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2008年 08月 21日

今森光彦「昆虫4億年の旅」「神さまの森、伊勢」

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先週、東京都写真美術館で今森光彦さんの「昆虫 4億年の旅 進化の森へようこそ」と、昨日、epSITEで「神さまの森、伊勢 日本の聖域・神宮の杜」を見てきた。

「昆虫4億年の旅」は、今森さんの代表作「世界昆虫記」「昆虫記」から(この2冊の写真集は、わが書架にでんと鎮座している。息子にみせたら昆虫少年になるかと思って買い求めたのだが、実のところ嬉々として眺めたのは母のほうだった)、昆虫の生態を中心に約200作品を展示。アリやセミや蝶やトンボ、カマキリや、フンコロガシ、ナナフシ……、世界のあちこちにすんでいる、本当に「多様性」という言葉のそのものズバリ、なんとまぁ造化の神の不思議さよ。実にさまざまな色やカタチの虫たちが登場する。卵、幼虫、サナギから成虫へと羽化する様子、葉っぱや枝そっくりに擬態している虫たち。

いったい、この1枚を撮影するのにどれくらい時間がかかったろうと思わせる写真の数々。一緒に展示されていた今森のフィルドノートを見ると、ああ、こんなにも研究し、観察し、探究しつづける目と心があればこそ、撮れる写真なのだなぁと実感する。

一方のepSITEの展覧会は、2年かけて撮影した伊勢神宮の森。20年ごとの式年遷宮に必要なヒノキを育てるための森は、ヒノキの単一森ではなく、照葉樹と針葉樹がまじりあった、豊かな森だ。日本人の精神性の源は、こんなゆたかな森だったのだろう。水をいっぱいに含み、いのちが育つ森の自然の写真を前にすると、見ているこちらのココロにも水がしみとおっていくよう。

東京駅の大丸ミュージアムでは、同じく今森さんの「里山~未来におくる美しい自然~」の写真展をやっているのだが、足をのばす機会はあるだろうか。

by sustena | 2008-08-21 01:27 | Art/Museum | Comments(3)
Commented by nuts-co at 2008-08-21 22:59 x
うちに来ているアメリカの写真小僧が「神さまの森・・・」を見てきました。先月、伊勢神宮にも行ったというので、何というかなと思ったら、平凡な感じがした、と言います。巨木の並ぶ神の森を撮るのに、非凡であろうとする意識なんかは働かないんじゃないかな、と私は思ったんですけど。キリスト教圏で育った少年にとって、木にも草にも水にもなにか神性としか言いようのないものを感じる日本的な感覚っていうのは共感することがむずかしいんだろうなあと思いました。そういう意味でおもしろい体験でした。
Commented by sustena at 2008-08-22 09:32
伊勢のほうは、一緒に添えられた言葉もセットみたいなところもありましたね。私が昔、伊勢に行ったときはピーカンで、ゼンゼン精神性のカケラも感じなかったなぁ・・・。アメリカの青年は、実物のほうはどうだったのかしら。式年遷宮の話をすると、外国の人はたいてい感動するんだけど。
Commented by nuts-co at 2008-08-23 09:35 x
言葉も十分わかったはずなんですけどね。なまじ写真を勉強しているために、非凡であることを求め過ぎちゃうのかな。青い青い。
式年遷宮のこと、第一声が「もったいないよね」でした。日本人が古い物を大事にすることと、木の香も爽やかな新しい物を尊ぶことと、それが矛盾なく並んでいることが、不思議なようです。
epSITEには行ったし、こんどは写真美術館に行く予定らしいです。


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