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2015年 09月 13日

歌舞伎座 昼の部

なんといっても、昼の部のみものは「競伊勢物語」(だてくらべいせものがたり)。歌舞伎座では半世紀ぶりの上演ということで、私は見るのは初めてだった。

ストーリーは

大和国春日野に住む信夫(しのぶ)は、夫の豆四郎(まめしろう)に惟仁親王への忠義を立てさせたいと、禁断の地で、敵方に奪われていた神鏡を、銅羅の鐃八(にょうはち)と争い手に入れるが、もみあううちに小袖が破れてしまい鐃八の手に渡ってしまう。禁断の地に入ったとして、死罪に問われるばかりか、母も同罪になってしまう。そこで、信夫は心を鬼にして、離縁してもらうため母につらくあたる。
一方、信夫の家には、そのころ紀有常が訪れ、母の小由に信夫を返してほしいと頼んでいた。実は信夫は有常の実の娘で、わけがあって小由に預けていたのだ。
有常に信夫を返せば、信夫は死罪にならなくてすむ。母・小由はそこで有常に信夫を託すが、有常が実の娘として育てていた先帝の子の井筒姫を救うために、身代わりとして信夫を殺すためのものだった・・・

という、親子の縁と忠義のはざまで、それぞれが苦悶するお話。

菊之助の信夫が美しくて、小由役の東蔵に離縁してくれとわざとキツイ態度をとる場面。東蔵が情愛あふれる母親で、なんで娘がこんな態度をとおろおろしながら、おおかた夫ともめて気分がふさいでいるせいだろうと、あくまでやさしいところ、娘との別れを覚悟し、砧をうつ場面など、実に泣けちゃうのだった。

紅葉狩の染五郎のお姫様が新鮮。
歌舞伎座 昼の部_c0155474_21244937.jpg

一、双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)
新清水浮無瀬の場

南与兵衛梅 玉
藤屋吾妻芝 雀
平岡郷左衛門松 江
太鼓持佐渡七宗之助
堤藤内隼 人
井筒屋お松歌女之丞
手代権九郎松之助
三原有右衛門錦 弥 
山崎屋与五郎錦之助
藤屋都魁 春

二、紅葉狩

更科姫実は戸隠山の鬼女染五郎
局田毎高麗蔵
侍女野菊米 吉
山神金太郎
腰元岩橋吉之助
従者左源太廣太郎
従者右源太亀 寿
平維茂松 緑


三、競伊勢物語

序幕 奈良街道茶店の場
   同  玉水渕の場
大詰 春日野小由住居の場
   同  奥座敷の場

紀有常吉右衛門
絹売豆四郎/在原業平染五郎
娘信夫/井筒姫菊之助
絹売お崎米 吉
同 お谷児太郎
旅人倅春太郎
初お目見得
井上公春
(桂三長男)
およね歌女之丞
川島典膳橘三郎
茶亭五作桂 三
銅羅の鐃八又五郎
母小由東 蔵

by sustena | 2015-09-13 15:49 | Theatre/Cinema | Comments(0)


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