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カテゴリ:Theatre/Cinema( 480 )


2017年 10月 05日

歌舞伎座 芸術祭大歌舞伎昼の部「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」

歌舞伎座で「極付印度伝 マハーバーラタ戦記」を観た。世界三大叙事詩のひとつ、古代インドのマハーバーラタを歌舞伎にしたもの。
壮大で、日本神話などとも大きく違う世界観のマハーバーラタがいったいどんな歌舞伎になるのか、和洋折衷ならぬ和印折衷の中途半端な舞台になりはしないかという懸念はまったくの杞憂で、脚本・舞台美術・音楽・衣装・照明・役者・・・が見事にマッチした、チャレンジングな舞台だった。

SPACの宮城聰が演出する『マハーバーラタ~ナラ王の物語』のアヴィニョン演劇祭凱旋公演を神奈川芸術劇場で観たのは、2014年9月のこと。同じ舞台を菊之助も観ていて、これをより大きなストーリーの歌舞伎にしたいとSPACに相談を持ち掛けたのが発端という。

とはいえ、原作は一言で要約することのむずかしい長編(なんと聖書の4倍もの長さ!)。それを青木豪が、マハーバーラタを全然知らない観客に向けてもわかりやすい筋立てにした。

舞台は、人間たちは早晩戦争で滅んでしまうと嘆く神々の登場から始まる(ちょっと仮名手本忠臣蔵の大序を連想させる)。屏風とキンキラの衣装(インドの伝統舞踊「カタカリ」にインスパイアされたものなんだって)が素晴らしい。

平和への願いによって人間界が平定できると唱える太陽神、それは甘い、力こそが必要と主張する帝釈天が両花道で対決。それぞれ、クンティに子を授けて様子を見ることになる。

太陽神の子で、力ではなく平和をめざす使命を背負うのが、主役の迦楼奈(カルナ)。しかし、策謀をめぐらす鶴妖朶(ツルヨウダ)王女とそれとは知らず親友の誓いを立て、王権争いで対立する五兄弟と百兄弟の争いに身を投じることになる。

この鶴妖朶が七之助、納涼歌舞伎に続いて、冷徹な戦略家で、カルナにひかれながらも権力のために容赦しない姿を公演。サディステッィクな約がはまるんだよね。階段落ちがカッコイイ。最後の言葉も印象的。

一方、力こそが正義という、カルナの宿敵が松也演じる阿龍樹雷(アルジュラ)。でも兄弟を倒すことに何の意味があるんだろうかと悩んだりするわけで、まったくの敵というわけでもなさそう。

最後の決戦、馬に乗ったカルナとアルジュラの対決の場面、矢が描かれた旗が舞台を横切るシーンの美しいこと。タテも見ごたえがあったし、より目のミエを決めるカルナのカッコイイことったらない。

ガムランと邦楽が融合したようなパーカッションもよかった!! タブラ、木琴や鉄琴、ジャンベ、スルド、サントゥール、スチールパンなどを使ってるんだって。これがまぁ、ツケと会うんだよ♪
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演出 宮城聰
衣装 高橋佳代
脚本 青木豪
空間構成 木津潤平
美術 深沢襟
音楽 棚川 寛子(鶴澤慎治(作曲)、田中傳左衛門(作調)ほか)

■神々

那羅延天(ヴィシュヌ神の別名) 菊五郎
シヴァ神            菊之助
多聞天             彦三郎
梵天              松也
大黒天             楽善
太陽神             左團次
帝釈天             鴈治郎

