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カテゴリ:Theatre/Cinema( 472 )


2017年 05月 23日

5月文楽公演 昼の部

c0155474_16140821.jpg豊竹英太夫改め六代豊竹呂太夫襲名披露公演。昼の部は口上もあり、太夫の豊竹咲太夫、三味線の鶴澤清治、人形遣いの桐竹勘十郎がそれぞれを代表して挨拶。清治は先代の呂太夫は映画界からも声がかかるほどのイケメンだったと強調してたけど、にわか文楽ファンの私メ、画像検索してもどんな顔かわからない、ムネン。勘十郎の口上も愛嬌があってあたかかい。六代目はひたすら口を閉じて礼をするのみ。歌舞伎の襲名披露口上の雰囲気とはまた違って興味深かったなー。

さて、昼の部のメインは「菅原伝授手習鑑」。松王丸の悲劇をストーリーをさかのぼって伝えるために、茶筅酒の段から。寺子屋の段を前後に分けて、最初が新呂太夫と清介、切が咲太夫と燕三。ここでの人形は、松王丸が玉男、千代が勘十郎、源蔵が和生。歌舞伎でたびたび見る場面だけど、文楽でこんなに悲しみがありありと伝わるのだなぁ。泣けちゃった。

喧嘩の段の咲寿太夫が、声が朗朗としていて、ときどきちょっとがなりすぎとは思ったけど、なかなかいい感じなのだった。切腹する桜丸は蓑助。この人は佇むだけで、情感があふれ出てくるなぁ。

寿柱立万歳
菅原伝授手習鑑 
   茶筅酒の段 喧嘩の段 訴訟の段 桜丸切腹の段
豊竹英太夫改め六代豊竹呂太夫 襲名披露 口上 
   寺入りの段
   襲名披露狂言 寺子屋の段
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by sustena | 2017-05-23 16:16 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 05月 04日

鑑定士と顔のない依頼人

銀座メゾンエルメスのル・ステュディオで、2013年公開のイタリア映画「鑑定士と顔のない依頼人」を上映中で、無料なことと、タイトルが気に入ったこと、そしてなんといってもジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品なので、いさんで見に出かけた。

銀座エルメスで時折、選りすぐりの映画を上映しているのは知っていたのだけれど、なんとなく敷居が高い感じがして出かけたことはなかった。でも会員登録して事前に予約さえしておけば観られるわけで、近くで働いているのにこれまで観に来なかったには、実にモッタイナイことなのだった。

で、映画はというと、偏屈で天才的な審美眼を持つ美術品鑑定士で、オークショ二アでもある初老の主人公に、「父母が残した邸宅の家具や美術品を売りたい」という連絡が入る。依頼主は広場恐怖症の若い女性で、その精神の不安定さや謎めいた雰囲気に、最初はいらだっていた鑑定士が次第に魅惑され。。。ってお話で、18世紀に作られたオートマタ(機械人形)や、隠し部屋(女性が描かれた絵画のコレクションは圧巻)、サヴァン症候群だろうか、数字に関して信じられない記憶を持つ小人症の登場人物などの凝った道具立てと、エンニオ・モリコーネの音楽で、観る者もまた、画面に吸い寄せられてしまう。そして最後に、あー、そうだったのか。。。と、再度筋をなぞることになるのだった。

主人公のヴァージル・オールドマンはジェフリー・ラッシュ、オートマタの復元を手がけ、恋愛指南も行うロバートがジム・スタージェス。この二人がすばらしい。鑑定士のコレクションを手伝う友人のビリー・ホイッスラー(ぴったりの名前!)に、ドナルド・サザーランド。依頼人の謎の女性、クレア・イベットソンにシルヴィア・フークス。広場恐怖症で怯えていたときがすごくキレイだったなぁ。

連休後半初日の銀座はひとがいっぱい。数寄屋橋交差点のソニービルは2020年にいったん広場風のスペースになり、その後新しくなる。工事中のフェンスを飾るのは、ソニービル最後の展覧会を飾った絵。

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by sustena | 2017-05-04 10:40 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 03月 19日

