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2014年 10月 31日 ( 1 )


2014年 10月 31日

野田秀樹「半神」

c0155474_229499.jpg先日東京芸術劇場で野田秀樹の『半神』を見た。

これは夢の遊民社時代、萩尾望都の短編漫画「半神」を原作に、萩尾望都と野田秀樹が共同で戯曲化し、1986年に本多劇場で初演された作品だ。ほとんど30年近く前のものだが、オーディションで選んだ韓国の俳優たちによって上演され、ちっとも古びていない、というか、最近の野田の説教臭さがなく、リリカルで、予想以上によかった!

韓国語だから叙情性と言葉遊びがないまぜになった野田の饒舌なセリフの意味がわからないとつらいなぁ・・・と恐れていたんだけど、字幕ではなく、日本語のイヤホンガイドにしたのは大正解。片方の耳から、歌うような韓国語が聞こえると同時に、イヤホンから抑え気味のトーンの日本語が聞こえてくる。最初のうちこそ慣れずに、聞き取れなかった言葉もあったけれど、次第に気にならないどころか、二重うつしになって、せりふがすーっとココロにしみわたるようになる。

泣けちゃったわー。

韓国の俳優の身体感覚は日本人よりもずっとストレートな感じがする。セリフとからだの感覚が近いというか。叙情的なセリフが気恥ずかしくない(日本の俳優だったら、あんなにてらいもなく歌い上げられただろうか? )

かわいくて誰からも愛される妹と、醜いが知的な姉、ひとつの心臓をもったシャム双生児の二人が、成長して切り離される。最後、失われてしまった半身が、霧笛となって孤独な魂にささやき続ける。堀尾の白いらせん階段が上へと伸びていく舞台は、まるで大海原に浮かぶ灯台のようでもあった。

力強い作品だった。韓国ではどんなふうに受け止められたのだろうか。

原作・脚本:萩尾望都 脚本・演出:野田秀樹

チュ・イニョン チョン・ソンミン オ・ヨン イ・ヒョンフン イ・ジュヨン
パク・ユニ イ・スミ ヤン・ドンタク キム・ジョンホ キム・ビョンチョル
ソ・ジュヒ チョン・ホンソプ

美術:堀尾幸男 照明:服部基 衣裳:ひびのこづえ 選曲・効果:高都幸男 振付:謝珠栄
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by sustena | 2014-10-31 00:20 | Theatre/Cinema | Comments(4)