■那羅延天の化身
仙人 久理修那(くりしゅな)    菊五郎

■神々の子を産む

汲手(くんてぃ)姫       時蔵
若き日の汲手姫(くんてぃ)姫   梅枝

■太陽神とクンティの子
迦楼奈(かるな)     菊之助

■カルナの育ての親
亜照楽多(あでぃらた)    秀調 
羅陀(らーだー)       萬次郎

■カルナに弓を教える
修験者 破流可判(はるかばん)  権十郎

■五兄弟

百合守良(ゆりしゅら)王子   彦三郎
風韋摩(びーま)王子      坂東亀蔵
阿龍樹雷(あるじゅら)王子   松也

双子
納倉(なくら)王子      萬太郎
沙羽出葉(さはでば)王子   種之助

■王権争いで対立する百人兄弟

鶴妖朶(づるようだ)王女       七之助
道不奢早無(どうふしゃさな)王子   片岡亀蔵

■アルシュラのフィアンセ
弗機美(どるはたび)姫   児太郎
■その父
弗機(どるはた)王   團蔵
■ドルハタビの婿候補
拉南(らーな)   橘太郎

■ビーマ王子が森で出会う魔物
森鬼飛(しきんび)   梅枝
■魔物の子
我斗風鬼写(がとうきちゃ)  萬太郎
■シキンビの兄
森鬼獏(しきんば)  菊市郎

牛を抱いた行者   團蔵

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この日は旧知の編集者仲間との飲み会が銀座であったので、銀座シックスで時間をつぶしてたんだけど、有楽町駅前で立憲民主党代表の枝野の街宣があるというので、いったいどんな人が集まってるんだろうと思い出向くと、意外に若い人も多い。

演説の冒頭、立憲についてから説き起こし、これでは集まった人が逃げていくのではと思たけどそんなことはなく、諄々と、今回の選挙はリベラル対保守、左右の戦いと言われるがそれは違う。上からの民主主義か、草の根からかの戦いであること。自分が守りたいのは、戦後70年お互いさまの精神でみんなが幸せをめざしたそんな社会であって、それを守りたいというのが本来の保守ではないか、というくだりで大きな拍手。


by sustena | 2017-10-05 13:36 | Theatre/Cinema | Comments(4)
2017年 10月 01日

三度目の殺人

c0155474_13154949.jpg「三度目の殺人」を観に行く。
8:50開演で客は私を入れて5名。さすが平日の朝いちばんだなぁ。

是枝裕和監督のヴェネチア映画祭コンペティション部門出品作品。

ストーリーは・・・
真実よりも法廷戦術でいかに勝つかを第一とする弁護士の重盛(福山雅治)が、役所広司演じる容疑者・三隅の弁護を引き受けることになる。
三隅は殺人の前科があり、勤めていた食品工場の社長を殺して、死体にガソリンをかけ燃やしたというのだ。しかし動機がわからないうえ、すでに自供している三隅の供述は二転三転する。そのうち被害者の妻・美津江(斉藤由貴)から依頼されたという週刊誌の報道が出る。調査を進めるうち、被害者の娘とも何やらかかわりがあることが分かってくる。真実はどうなのか・・・・

なんといってもカメラワークがすばらしい!とくに、接見室で重盛と三隅が対峙する場面の緊迫感といったらない。被害者の妻役の斉藤由貴が娘役の広瀬すずを後ろから抱きしめるシーンなどもぞわっとしてしまう。音楽もしみるよ。

なんで「三度目」なのかとか、???となる部分もあるけれど、役者がそれぞれぴったりだったなぁ。(2017年 日本 124分)
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監督/脚本/編集 是枝裕和
音楽 ルドビコ・エイナウディ
撮影 瀧本幹也

配役

弁護士
重盛    福山雅治  
摂津大輔  吉田鋼太郎 
川島輝   満島真之介 

容疑者
三隅    役所広司  

被害者の妻と娘
山中美津江 斉藤由貴  
山中咲江  広瀬すず  

検事
篠原一葵  市川実日子 

重森の父親で裁判官
重盛彰久  橋爪功 


by sustena | 2017-10-01 17:43 | Theatre/Cinema | Comments(2)
2017年 08月 21日

納涼歌舞伎第3部「野田版 桜の森の満開の下」

先日歌舞伎座で『野田版 桜の森の満開の下』を観た。『野田版 研辰の討たれ』、『野田版 鼠小僧』、『野田版 愛陀姫』に続く野田版歌舞伎の第4弾。勘三郎とは『野田版 研辰の討たれ』のころから、次はこの『桜の森・・』と何度も話が出ていたものという。