ラ・ラ・ランド

c0155474_2326357.jpgすこぶる評判の高い「ラ・ラ・ランド」(原題La La Land 2016年アメリカ 128分)を見に行く。

うるっとくるハートウォーミングな映画かしらーと思っていたら、うるっどころじゃなかった。
何よりも音楽が心にしみいるし、冒頭のシーンをはじめ、踊りがすばらしい。古き良き時代のミュージカルへの愛があふれてるのに、ミュージカル臭さがない。最後のオーディションで主役のエマ・ストーンが歌った、パリで水に飛び込む叔母の歌詞など、シミジミと良かったー。

主演のライアン・ゴズリングは、「ラースと、その彼女」を見て以来。彼が弾くピアノは、代役が弾いてるのかと思ったら、特訓したんだって。ほんとかな・・・。キレてイッちゃった役も、アクションものも、こんなせつない役もなんでもござれなのね。うまいなー。
アカデミー賞主演女優賞をもらったエマ・ストーンは、目が顔からハミダシそうなほど大きくて印象的。監督のデイミアン・チャゼルは「セッション」の監督で、セッションの前からこのテーマをあたためていたんだって。
おすすめ。これは大画面で見たほうがいいと思うな。
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監督デイミアン・チャゼル
音楽ジャスティン・ハーウィッツ 作詞ベンジ・パセック、ジャスティン・ポール
振付マンディ・ムーア
キャスト
ライアン・ゴズリング・・・・セバスチャン
エマ・ストーン・・・・ミア
キャリー・ヘルナンデス・・・・トレイシー
ジェシカ・ローゼンバーグ・・・アレクシス
ソノヤ・ミズノ・・・・ケイトリン
ローズマリー・デウィット///・・・ローラ
J・K・シモンズ・・・ビル(セッションで厳しい教師訳をやったひと)
フィン・ウィットロック・・・グレッグ
ジョシュ・ペンス・・・ジョシュ
ジョン・レジェンド・・・キース

by sustena | 2017-03-19 23:26 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2017年 01月 15日

歌舞伎座「壽 初春大歌舞伎」昼の部

c0155474_21335715.jpg先日、歌舞伎座の正月公演を見た。昼の部で、大政奉還百五十年を記念しての「将軍江戸を去る」、道成寺のバリエーションのひとつ「大津絵道成寺」、そして伊賀越道中双六のうち「沼津」である。

「将軍江戸を去る」では、真山青果のホンがなかなか漢語が多くて、口跡がよくないと聞きづらいのだけど、愛之助の山岡鉄太郎が迫力で、言葉がわかりやすくてマル。歌昇もうまくなったなぁ。

この愛之助、「大津絵道成寺」では五役を踊った。藤娘はキレイなんだけど、やわらかさがまるでなくて、素早い動きはオオーと思うんだけど、ちょっとねー。

なんといっても素晴らしかったのが、「沼津」。吉右衛門の十兵衛、歌六の平作、雀右衛門のお米と、適役ぞろい。歌六の細い足が、いかにも貧乏老人であったし、親子と知れたときの吉右衛門の表情や義太夫もすべてが、絶妙のアンサンブル。

3月には国立劇場でこの伊賀越道中双六の通し狂言がある。通し狂言とはいいながら、沼津の段はないので、1月のこの公演を見ることができてよかったー。

写真は銀座NAGANOの1月のランチプレート。お正月らしくていいんだけど、ちょっと味が濃い。
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真山青果 作 真山美保 演出
一、将軍江戸を去る

徳川慶喜 染五郎
山岡鉄太郎 愛之助
土肥庄次郎 廣太郎
吉崎角之助 男寅
間宮金八郎 種之助
天野八郎 歌昇
高橋伊勢守 又五郎

河竹黙阿弥 作 二世藤間勘祖 構成
二、大津絵道成寺

愛之助五変化
藤娘/鷹匠/座頭/船頭/大津絵の鬼

弁慶 歌昇
犬 種之助
外方 吉之丞
矢の根の五郎 染五郎

伊賀越道中双六
三、沼津(ぬまづ)

呉服屋十兵衛 吉右衛門
お米 雀右衛門
荷持安兵衛 吉之丞
池添孫八 又五郎
雲助平作 歌六

by sustena | 2017-01-15 22:17 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2017年 01月 10日

