2017年 12月 25日
ライフネット生命の創業者で、2018年1月から立命館アジア太平洋大(APU)の学長となる出口治明さんの『働く君に伝えたい「お金」の教養-人生を変える5つの特別講義』(ポプラ社 2016年1月刊)を読んだ。 もう老年にさしかかっている私が、今さら20代向けのお金のハウツー本をなぜ手に取ったかというと、博識でいつも論理がすごく明快な出口さんが、お金に関してどんなことを言っているのか興味があったから。 数年間、某金融の広報誌の編集を担当していたので、投資の話やお金に関するリテラシーをいかに高めるか、みたいな話はイヤになるほどチェックしたけれど、この本が日本にゴマンとあるマネーのノウハウ本と違うところは、投資や貯蓄の手法のあれこれを解説するのではなく、もっとも価値が大きく、成長性の高いのは自分への投資だと断言していること、そして、自分で一次データを見て、数字とファクトを把握して、自分の頭で考えることの大切さを口酸っぱく伝えていること。 ターゲットとなる若い読者と同じぐらいの編集者とライターが、出口さんに質問をぶつけそれに対する回答という対話式でめちゃ読みやすい。 大切なことがスッキリ、ストレートに語られていて、ストンと腑に落ちる。 読むと元気になって前向きな気分になれることウケアイ。 もっと若いときに、こんな本を読んでいたら、百人力だったなぁ。 第1講 「知る」編―なぜ、お金には不安ばかりがつきまとうのか? お金の不安はじつは「思い込み」だった!/日本って借金ばかり増えているらしいけれど大丈夫?/お金の正体ってなんだ?/不公平をなくすためのたった2つの方法 ほか 第2講 「使う」編―幸福かどうかを決めるのは貯蓄額ではない 知っておくべきセオリーは「財産三分法」だけ/バブルおじさんにだまされるな!ほか 第3講 「貯める」編―不安は貯めることへの執着から生まれる 本当にその「貯蓄」は必要か?/まずは貯蓄額を決めよう!/将来のためにいくら貯めておけばいい?ほか 第4講 「殖やす」編―希望は長期投資から育まれる なぜ、投資が必要なのか/自分への投資で最大のリターンを/自分に投資すれば、人生の選択肢が増える ほか 第5講 「稼ぐ」編―働き続けるからこそ自由になれる 若者は「金の卵」である/やりがいのある仕事、やりたい仕事/一生働いて「フロー」を止めない生き方/ ほか
by sustena
| 2017-12-25 17:15
| 読んだ本のこと
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