もともと、坂口安吾の「桜の森の満開の下」と「夜長姫と耳男」を下敷きに、夢の遊眠社時代の野田が書き下ろしたものを、歌舞伎用にアレンジしているのだが、戯曲の基本的な構造はほとんど同じだ。

天智天皇のが治める時代。ヒダの王のもとに、耳男、マナコ、オオアマの3人の匠が集められ、ヒダの王の二人の娘、夜長姫と早寝姫を守る仏像づくりを言い渡される。しかし、マナコは盗賊であり、耳男はひょんなことから師匠を殺してしまい、もう一人のオオアマもいわくありげ。実はオオアマは鬼門をあけ、鬼たちの力を借りて天下を統べらんとたくらむ大海人皇子だった。約束の3年がたち、三人は仏像を彫り上げるが・・・・

野田流の奇想天外なストーリーと、言葉遊び、機関銃のように言葉がほとばしるかと思うと、抒情的なフレーズがうたいあげられ、異空間にひたるのだ。

かつて野田が演じた耳男を演じるのは勘九郎。野田はピュアな少年性とトリックスターをあわせもつキャラクターだったけれど、勘九郎は純朴な青年といった感じ。
それが七之助の演じる、残酷な夜長姫に恋をする。七之助の冷たーい激情にかられるサディストぶりがほんとピッタリ。青空のもと、世の中には戦争や人殺し、悲惨なことが多いけど、実はマイッタマイッタなんて言いながらみんなそれが好きなんじゃないか。プッチーニの「ある晴れた日に」が流れるなかで、夜長姫はそんな意味のことをつぶやく。

前半は、登場人物の関係性を把握するのにいっぱいいっぱいで、野田戯曲だから歌舞伎役者まだもが早口になることもあるまいに、何を言っているのかいまひとつわかりくい部分もあって少々しんどい。でも、後半はどんどん物語に引き込まれていく。

最後の桜が舞うシーンは実に美しい。
歌舞伎座の横に広い舞台がとても生きていたな。

巳之助のハンニャが生き生きして言葉もすっと耳に飛び込んできてよかった。とくに白粉をつけた顔が三津五郎にそっくりで、ちょっと胸をつかれた。
芝のぶは、本来とてもうまい人なのに、いつも大勢の一人でほんともったいない。今回のエナコは最高だった。

美術は堀尾幸男、衣装はひびのこづえ。

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耳男………………………勘九郎
オオアマ………………………染五郎
夜長姫………………………七之助
早寝姫……………………… 梅枝
ハンニャ………………………巳之助
ビッコの女………………………児太郎
アナマロ……………………… 新悟
山賊……………………… 虎之介
山賊………………………弘太郎
エナコ………………………芝のぶ
マネマロ……………………… 梅花
青名人………………………吉之丞
マナコ………………………猿弥
赤名人………………………片岡亀蔵
エンマ………………………彌十郎
ヒダの王……………………… 扇雀


by sustena | 2017-08-21 15:29 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 08月 21日

納涼歌舞伎第2部

c0155474_20481089.jpg8月の歌舞伎座、第2部は、岡本綺堂の「修禅寺物語」と、猿之助と染五郎の「東海道中膝栗毛」、今回は歌舞伎座で殺人事件が起きるというミステリー仕立て。題して
「歌舞伎座捕物帖」であります。

修禅寺物語はとてもわかりやすいストーリー。
将軍源頼家(勘九郎)は、有名な面作師の夜叉王(彌十郎)に、己の顔に似せた面の制作を依頼する。しかし、いくら待っても面ができないのに業を煮やし、夜叉王のもとを訪れる。夜叉王の家には、二人の娘と、職人の春彦(巳之助)がいる。上の娘の桂(猿之助)は、宮仕えにあこがれ、職人をつまらないとあざけっている。一方、妹の楓(新悟)は、職人の地道さ、堅実さこそ大切とし、正反対の姉妹だ。