初春歌舞伎公演 「通し狂言 しらぬい譚」

c0155474_2127867.jpg成人の日、国立劇場で初春歌舞伎公演「通し狂言 しらぬい譚」を見た。

国立劇場は、例年菊五郎劇団の復活狂言で幕をあける。今回は、屋台崩しに筋斜交いの宙乗りなど見どころがいっぱい。ピコ太郎まで登場してサービス精神がいっぱい。往々にして、サービス精神が上滑りになったり、大仕掛けにストーリーが負けちゃうことも多いんだけど、今年はわりあいバランスがとれていたように思う。

なんといっても菊之助のにおいたつような美しさと勢い! ことに筋交いの宙乗りでは、最初は手を伸ばせば届きそうな低い位置ですぐ後ろを横切っていったのには感動。

亀三郎の声のよさ、尾上右近、化け猫になったときのギャップには目を見張ったし、化け猫の場面の立ち回りがよかったなー。
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小三治が鏡餅のエビ飾りがホンモノかどうかという話を先日したので、つい注目しちゃった。

大詰めで役者たちがまく手拭いをゲット。ラッキー♪
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by sustena | 2017-01-10 21:29 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2017年 01月 08日

新春国立名人会

c0155474_222266.jpg昨日は、国立演芸場で新春国立名人会の最終日で、小三治がトリなので出かけた。今回は前から2列目の中央といういい席♫

最初は獅子舞。二人1組で舞うんだけど、頭を担当していた人が、獅子が、体のあちこちを食む場面で、かなりの長い時間、海老反りになってて感激。途中、後ろの年配の人と交代したと思ったら、獅子が眠るシーン。これは年季が必要なのかなあ。

楽しかったのは、のだゆきの音楽パフォーマンス。ピアニカでぞうさん(演奏ではなく、管をくわえて、グルングルン回す)、救急車やコンビニの入り口のチャイム、このほか頭で弾いたり、リコーダー二本を同時に使ってのハチャトリアンの「剣の舞」などめちゃ上手。

花緑の親子酒では、本人は下戸なのに酔ッパー姿がなかなかうまかった。

小三治のマクラは名前の話からスタート。前座時代に三治だったが先代の小さんが小三治とつけてくれた。真打になって小がつくのはどんなものかと師匠に聞くと、大がつくよりイイ。(大惨事になっちゃう)

国立演芸場の鏡餅が大きいという話から、末広亭から毎年末に届けられる鏡餅の飾り付けがタイヘンな話に(エビ飾りの順番を間違えると、餅が重たいからヘトヘトになっちゃうんだって)。ふつう松飾りは本日で片付けるけど、寄席はずっと飾ってるから黴びて。。。大ウケでした。そのあとの小言念仏。いやぁ、絶妙!!

そうそう、その国立名人会で、小三治の前は正楽の紙切りだったのだけれど、お嫁さん、鶴と門松、正楽師匠の紙切りのほかに、ゴジラの注文があった。BGMのお囃子で、三味線であのゴジラの旋律を(調がちょっと違うんだけど)、そして、太鼓でバーンバーンと、ゴジラの足音の雰囲気を出していたっけ。

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by sustena | 2017-01-08 21:53 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 01月 07日

新橋演舞場 壽新春大歌舞伎「雙生隅田川」

c0155474_21562710.jpg新橋演舞場で、近松門左衛門 作の通し狂言 「雙生(ふたご)隅田川」を見た。
右近の右團次の襲名、右團次の息子が右近としての初舞台で梅若丸/松若丸の双子を演じ、猿之助がわが子をなくし、物狂いとなる班女の前を演じるというので、いい席をゲットしていたのだが、昨年11月の公園でのアートイベントの最中に席を取ったのを手帳に書き留めておくのを忘れてしまい、うっかり国立劇場のチケットとダブルブッキングしてしまい、友人に行ってもらって、あきらめきれずに再度、席を取ったのだった。

