2017年 05月 23日
東京都美術館で開催中の「バベルの塔」展を見てきた。 目玉はもちろんブリューゲルの「バベルの塔」だが、ヒエロニムス・ボスの油彩2点と、ボスの影響を受けたブリューゲルの版画を含め、彼らが生きた16世紀ネーデルラントの絵画、版画、彫刻など約90点が並んでる。 構成は次の通り。 1 16世紀ネーデルラントの彫刻 紀ネーデルラントの彫刻 2 信仰に仕えて 3 ホラント地方の美術 4 新たな画題へ 5 奇想の画家ヒエロニムス 想の画家ヒエロニムス・ボス 6 ボスのように描く 7 ブリューゲルの版画 8 「バベルの塔」へ やはり、4~8とどんどん興味深くなっていくのだが、ボスの絵もブリューゲルの版画も何しろ情報量が多い。小さい絵にこれでもかと、いろいろな怪物や村人の様子が描かれていて、じっくり見ていると数枚見ただけでどっと疲れてしまう。そのあたりを加減しておかないと、バベルの塔に行きつくまでにへばってしまうから注意! 私の視力では細かい部分が見えないだろうと、50cmでもピントがあう双眼鏡を持っていった。これが正解。でもめちゃ混んでいたら、使うのははばかられそう。内覧会だからよかったけど。 さて、バベルの塔は思ったより小さくて、これにホントに1400人も人が描かれているんだろうか、と茫然としてしまう。 東京藝術大学COI拠点の協力によって原寸を約300%に拡大した複製画と、約7分の3DCG動画が公開されていて、これがなかなか秀逸。ブリューゲルの超絶技巧や、構図の見事さなど、とーっても0わかりやすいのだった。
by sustena
| 2017-05-23 15:17
| Art/Museum
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Comments(2)
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desire_san at 2017-06-27 13:03
こんにちは、
私もブリューゲル『バベルの塔』展を鑑賞してきましたので、ブログを興味深く読ませていただきました。ブリューゲルの『バベルの塔』の絵画をよく見ると、人々教会の行列から、塔の下層や中層にも人が住み着いて人たちの洗濯物まで、巨大な物が生活の場になっていることがリアルに表現されているのは凄いと思いました。ブリューゲルの『バベルの塔』は、リアルな表現と、非常になめらかで自然な描写と絵具を何層にも塗り重ねて透明感を出しているところなど繊細な表現にも魅了されました。 私はブリューゲルの『バベルの塔』の魅力も含めた感想と、かつて来日した作品や現地に行って見たブリューゲルの名画を紹介しながら、ブリューゲル絵画の魅力とブリューゲルの世界観・人間観を考察してみました。一度眼を通していただ抱けると嬉しいです。私独自の見解も書いておりますので、ご感想、ご意見などコメントいただけると感謝いたします。
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sustena at 2017-06-27 22:48
desire_sanさん、お久しぶりです。コメントをありがとうございます。拙文は単に行ってきたぞというだけのものなので、読みごたえのある解説を拝見して、うなっていました。とくにウィーン美術史美術館の絵との比較を興味深く拝見じつした。ブリューゲルって、とにかく観察しまくり、ひとのあれやこれやを見るのが大好き、描くのはもっと好きという感じです。なので、神の怒りよう、とにかく高いのを建てるのが楽しい、挑戦するんだもんね、そしてそのなかにも、ひとの生活があるなーと思えました。
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