2008年 01月 19日

土門拳写真展「日本のこころ」

武蔵野市立吉祥寺美術館へ土門拳写真展(後期)を観に行く。伊勢丹新刊の7階。こんなところに市立美術館にあるなんて、いままで知らなかった。(家から散歩がてら歩くこと30分の距離)

なんでも武蔵野市と、土門拳記念館のある酒田市は姉妹都市なんだとか。土門拳記念館は、数年前に行ったことがあるけれど、新たな発見が3つあった。

ひとつは、作品にしばしば解説がわりに土門拳の撮影ノートからの一節が引用されているのだが、その文章が実にいいこと。たとえば、平等院鳳凰堂の夕焼け。平等院が静止しているのではなく、「はしる」という表現。一瞬の夕焼けの光を逃すまいと、撮影を終えて帰ろうとしたとき、アシスタントに大急ぎで設定をやり直させる、その時間との勝負。

ふたつめ。「女優と文化財」というヘンテコなシリーズを初めて知った。有馬稲子と東寺の帝釈天とか、司葉子とさんと臼杵石仏だとか、とんでもない組み合わせの写真があるのだ。1964年~65年に2年間、婦人公論の表紙を飾ったもの。最初は拒んでいたが、編集者のたっての頼みで「女優を泣かすことになるがいいか」とOKしたのだとあった。衣裳は森英恵。でも、仏サマと女優の顔が並んでいたりして、なんとも珍妙。佐久間良子が平等院鳳凰堂の前でとったものは、3時間かかったんだそう。

3つ目、三島由紀夫を撮ったもの、筑豊のこどもたち、近藤勇と鞍馬天狗を撮影したときのコンタクトシートが置いてあったこと。どの1枚を選んだか、そしてどの1枚も無駄なものがない、撮影者の息づかいが聞こえてくるようなシート。

作品は前期と後期をあわせて120点。
風貌、古寺巡礼、筑豊のこどもたち、こどもたち傑作選、蒼風との共作、女優と文化財、傑作選

入場料は100円。

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by sustena | 2008-01-19 17:28 | Art/Museum | Comments(2)
Commented by Cakeater at 2008-01-20 11:43 x
いいですねえ。
モノクロームの世界って。
この切り取りコンポジッションも決まってますね。

ぼくも昨日からGX-100の設定2を3・2の白黒にしてモノトーンで遊びだしました。ケイ・ファーロウ気分。
設定1はスクエアです、もちろん。
2月の第一週から二週にかけてスティーブンの写真が新宿ニコンサロンで展示されますが、彼もまたモノクロだから、楽しみですね。
Commented by sustena at 2008-01-20 13:09
スティーブンの写真はとても楽しみにしています。(忘れないように、手帳に記入しました)。そうそう、ドメスティックなブログだと嘆いていたら、デフォルトの設定が、スパムを防ぐために半角英数だけのコメントやトラックバックを受け付けないもので、試しにはずしたら、とたんスパムが増えたので、また元に戻しました。ま、英語で返事もロクに書けないし、やむなし、デス。


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