう公・・・演説と時事新報のメディアについて
第6部 ひろげゆく世界……海外体験とアジアへの視点、国際社会を観る目
第7部 たしかめる共感……福澤門下生によるコレクション

おお!と思ったのは、第1部。福澤の「身体感」から出発していることだ。還暦をすぎても毎日居合抜を1000回以上おこない、その回数を記録していたこと。散歩にはどんなコースでどんな出で立ちだったのか。持ち物は・・?? 散歩用手袋や杖、眼鏡、煙草入れ、股引などで、すぐそこに華美に走らず、実際的な人となりの福澤が立っている気がするほどだった。その「独立自尊」の思想がリアルに迫ってくる。

福澤の門下生たちの「福澤山脈」もすごい。実業界のリーダーのそうそうたるメンバーで、彼らのコレクションも展示されていた。野々村仁清の茶碗の美しいこと!

日本に冠たる私学の伝統の厚みを感じさせられた展示でした。

表慶館の内部はすごく美しく、写真に撮りたかったのに禁止だった。残念。
なので、この写真はまったく関係ない、本館の常設展の浮世絵コーナーにあった、重要文化財の喜多川歌麿の浮世絵の一部。ネコに鏡を見せて、フッーとなってるところをパチリ。
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by sustena | 2009-01-30 00:00 | Art/Museum | Comments(0)
2009年 01月 29日

花屋のミニプードル

銀座ソニービル裏手の花屋さん。
最近、花を飾ってないよな、なんて思いながら通りすぎると、何かと目が合った気がした。えっ、花だよね??と思ってバック。
ミニプードルだって。かわいいと思うか、やりすぎ、と思うか。いずれにせよ、3150円は高いと思うぞ。
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by sustena | 2009-01-29 23:16 | つれづれ | Comments(2)
2009年 01月 29日

ネパール、イスタンブール

長倉さんの写真をみて、ふとワタシもネパールとイスタンブールに行ったことを思い出して、当時撮ったデジカメの画像を探してみた。

あ~、悲惨~。あのころはwebの仕事が中心で、撮ったものの解像度を落とすのが面倒くさくて,640×480でしか撮っていなかった。メモリーカードも16MBとか32MBがせいぜいで、モッタイなかったことも、最低の解像度で撮っていた理由のひとつなんだけど……。

当時は、それで物足りなく感じることはなかったのに(印刷することもなかったし)、あらためてみると、今よりさらにヘタクソなのはともかくとして、どんな風景だったのかがわかるだけで目もあてられない(T_T)。あーんあーん。

考えてみると、テレビの画像も、そんなにきれいな必要がなくて、これくらい映れば十分と思っていたのが、ハイビジョンに慣れてくると、どんどんそれが普通になってしまう。目とはいい加減なものだなぁ……。

ネパール。標高5000mぐらいの町で。
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イスタンブール。。イズミックタイルがきれい。
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トプカピ宮殿からボスポラス海峡を見たところだったような気もするけれど、全然違うかもしれない。
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OLYMPUS C3040Z

by sustena | 2009-01-29 23:01 | | Comments(7)
2009年 01月 29日

長倉洋海「人間交路 - シルクロード」

コニカミノルタプラザで開催中の長倉洋海さんの写真展「人間交路 - シルクロード」を観た。

長倉洋海さんは1952年、北海道釧路市生まれ。大学時代から探検部に属し、通信社勤務を経て、1980年よりフリーランスの写真家として、中東、アフリカ、中米など世界各地の紛争地を取材し、ゲリラや、そこで生きる子どもたちなどをいきいきと描き出した。
以前、「グレートジャーニー」の関野吉晴さんとの対談『幸福論』を読んで、現代の私たちがなくしてしまったものを追い続ける視点の揺るぎなさに感銘を受け、写真集でしか観たことがない長倉さんの写真を間近でみようと、出かけたのだ。

今回の写真展は、大学生時代にシルクロードに憧れアフガニスタンに向かったという、長倉さんの原点ともいうべきシルクロードを舞台に、西安、中央アジア、チベット、トルコ・・・と、この5年間にまわった、11カ国6万kmの取材で出会った風景とそこで暮らす人を描き出したもの。

色が実に印象的だ。サマルカンドのモスクの目にしみる青、夕日に染まるシリアのアレッポ城の赤、民族衣装のとりどりの色、日よけのパラソルに映ったシルエット…。

子どもたちの目や顔も。移動用テント「ユルタ」の入り口に草原の花を飾る少女、冬虫夏草をとるために、5150メートルのところまで登る少年の顔に雪が舞う。その孫悟空みたいに真っ赤で真剣なまなざし。カメラに向かって泣くまいとこらえる少年は、まるで天地人の泣き虫与六みたいだった。

ヒマラヤの青空に山々がきりりとそびえるショット、チベットの「神の山」の水たまり、トルコのエユップモスクのイズミックタイルに映るミナレットの姿……。どれも深い印象を残す。

国境を消す旅でもあったと、長倉さんは書く。

会場の外で、液晶画面に映し出されるスライドショーにも釘付け。ちょうど長倉さんもいらして、1歳ぐらいの子どもに、ラクダを見たことがないよね、と話しかけながら写真集にサインをしてた。

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別の2会場では、岩本浩典さんの多重露光をして、まったく別の風景を重ねた「WARNING!」。どんな写真を重ねるかが思案どころ。とはいえ、ちょっと作りすぎの感も。最近はデジタルでなんでもできるという感じがしちゃうので、ワタシとしては、たった1回、その場限りのショット、というのにひかれてしまう。(アッ、もちろん岩本さんはものすごく力のあるひとだと思う)

織田健太郎さんの「confrontations」は、電車の窓から見た風景。踏み切りで待つ人、道を歩く人。どの人も撮られるとは思っていない、無防備な表情が並ぶ。「だからなんなんだ!」、と言われると困るんだけど、たしかに、そんな人々が通りすぎる町の風情。日本のどこにでもある姿なんだけど、5年10年たったら、明らかに、過ぎ行くひとたちの雰囲気は違ってくるのかなぁなんて思った。
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by sustena | 2009-01-29 10:59 | Art/Museum | Comments(0)
2009年 01月 29日

佐野洋子『天使のとき』

c0155474_0305290.jpg『100万回生きたねこ』で有名な佐野洋子さんの『天使のとき』(朝日新聞出版 2008年12月刊)を読む。家族をめぐるシュールで、詩情にあふれ、強烈なイメージ喚起力のある寓話。

「一生に一度だけ、春画を描きたかった」という佐野さんの12枚のエッチングも収められている。

アニは、チチがうなぎ獲りをしていた人からせしめたうなぎでつくったうなぎ丼を食べた夜にハハとまぐわって誕生し、イモウトである私は、父が小学生からオニヤンマを横取りして蚊帳に放った夜、ハハにのしかかって生まれた。

アニはひよわだが、私は生命力が旺盛で、おなかが丈夫で「見たこともない太いウンコをする」とハハになじられる。一方、ビチビチウンチで、トイレットペーパーにうすい澄んだ黄色い絵具のような便の跡を残すアニは、ハハから愛される。

そんなアニとの幼き日の幸福な日々。やがて私は、アニと二人で、チチとハハを捨てに行くのだ……。

不思議な余韻がいまも残ってる。
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by sustena | 2009-01-29 00:29 | 読んだ本のこと | Comments(3)