いつもココロに?マーク

sustena.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

<   2008年 10月 ( 74 )   > この月の画像一覧


2008年 10月 30日

松井 今朝子『そろそろ旅に』

c0155474_23262488.jpg松井 今朝子さんの『そろそろ旅に』(講談社 2008年3月)を読む。松井さんは、大学を出て松竹に入り、歌舞伎の企画・制作に携わったのち、フリートなって歌舞伎の脚色・評論等を手がけ、『東洲しゃらくさし』でデビューした人。歌舞伎や吉原を舞台にした小説を書いていて、『仲蔵狂乱』など、歌舞伎の世界に親しんだひとの確かな知識が、作品に奥行きを与えていたように思う。(去年直木賞を受賞した『吉原手引草』よりも『仲蔵狂乱』が好き)

この『そろそろ旅に』は、「東海道中膝栗毛」の作者・十返舎一九の若き日を描いたもの。重田与七郎は、駿府の町奉行から大阪東町奉行となった小田切土佐守を慕い、故郷駿府を出て大坂へ行く。田沼時代から白河の治世となり、世の中が大きく変わろうとするなか、武士を捨て材木問屋・豊後屋に婿入りする。商売の才はないが、話がうまく、人に好かれる与七郎。あるとき近松東南と知り合い、浄瑠璃の筆を執ることに。「身どもでも、作者になれるのか」「道を外れることができれば、作者になぞだれでもなれまする」。
そのうち与七郎は、茶屋通い、賭場通いが嵩じて、借財を重ねる。ついに、豊後屋の娘・お絹と別れ、江戸へ。ここで蔦屋のもとで居候し、青本の作者となる。山東京伝、滝沢馬琴らが筆を競う。人まねではなく、自分ならではの道をどう見つけるか苦吟する。二度目に婿入りした質屋からも飛び出し放浪の旅に出る・・。

こんなふうに単につづめては、ちーっともおもしろくない。

登場人物がどれも厚みがあって、文章がしみわたる感じがイイのだ。

豊後屋のお絹との別れの場面が好きだ。顔の長い与七郎をお絹はおん馬さんと呼ぶ。「おん馬さんは、無理をしたらあかん」「私が惚れたんは、おん馬さんの、きらきら光った眼ェや。そのきれいな眼ぇは一体どこへ行ってしもたんや」腐った魚の眼にしか見えなくなったのが何よりも哀しい。家につないでおくのではなく、もう放してあげるしかない。自分を背に乗せてどこにでも行ってほしいが、豊後屋の家があるからできないといって少女のようにわぁわぁなくところ。よくあるパターンなのだけれど、ひょうひょうとしながら、まっすぐな気性で、博才があって思い切りがよいけれど、気の弱い部分もあわせもった与七郎の人となりが、じっくり書き込まれてきただけに、彼に惚れたお絹のかなしさがしんしんと伝わってくるのだった。

いつまでもひたっていたいような、そんな小説。
写真は、夕方の浅草。
c0155474_2323391.jpg


by sustena | 2008-10-30 23:23 | 読んだ本のこと | Comments(0)
2008年 10月 30日

腹が出たビル

伊東屋から会社に戻る途中、ふっとビルに映るビルのかげが気になったのでぱちり。
c0155474_235771.jpg

どのビルかな?と見ると、なんだかミョーなラインなのであった。
c0155474_23571867.jpg

どちらもGRDII

by sustena | 2008-10-30 22:30 | まち散歩 | Comments(0)
2008年 10月 30日

きんき屋

epSITEに行ったときは、近くにあるクライアントとのアポまで15分しかなかったので、吉野家で牛丼をかっこんだ。30席ほどあるカウンターで女は私だけであった。うーむ。

さて、zonaさんの個展を見たあと、時間がたっぷり残っていたので、きょうこそはちゃんと食べようと、銀座通りに向かって歩くと、「きんき屋」という看板が目についた。チラッと横目で見ると、メニューがきんきだらけ。

   きんきのチラシ寿司ふう 1000円
   彩々きんき丼 1200円
   きんきのタレめし 2000円
   きんきの煮つけ定食 2000円

外に出ているサンプルはあまりおいしそうじゃないのだけれど、「きんき」は私の好物なのである。釣りキンキが比較的安い値段で手に入ったときは、背開きにして、海水ほどの濃度の塩水につけたあと、天日干しして、自家製ヒモノをつくって焼くと、皮までパリパリに焼けて、骨もパリパリと食べることができて、ほーんとにおいしい。