満足がいくものが作れなかったのだと謝る夜叉王に、あまりに遅すぎると頼家は斬ろうとする。それを制して桂が面を差し出すと、実によい出来。頼家はすっかり気に入ってしまう。夜叉王はその面には死相が現れていると訴えるが、頼家はきかず、桂を宮仕えさせると一緒に連れ帰る。しかし、その日御座所は鎌倉方に急襲されてしまう・・・

猿之助の桂はとても説得力があった。勘九郎の頼家はちょっとセンが弱かった感じ。あまりイラチに見えないのよねー。

次の「歌舞伎座捕物帖 こびきちょうなぞときばなし」は、昨年のラスベガスに行った東海道中膝栗毛の続編。

珍道中で一文無しとなった弥次喜多の二人は歌舞伎座で黒衣のアルバイトを再開。折しも歌舞伎座では義経千本桜の四の切が初日を控え、通し稽古が行われていた。そこに殺人事件が起きる。殺されたのは、源九郎狐役の綾人(隼人)の付き人だった。それがショックで綾人も寝込んでしまう。
犯人は誰か? 源九郎狐の役を綾人(隼人)に譲り静御前の稽古に励むものの、やはり源九郎狐をやりたい伊之助(巳之助)か?? 揣摩臆測が飛び交うなか、金に細かい座元釜桐座衛門(中車)は休演せずに、巳之助に代役をさせる。一方、座元の女房お蝶(児太郎)は愛人の新五郎(新悟)にその役をやらせたがっている。そこにまたまた第2の殺人事件が起きるのだった・・・

いかにもカルーいお話で、最初と最後の二度も染五郎と猿之助が宙乗りをするほかは、巳之助の源九郎狐のアクション?や、その登場シーンの仕掛けにナルホドとうなづいたり、座元の中車がカマキリなどの虫に詳しいことにニヤリとするなど、それぞれのキャラクターを楽しむ舞台なのデシタ。

監察医の七之助がちょっとしか出なかったけど、いいキャラ。
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初世坂東好太郎三十七回忌 二世坂東吉 弥十三回忌 追善狂言 岡本綺堂 作/市川猿翁 監修
修禅寺物語

夜叉王・・・・彌十郎
姉娘 桂・・・・猿之助
源頼家・・・・勘九郎
春彦・・・・・巳之助
妹娘 楓・・・・新悟
下田五郎・・・萬太郎
金窪兵衛・・・片岡亀蔵
修禅寺の僧・・秀調


十返舎一九 原作より
杉原邦生 構成/戸部和久 脚本
市川猿之助 脚本・演出

東海道中膝栗毛 歌舞伎座捕物帖

弥次郎兵衛・・・・・・・染五郎
大道具伊兵衛・・・・・・勘九郎
女医羽笠・・・・・・・・七之助
座元釜桐座衛門・・・・・中車
天照大神又は町娘お笑・・笑也
瀬之川伊之助・・・・・・巳之助
中山新五郎・・・・・・・新悟
玩具の左七・・・・・・・廣太郎
芳沢綾人・・・・・・・・隼人
女房お蝶・・・・・・・児太郎
舞台番虎吉・・・・・・・虎之介
伊之助妹お園・・・・・・・千之助
伊月梵太郎・・・・・・・金太郎
五代政之助・・・・・・・團子
瀬之川亀松・・・・・・・鶴松
芳沢小歌・・・・・・・弘太郎
瀬之川如燕・・・・・・・寿猿
芳沢菖之助・・・・・・・宗之助
芳沢琴五衛門・・・・・・・錦吾
若竹緑左衛門・・・・・・・笑三郎
同心古原仁三郎・・・・・・・猿弥
同心戸板雅楽之助・・・・・・・片岡亀蔵
鷲鼻少掾・・・・・・・門之助
関為三郎・・・・・・・竹三郎
喜多八・・・・・・・猿之助














by sustena | 2017-08-21 15:20 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 08月 21日