チケットは高くついたけど、行ってよかったー!三代猿之助四十八撰の内のケレン味たっぷりの舞台で、なんといっても初舞台となる右近のしっかりしてたこと(6歳だなんて!)、久々の猿之助の女形─スーパー歌舞伎もいいけど、こういう役ももっといっぱいやってほしい!─本水を使っての鯉つかみなど、みどころ満載。

劇中で、右團次の襲名披露もあった。この人は本当に存在感があっていいなぁ。
立ち廻りで、「三桝に右」の紋をアレンジした趣向があったのも、襲名興行ならでは。
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猿島惣太 後に七郎天狗/奴軍介右近改め 市川右團次
班女御前市川猿之助
大江匡房市川中車
淡路前司兼成市川男女蔵
小布施主税中村米吉
次郎坊天狗大谷廣松
梅若丸/松若丸初舞台 市川右近
局 長尾市川笑三郎
勘解由兵衛景逸市川猿弥
惣太女房 唐糸市川笑也
吉田少将行房市川門之助
県権正武国 市川海老蔵

by sustena | 2017-01-07 21:56 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2016年 12月 09日

先斗町で歌舞伎

今回の京都ツアーの第一の目的は、先斗町歌舞練場「吉例顔見世興行」の仁左衛門を観ること。
例年、顔見世の舞台となる京都南座は工事のため休館中だが、まねきだけは掲げられていた。
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先斗町歌舞練場は南座から歩いて5分ほどの鴨川ぞい。
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こちらは、シンプルな正面。
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大正14年(1925年)に着工し、昭和2年(1927年)に完成した劇場で、毎年5月の鴨川をどりはここで行われる。 鉄筋コンクリート造り、地上四階、地下一階。屋根には中国の蘭陵王の舞楽面を型取った鬼瓦がある。いかにも昭和って雰囲気の劇場で、舞台と客席がすごく近かった。
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さて、京都に着いた日は、1階花道近くの前の方の席で第三部を、翌日は二階で第二部を見た。
演目はこの通り。
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二部が 「菅原伝授手習鑑より車引」と「廓文章より吉田屋」。ちなみに、この吉田屋の劇中で、雀右衛門の襲名口上がある。雀右衛門の口上は、今年これで3回目。雀右衛門の追っかけをやったみたいだー。
そして、「三升曲輪傘売」。傘売り三すじの綱吉実は石川五右衛門を海老蔵が演じるのだが、次から次へと傘をひょいひょく出して、ほとんど手品みたいなのだった。

三部が、「双蝶々曲輪日記から引窓」と、「京鹿子娘道成寺─鐘供養より押戻しまで」。

どちらも、仁左衛門がもう最高で、こんな甘ったれのボンボンで色気があって、スネスネしてサマになる伊左衛門は、このひとをおいていないという気がする。雀右衛門の夕霧は美しかったー。
引窓の南方十次兵衛も絶品。泣けちゃうなー。

この日の夜は、京都在住の知人に、先斗町のおばんざいやに連れて行ってもらった。司馬遼太郎も愛したところで、雰囲気がすばらしかった。もちろん、味も。タニシを初めて食べた。

by sustena | 2016-12-09 23:14 | Theatre/Cinema | Comments(5)
2016年 11月 29日

ビリヤード場での3つの公演

イベント期間中に、西荻窪駅近くの昭和の時代から続いているビリヤード場で、舞踏、ダンス、パフォーマンスの3公演があった(6日・12日・19日)。それぞれが空間をどう生かして、身体表現と組みあわせるのか、なかなか興味深いのだった。