というわけで、トコトコと入っていく。真新しいお店である。
なんだか昔の喫茶店とバーを足して二で割ったような内装。
キンキだぞっと思っていたのに、メニューの一番上にあった「穴子」の二文字にひかれて直前でひよって、ご覧の定食に。
c0155474_22124345.jpg

ひとつずつつくっているのか、出てくるのがちょっと遅いけど、ちゃんとつくっている証拠だと思って待つ。

おお!穴子がふんわりしていて、上品な甘さ。キンキを焼いたのもおいしい。みそ汁がふたをしたまま、半分しか写ってないけど、もずくのみそ汁で、ちゃんとダシがとってありました。900円なり。

お客さんは、この日もなぜか男性ばかり。チラシふうが人気でした。
写真はLX3

by sustena | 2008-10-30 22:14 | 食べ物 | Comments(5)
2008年 10月 30日

アートスペースGinza5「Time Garden 2008」

アートスペースGinza5で開催されているzonaさんの個展「Time Garden 2008」に行ってきた。

-----------------------------------------------------------------------------------------------
アフリカ大陸南端に近いナミビアには、5000万年の時間と季節風が創り上げた砂漠がある。想像をすることも出来ない時の永さに、僕はただうろうろとして、生かされている瞬間の景色を捉えようと、またしても7000キロを越え、走り回ってしまった。夕日は赤く染まり風は砂を運び続けて、なお も永遠と過ぎて時を重ねている。それに比べてあまりにも短い時の中に人は生きていることか。この大地に僕は心からひれ伏すだけであった。ときより角をもった動物にも会ったが、砂漠からの使者のように思えてならなかった・・・
-----------------------------------------------------------------------------------------------
というモノローグから始まる。

ナミビアの砂漠が、現実の距離よりもさらに、ずっとずっと遠くに思える。、砂と光が織りなす世界は、太古から続いているはずなのに、一瞬にしてなくなってしまうような、かすかな存在にも思えてしまう。zonaさんの写真は、ブログで見ると、透明でしーんとして、時空を超越したものが、静かに息をひそめているような印象を与えてくれるのだけれど、この展覧会の写真は、紙に定着されているにもかかわらず、なんだか現実感がない。まるで絵のような印象のものもあった。
 
きれいな女の人が横たわってて、その背中からお尻にかけてのなだらかな曲線を見ているような砂漠のラインの美しさ。黄色いグレーがかった大地が、空と画面を二分している写真……。

ナミビアの砂漠を流れる時間と、いまここに流れている時間を思う。
風がふっとよぎっていくようだった。

zonaさんの本気サイトの写真もどうぞ

by sustena | 2008-10-30 15:42 | Art/Museum | Comments(0)
2008年 10月 30日

epSITE「大西成明写真展」「亀山 仁写真展」

きのう、新宿に寄ったついでに、epSITEで、大西成明さんの「「ロマンティック・リハビリテーション」と亀山 仁さんの「水の回廊」 を観てきた。
c0155474_0464892.jpg

亀山仁さんの写真展は、ミャンマーのこどもたちや僧侶などの表情をとらえたもの。まっすぐこっちをみる眼にひきこまれてしまう。(10月30日まで)

大西成明さんは、1952年奈良県生まれ。1992年、動物園の動物たちのパーツから35億年の生命の記憶を伝える『象の耳』で日本写真協会新人賞を受賞。2004年には「世界で一番美しい脳の写真集」と銘打った『ひよめき』を出版。フライデーに連載した『病院の時代』では、日本全国の病院をたずね、医療空間で紡ぎだされる生命の物語を描いた。

そして、今回の「ロマンティック・リハビリテーション」では、重い障害や後遺症と日々格闘しながら、明日の可能性を信じて、人間のまるごとの存在をかけた真剣な営みとしてのリハビリを写し出す。リハビリは単なる機能回復ではなく、「夢みる力」なのだと、希望をひらく力なのだと教えてくれる。

高次機能障害を息子とともに生き抜く山田規畝子さん、左手でピアノ演奏を続ける舘野泉さん、免疫学者の多田富雄さんのキーボードに向かう手、失語症の患者の言葉を自分のもとに引き寄せようとする訓練……、彼らを支える医師や、療法士、家族の人たちとの生活に寄り添うように撮影された1枚1枚のなかから、選び抜かれたショットに(陳腐な表現で恐縮だけれど)胸を打たれる。笑顔がしみる。後ろ姿にふるえてしまう。

c0155474_1265745.jpg

c0155474_1252992.jpg

c0155474_1254178.jpg


by sustena | 2008-10-30 00:43 | Art/Museum | Comments(3)
2008年 10月 29日

オリンピック招致

このところ、あちこちでオリンピック招致ののぼりやポスターを見かける。新宿駅西口の高層ビル街に向かう地下道にも、ズラーッとポスターが。
先日朝日新聞に、妊婦のいのちを救えずして、イベントとは何ごとゾという投書が載ってたけど、その通りだッと、ここを通りながら、思わず広告費を考えてしまった。
c0155474_0213874.jpg