カクシンハン「タイタス・アンドロニカス」

c0155474_11341434.jpg吉祥寺シアターで、カクシンハンの「タイタス・アンドロニカス」を見た。

シェイクスピアの初期の芝居で、これでもかというほど、次々に人が殺される、救いがほとんどない残虐な話である。
これをどう舞台化するんだろうか?? おそるおそる見に行ったのだが、実におもしろい!
ISISなどによるテロが頻発し、世界の憎悪をあおる指導者が存在するいまという時代の、現代に生きるシェイクスピア。言葉と俳優の肉体が、ぐいぐい迫ってくる、疾走感あふれる舞台だった。

とにかく俳優たちのエネルギッシュなことったらない!
主演の河内大和さんの存在感!(振付も担当したんだって、才能あるなー)。
ムーア人のエアロンを演じた岩崎MARK雄大さん、冒頭でやけにきれいな英語だと思ったらネイティブなんだー

ゴート人の女王タモーラを演じた白倉裕二さんの女っぷり。
サターナイナス役の、のぐち和美さんは、男優役がはまってた。
タイタス・アンドロニカスの娘・ラヴィニア役の真以美さんが舌を切られ手を切り落とされたところの演出は蜷川を連想したな。

衣装の色の変化、劇中のダンスや音楽など、見どころがたっぷり。
パイプ椅子が吊り下げられたシーンの美しさを今も思い出す。

アフタートークでは、演出の木村龍之介さんが司会進行を務めた。
おっとりした知的な話しかた。

初演との違いや、衣装について、BGMで使った、ララランドからEXジャパン、さだまさし、ボレロなどの音楽をどう選んだのかといった質問が飛んだ。

この戯曲は、シェイクスピアの他の他の戯曲と違って全部韻文であること。言ってみればミュージカルのようなもので、おそらく、当時流行っていたいろんな音楽を入れ込んで、この芝居で一旗あげてやろう、という彼の野心がいっぱいだったはず。
そういう意味で、観客それぞれが感情移入できるような音楽を選んだという意味のことを言ってらしたなー。

またここの劇団の芝居を観たい。
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by sustena | 2017-08-21 11:48 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 07月 23日

海のこどもたち

c0155474_20292245.jpgあうるすぽっとで鄭義信作・演出の「海のこどもたち」を観る。金 度完さんと、ぜんぷくトリヲの橋本フサヨさん・鈴木秀城さん、3人のパントマイムと小野越郎さんの三線の組み合わせ。

舞台いっぱいに広がる沖縄の海辺で遊ぶ3人のこどもたち。宇宙への冒険旅行やままごとなど想像力全開のごっこ遊び。やがて戦争がはじまり・・・。

時を経て大人になった3人の再会の場面では涙が止まらなかった。こどもも大人も楽しめる濃密な1時間40分。プロの身体の動きに圧倒されちゃった。


by sustena | 2017-07-23 15:56 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 07月 04日

ありがとう、トニ・エルドマン

c0155474_20382850.jpg先日、シネスイッチ銀座で、「ありがとう、トニ・エルドマン」というドイツ映画を見た。ドイツ映画なんて、久しぶり!

長いけど、いい映画だと聞いていたのだが、映画館の時間表を見たら、初回が10:00、次回が12:15とある。なんだ、フツーじゃん・・と思ってたら、見終わったあともう一度確かめると、初回は別のフロアで上映なのだった。
正確な上映時間は162分。でも、長いという感じはほとんどしなかった。

ストーリーをざっくり記すと。

宅配便のお兄ちゃん相手に一人二役を演じてみせたりする悪ふざけ好きなヴィンフリート。ルーマニアで石油会社のコンサルをしている娘・イネスが、たまの休みに帰ってきても仕事ばかりしてるのが心配でたまらない。愛犬が死んだこともあり、休みをとって連絡もせずに娘の勤務先に突然あらわれる。やむなく、大事なクライアントにアプローチするための夜のパーティに父親を連れていくイネス。ところが、父親の冗談にヒヤヒヤもの! やっと帰ってくれたと思ったら、なんと父親は、トニ・エルドマンの別名でヘンテコなカツラと入れ歯で、イネスの女子会の現場や勤務先に出没するのだ・・・・。

こんな父親がいたら、メチャうざったいと思うけれども、ペーター・シモニスチェクは実に茶目っ気たっぷりで、仕事に追われてギスギスしてるイネスの心に、いくつもの石を投げ込んでいく。

パーティでちょっと立ち話をしただけの家に父親がおしかけ、そこでイネスが歌うハメになう、ホイットニー・ヒューストンの「GREATEST LOVE OF ALL」がいい。イネスの誕生日パーティーに登場する、毛むくじゃらのクケリのインパクトときたら!