大坪光路さんの舞踏公演は、光彩照明デザイン工房の照明とコラボしてのもの。色の変化はキレイだったけれど、個人的にはちょっと照明がうるさかったなー。
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おもしろかったのは、初期型の『HAVE』。これまで演じてきたなかのガラ公演で、カラダってすごい!とヒシヒシと感じさせてくれるエネルギーに満ちていて、批評性があって、笑えて、変化が楽しい。
とくに、寺山修司の「青森県のせむし男」からの「マツと松吉」が最高。男性ダンサー二人が、片方の背中に乗って、そこから落ちないようにしてもがきながらあえぐのだ。大笑いしちゃった。
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これは「禁じられた唇」。唇をあわせないようにして二人が動く。
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武井よしみちと+ブルーボウルカンパニー'96の「STEP&CHANT 2016 A/W 踏み台昇降の巻」も好きな作品。独特のうなるような、ハラワタから響くような旋律にのせて武井さんがしぼり出す歌(?)にあわせて、高さ10cm?ぐらいの台を昇り降りする。踏みならす足の音のリズムに次第にトリップしちゃう感じ。観客も参加して(えー、わたくしもひっぱり出されてトントンしました)、ビリヤード台の上で踏み台昇降をするハメになったオネエさんも。
このあと、コントラバスと不思議な映像、武井さんがセミになりきって鳴いているかと思うと、一転、ホーミーみたいなオペラのアリアみたいな高い声が自在にビリヤード上の空間に広がっていく。
最高だった。
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by sustena | 2016-11-29 23:45 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2016年 10月 09日

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部

c0155474_229115.jpg芸術祭十月大歌舞伎を観る。

中村橋之助の八代目中村芝翫 襲名披露と三人の息子、国生が四代目中村橋之助、宗生が三代目中村福之助、宜生が四代目中村歌之助の襲名披露をかねた公演で、夜の部は口上もある。

演目は、松緑が外郎売実は曽我五郎をつとめる「外郎売」、口上のあと、一谷嫩軍記から「熊谷陣屋」。もちろん、新芝翫が熊谷直実である。そして、玉三郎による「藤娘」。、    

祝い幕は佐藤可士和デザインのもの。口上の舞台面は日本画家の朝倉隆文の龍だった。
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外郎売は、早口の言い立て部分、松緑がうまくいえるかしらん、團十郎とどう違うかなというのが一番の興味だった。なんとかこなしてるって、ところだけれど、血気にはやる五郎の感じは、とてもよく出ていたんじゃないかな。

口上は、藤十郎がちょっとおぼつかない感じでちょっとハラハラ。それぞれの役者の個性がほのみえるんだけど、幹部俳優はみな七代目芝翫の思い出を。競馬や麻雀が好きだったこと、芸に厳しかったこと・・。梅玉が、八代目の世話やきなことに触れて楽しかった。健康によい煙草があると勧めてくれたが、健康によい煙草なんてあるものか。そのくせ、自分はさっさと禁煙して、梅玉にも禁煙を勧める。そればっかりは被るごめんこうむる・・・。七之助の挨拶が気持ちがこもっていたなぁ。

熊谷陣屋は、今回は芝翫型で演じたとのことで、とくに最後の場面がなんどか観ている團十郎型と大きく違う。團十郎型は、 幕がしまったあと、僧のなりの熊谷が花道を思い入れを持って引っ込むのだけど、芝翫型は、熊谷と相模、源義経、そして弥陀六の見得で幕。ここは余韻がちょっとないよね・・というウラミが残ったけれど、わが子小次郎の首を相模に手渡す場面の熊谷の痛恨の想いと、魁春の相模の慟哭が心に沁みた。吉右衛門の義経は情にあふれていたなぁ。

玉三郎の藤の精は、みずみずしい美しさ!

1: 歌舞伎十八番の内 外郎売

外郎売実は曽我五郎 松緑
大磯の虎 七之助
曽我十郎 亀三郎
小林妹舞鶴 尾上右近
化粧坂少将 児太郎
近江小藤太 宗生改め福之助
八幡三郎 宜生改め歌之助
茶道珍斎 吉之丞
小林朝比奈 亀寿
梶原景時 男女蔵
工藤祐経  歌六
     
2: 襲名披露 口上

藤十郎はじめ幹部俳優

3: 一谷嫩軍記より熊谷陣屋

熊谷直実 橋之助改め芝翫
相模 魁春
藤の方 菊之助
亀井六郎 歌昇
片岡八郎 尾上右近
伊勢三郎 宗生改め福之助
駿河次郎 宜生改め歌之助
梶原平次景高 吉之丞
堤軍次 国生改め橋之助
白毫弥陀六 歌六
源義経  吉右衛門

4: 藤娘

藤の精   玉三郎

by sustena | 2016-10-09 22:36 | Theatre/Cinema | Comments(0)