LX3

by sustena | 2008-10-29 00:29 | 看板・サイン・ポスター | Comments(2)
2008年 10月 29日

正倉院が呼んでいる~

東口へと向かう通路にズラーッと並んでいたのが、正倉院展の広告である。こっちもすごーい。
天平の甍の上の空に、御物が浮かんでいて、何種類ものコピーが。
c0155474_0255784.jpg
c0155474_02653.jpg

c0155474_0254852.jpg

忙しい人ほど、見にきて良かった、と言ってくれる気がします。
だってー。おいでよおいでよと呼んでいる~。でも、奈良は遠い(;o;)  

1・3枚目GRDII  2枚目 LX3

by sustena | 2008-10-29 00:28 | 看板・サイン・ポスター | Comments(2)
2008年 10月 29日

駐輪場での遭遇

けさ駐輪場で見かけた自転車。ハンドル部分がきゅーんとU字型になってて、めちゃくちゃさびてるくせに、サドル下のフレームはきれいな青い色。未収の札がついてて、ここには写らなかったけど、バックミラーには、天使のような羽とHeroの文字が入ってた。ああ~。もちっと工夫が要るのだった。明日はもう停まってないだろうな・・・。一期一会か・・・。
c0155474_0113232.jpg


by sustena | 2008-10-29 00:12 | つれづれ | Comments(0)
2008年 10月 28日

ご婦人の落ち葉掃き

落ち葉の季節である。先日の日曜日、西荻窪まで歩く途中、落ち葉掃きのご婦人とあった。
婦人、という言葉は、最近きらわれていて、各地の婦人センターがウイメンズプラザとかナントカの横文字に次々に衣替えしているけれど、割烹着に似合うのはなんたって、ご婦人である。

ご婦人は疲れないように竹ボウキである。(私は丈の短い便所ボウキ(?)しかもっていないので、この季節は腰が痛くなって困る)。掃くのも、自分のウチの前だけではなくて、ちゃんと公道部分も掃くし、どうせこのまま腐っちゃえば養分になるのだ、などとワタシのように怠慢なことは考えず、庭や家の周囲の土の部分の落ち葉もキレイに掃く。
c0155474_16471836.jpg

ここは、そんなご婦人が似合う、なんだか昭和の香りのするただずまい。先日通ったときは、子どもたちが竹ボウキで遊んでいた。
c0155474_16473789.jpg

いずれも腹ダメノーファインダーでぱちり。LX3

by sustena | 2008-10-28 18:46 | つれづれ | Comments(3)
2008年 10月 27日

G8/Guardian Garden「福田繁雄展」

昼休みは、リクルートのG8とGuardian Gardenで開催中のタイムトンネルシリーズVol.27 「福田繁雄展 ハードルはkugu(潜)れ」を観てきた。

福田繁雄さんといえば、だまし絵や視覚トリックをいかした、遊び心に満ちたポスターやパブリックアート、おもちゃ、絵本などを長年手がけてきた世界的なグラフィックデザイナー。この展覧会でも、氏の卓抜な発想工房というべきアイデアスケッチの数々や立体模型が、氏自身がセレクトしたポスターなどとともに展示されている。

切手を何百枚も使ったモナリザ、花札が使われているミロのビーナス。1985年から手がけてきた「下町の第九」シリーズのチラシでは、ベートーベンの髪がいろいろなもので描かれている。地図、蝶、雪の結晶、トナカイ、馬、スキー、音符、花、木、女神・・・。

最初は漫画家を志したという。十代の頃の、フクちゃんに似た漫画も展示されている。

アイデアがつきることがないんだろうか?考えて考えぬいて、ハードルがあったら、飛び越えようとするばかりではなく、潜ってしまう。常識で、頭ではダメだと思えるようなことも手を動かしながら世界をつくると、ほら、できた。あれれ・・?、って具合である。

楽しい♪11月21日まで。
c0155474_225037.jpg


by sustena | 2008-10-27 22:51 | Art/Museum | Comments(2)