2014年 10月 16日

菱田春草展

c0155474_2223864.jpg先日、竹橋の東京国立近代美術館で開催中の「菱田春草」展を見てきた。
重要文化財の《落葉》と、同じく重要文化財の《黒き猫》が姑息にも展示変えになってしまうので、落葉を見逃すまじ、と出向いたのだ。

菱田春草は近代日本を代表する画家の一人で、草創期の東京美術学校を卒業後、岡倉天心の日本美術院創立に参加。西洋画を研究し、朦朧体と呼ばれる、嫋々とした輪郭線をなくして境界がぼわーっとした絵を打ち出したり、色の取り合わせを探求するなど、意欲的に新しい日本画にチャレンジしていたのだが、36歳であっけなく亡くなってしまった。

今回は、最高傑作のひとつとされる《落葉》連作5点や、《黒き猫》をはじめとするさまざまな“猫”が登場する作品を含めて、100点を超える作品がズラリ並ぶ。

なんといっても落葉の空気感がすてき。翌日、近くの公園を歩いたら、菱田春草の絵の中を歩いてるみたいだった。それにしても、若いときからたいそう老成した雰囲気の絵にもびっくり。ネコは今回の目玉のひとつらしいのだが、なんだか全然かわいくないのが印象的だったな。

常設展のフロアの「眺めのよい部屋」から。皇居を見下ろすだけなんだけどね。
c0155474_22444483.jpg

入口正面の彫刻は迫力。
c0155474_22445622.jpg


by sustena | 2014-10-16 22:20 | Art/Museum | Comments(9)
Commented by iwamoto at 2014-10-16 22:41 x
春草自身が、ネコを可愛く思ってなかったのでしょうか。
いかようにも描けたでしょうからね。
その彫刻は、ヨガのポーズですね。 柵があるんだ?
Commented by higphotos at 2014-10-17 18:38
竹橋のお堀ですか。
緑とビルとお堀、これまた実に東京らしい写真ですね。
こういう変化が撮れるのが東京。
田舎だと風景が一本調子になります。広いですけど。
Commented by Cakeater at 2014-10-19 09:35 x
iwamotoさんの意見、あたってるかもしれませんね。
徳間文庫が大仏次郎の「猫のいる日々」を20年ぶりに再刊しまして、その中に日本の画家が欧米ほど猫好きがいなかったのではないかというようなことを書いてました。
大仏の猫エッセイの絶筆は歌舞伎の名人脇役利根川金十郎の「むらさき猫」でした。田中角栄が首相に上り詰めるその直前でした。
Commented by sustena at 2014-10-19 21:52
iwamotoさん、浮世絵にしても描かれていたネコちゃんたちはあまりかわいくなかったような。夢二あたりから? でも背中を見せてることのほうが多かったかな・・・・?
Commented by sustena at 2014-10-19 21:54
higphotosさん、たしかに東京のど真ん中にしては緑も多いし、石垣もあって、眺めはよかったデス。皇居周辺のランナーも多いのは、やはりこのあたりを走るのが気持ちがいいからかなぁ。
Commented by sustena at 2014-10-19 22:01
Cakeaterさん、化け猫のイメージは、西洋にもあるのかしら。ロートレックのネコはかわいくないけど、いかにもネコらしいネコですよねぇ。ネコの絵について思い出そうとすると、やたらかわいい猫は最近のような気もしてきたな・・・。大仏次郎の「猫のいる日々」おもしろそうですね。 読んでみようっと。
Commented by sustena at 2014-10-20 17:03
いま図書館の本をchレックしていて、平松 洋さん編著『猫の西洋絵画』の内容を見たら、「18世紀末から20世紀初頭にかけて、見るものの心をとろかせる、可憐で愛らしい猫の西洋絵画が大量に描かれました。猫を主役とした絵画をはじめ、子どもと一緒の猫や、美女と猫をテーマにした絵画を紹介します。」とありました。
Commented by Cakeater at 2014-10-24 00:59 x
ぼくも猫の絵の本を一冊もってます。
Andrew Edney "Cat Wild cats and pampered pets"
ISBN 978-3-8228-6516-8
1999年にケルンの出版社から出たもの。
ですが、印刷はタイ。ロートレックのMay Belfort の黒猫は確かにあんまりかわいくないです。
化け猫の類にはいりそうなのは、1949年のBalthusの地中海の猫
というのがあります。The cat in the Mediterranean で検索すれば画像があるかも。
Commented by sustena at 2014-10-24 23:18
ふふ。Cakeaterさん、さっそく「猫のいる日々」ゲットしました。楽しみー。Balthusの地中海の猫、確かにニマーッとした顔がブキミでした。関係ないけど、楳図かずおの「ねこ目の少女」も怖かったな・・・。ねこまた以来の伝統かしらん。


<< 大府市出張      「アラーキーの書in 西荻窪」 >>