父と娘のやりとりに、まだまだ続いてもいいと思っているうちにエンディング。
ささくれだった気持ちがふわーっと溶けていくような映画だったな。
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監督・・・・マーレン・アーデ

ヴィンフリート/トニ・エルドマン・・・・ペーター・シモニスチェク
イネス・・・・サンドラ・フラー
ヘンネベルク・・・・ミヒャエル・ビッテンボルン
ゲラルト・・・・トーマス・ロイブル
ティム・・・・トリスタン・ピュッター
タチアナ・・・・ハデビック・ミニス
ステフ・・・・ルーシー・ラッセル
アンカ・・・・イングリッド・ビス
イリエスク・・・・ブラド・イバノフ
フラヴィア・・・・ビクトリア・コチアシュ

原題 Toni Erdmann
製作年2016年
製作国ドイツ・オーストリア合作
配給ビターズ・エンド
上映時間162分


by sustena | 2017-07-04 20:52 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 07月 02日

山田洋次監督「家族はつらいよ2」

c0155474_16000850.jpg昨日、山田洋次監督の「家族はつらいよ2」を見る。

「東京家族」、「家族はつらいよ」と見てきているので(正確にいうと、登場人物はかなり共通しているけど、「東京家族」と、「家族」では、主人公の名前がビミョーに違うのだ)、続編はやはり見なくちゃというわけで。

いやぁ手慣れたものであります。しかも笑いの質といい、笑えて泣けてしんみりと共感しちゃうところ、うまいなぁ。

今回は、トシをとって運転があぶなっかしくなってきた周造の運転免許返上問題。むろん、周造は運転に自信満々で返上する気なんてない。オーロラを観に北欧に出かけた妻の留守に、行きつけの飲み屋のかよを誘って昼食に出たとき、高校時代の同級生、サッカー部のゴールキーパーをしていた丸田を見つける。丸田は事業に失敗して30年、音信不通だったのだ。

こうして、運転免許の話だけで2時間持たせるのかと思っていたら、下流老人問題や孤独死といったお話に突入していく。

といっても、声高にメッセージするんじゃなくて、じわーんとダシみたいにきいてる。
蒼井優の母親が、老いてぼけた母親を介護しながら、一人でラーメンをすする場面が印象に残ったな。

家族はうっとおしくて、いろいろメンドくさいんだけど、やっぱりいいよねぇ、とほんわかしちゃう映画なのだった。
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平田周造・・・・橋爪功
吉行和子・・・・平田富子
◆長男一家
平田幸之助・・・・西村雅彦
平田史枝・・・・夏川結衣
平田謙一・・・・ 中村鷹之資
平田信介・・・・丸山歩夢
◆長女夫婦
金井成子・・・・中嶋朋子
金井泰蔵・・・・林家正蔵
◆二男夫婦
平田庄太・・・・妻夫木聡
間宮憲子・・・・蒼井優

周造のいきつけの飲み屋のおかみ
かよ・・・・風吹ジュン
周造の高校時代の友人
向井・・・・有薗芳記
丸田吟平・・・・小林稔侍
丸田の部屋をかたづける女・・・・広岡由里子(不思議な存在感)
鰻屋・・・・徳永ゆうき (いるだけで楽しいキャラだなー)
丸太の派遣先の社員・・・・近藤公園
刑事・・・・劇団ひとり
火葬場職員・・・・笑福亭鶴瓶(ハマりすぎ)

監督 山田洋次 脚本 山田洋次+平松恵美子
音楽 久石譲 タイトルデザイン 横尾忠則

2017年松竹113分


by sustena | 2017-07-02 16:01 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 05月 23日

