2015年 04月 23日

藤本壮介展「未来の未来」

c0155474_14171088.jpgギャラ間で、建築家の藤本壮介氏の「未来の未来」展を見てきた。いまの日本の建築家の中でも、藤本壮介の発想はいつもとても刺激的。とくに今回の展覧会では、これまでに手掛けたプロジェクトや進行中のプロジェクトの模型だけでなく、次の時代へ向けて、いまの建築を根底から問い直そうという思考実験が展示されていて、うなってしまった。

藤本はごき展覧会にあたって、こんな言葉を記す。
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建築をつくるということは「未来の種」を蒔くことではないでしょうか。
僕たちが設計する建築は、敷地の条件やクライアントの要望、地域社会の文化的歴史的な背景などに耳を澄まし、さまざまな要因と対話をする中からインスピレーションを得て現実の場所をつくり出すものです。それは現実社会の潜在的な可能性に形を与える作業だと言えるかもしれません。そして可能性が顕在化することを未来と呼ぶとするなら、そのきっかけとなる小さな建築的な提案は「未来の種」なのです。

それは未来を予想することとは違います。また未来を決めつけることとも違います。完成された未来図ではなく、むしろ未来の無数の断片とでも言うべき、可能性と予感の「種」を蒔いていくこと。

(略)

この展覧会では、過去の代表作や現在進行中のプロジェクトだけでなく、未来に向けた僕自身の現在進行形
の試行錯誤を展示したいと思っています。それは見たことのない奇妙な建築かもしれません。 まだ建築になりきれていない、予感の予感のようなものも多く含まれているかもしれません。 しかし、それらはどれも、建築のもっとも本質的な問い掛けから始まっています。未来に、僕たちはどんな場所に、どんな社会に、どのように住むのだろうか? 「身体と空間」、「内部と外部」、「自然と人工」、「個と共同体の関係」とは? もっとも原初的な問いこそが、未来へと繋がっていくのです。
未来へと投げかけられた種がまた新しい未来をつくり出す。その思いを込めて、展覧会のタイトルを「未来の未来」としました。
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「建築とは、作られるより前に見いだされるものではないだろうか?」という藤本の問いかけとともに、日常のものが提示される。単にペットボトルをぐにゃっとひねったものや、プラ袋をぐしゃぐしゃにしたようなものだって、なんとまぁ、茶こしだって、いかにも現代建築ではないか!
これが建築だって?と思う中に、現在世界各地で藤本が提案し現実のものとなりつつあるアイデアが含まれているんだよ。
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by sustena | 2015-04-23 23:44 | Art/Museum | Comments(2)
Commented by Lucian at 2015-04-25 20:42 x
そういえば、スカイツリーも金網を丸めて筒状にしたようなデザインですね。
しかも底辺が正三角形で、上に行くにつれて円形に変化します。
これは3次元CADならではの設計で、2次元の平面の時代なら定量的な表現は不可能だったかもしれません。
茶こしをつぶしたような形も現在ならパーツに分解した状態での制作が簡単にできるでしょう。
Commented by sustena at 2015-04-25 22:42
Lucian さん、コンピュータによる構造解析どや素材や建築工法の多様化なども手伝って、カタチなどもずいぶん自由になったのでしょうね。私はただできたものをみてすごいーっといってるだけなんですけど、それだけでもわくわくします。


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