5月文楽公演 昼の部

c0155474_16140821.jpg豊竹英太夫改め六代豊竹呂太夫襲名披露公演。昼の部は口上もあり、太夫の豊竹咲太夫、三味線の鶴澤清治、人形遣いの桐竹勘十郎がそれぞれを代表して挨拶。清治は先代の呂太夫は映画界からも声がかかるほどのイケメンだったと強調してたけど、にわか文楽ファンの私メ、画像検索してもどんな顔かわからない、ムネン。勘十郎の口上も愛嬌があってあたかかい。六代目はひたすら口を閉じて礼をするのみ。歌舞伎の襲名披露口上の雰囲気とはまた違って興味深かったなー。

さて、昼の部のメインは「菅原伝授手習鑑」。松王丸の悲劇をストーリーをさかのぼって伝えるために、茶筅酒の段から。寺子屋の段を前後に分けて、最初が新呂太夫と清介、切が咲太夫と燕三。ここでの人形は、松王丸が玉男、千代が勘十郎、源蔵が和生。歌舞伎でたびたび見る場面だけど、文楽でこんなに悲しみがありありと伝わるのだなぁ。泣けちゃった。

喧嘩の段の咲寿太夫が、声が朗朗としていて、ときどきちょっとがなりすぎとは思ったけど、なかなかいい感じなのだった。切腹する桜丸は蓑助。この人は佇むだけで、情感があふれ出てくるなぁ。

寿柱立万歳
菅原伝授手習鑑 
   茶筅酒の段 喧嘩の段 訴訟の段 桜丸切腹の段
豊竹英太夫改め六代豊竹呂太夫 襲名披露 口上 
   寺入りの段
   襲名披露狂言 寺子屋の段
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by sustena | 2017-05-23 16:16 | Theatre/Cinema | Comments(0)
2017年 05月 04日

鑑定士と顔のない依頼人

銀座メゾンエルメスのル・ステュディオで、2013年公開のイタリア映画「鑑定士と顔のない依頼人」を上映中で、無料なことと、タイトルが気に入ったこと、そしてなんといってもジュゼッペ・トルナトーレ監督の作品なので、いさんで見に出かけた。

銀座エルメスで時折、選りすぐりの映画を上映しているのは知っていたのだけれど、なんとなく敷居が高い感じがして出かけたことはなかった。でも会員登録して事前に予約さえしておけば観られるわけで、近くで働いているのにこれまで観に来なかったには、実にモッタイナイことなのだった。

で、映画はというと、偏屈で天才的な審美眼を持つ美術品鑑定士で、オークショ二アでもある初老の主人公に、「父母が残した邸宅の家具や美術品を売りたい」という連絡が入る。依頼主は広場恐怖症の若い女性で、その精神の不安定さや謎めいた雰囲気に、最初はいらだっていた鑑定士が次第に魅惑され。。。ってお話で、18世紀に作られたオートマタ(機械人形)や、隠し部屋(女性が描かれた絵画のコレクションは圧巻)、サヴァン症候群だろうか、数字に関して信じられない記憶を持つ小人症の登場人物などの凝った道具立てと、エンニオ・モリコーネの音楽で、観る者もまた、画面に吸い寄せられてしまう。そして最後に、あー、そうだったのか。。。と、再度筋をなぞることになるのだった。

主人公のヴァージル・オールドマンはジェフリー・ラッシュ、オートマタの復元を手がけ、恋愛指南も行うロバートがジム・スタージェス。この二人がすばらしい。鑑定士のコレクションを手伝う友人のビリー・ホイッスラー(ぴったりの名前!)に、ドナルド・サザーランド。依頼人の謎の女性、クレア・イベットソンにシルヴィア・フークス。広場恐怖症で怯えていたときがすごくキレイだったなぁ。

連休後半初日の銀座はひとがいっぱい。数寄屋橋交差点のソニービルは2020年にいったん広場風のスペースになり、その後新しくなる。工事中のフェンスを飾るのは、ソニービル最後の展覧会を飾った絵。

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by sustena | 2017-05-04 10:40 | Theatre/Cinema | Comments(0)