2014年 05月 19日
息子がたまたま図書館で手にとって、文章はへたくそだけど、ちょっとヘンな本だから読んでみる?と貸してくれたのが、葉山アマリの『29歳の誕生日、あと1年で死のうと決めた』(泰文堂 2011年6月刊)。2010年度の第1回「日本感動大賞」なるものを受賞したストーリーを出版したものだそうだから、キホンはホントの話らしい。 仕事がいまいちおもしろくなくて正社員をやめて契約社員になった主人公。恋人にフラれ、父親が要介護状態になって、ぐだぐだ食べて体重が70キロに達しちゃう。そんなこんなで、契約を切られて派遣社員としてケータイの電話料金などにも事欠くようなギリギリの生活を送っていた。そんな彼女の29歳の誕生日。一人で祝う誕生日のショートケーキの苺を床に落としてしまい、それを食べようと水道で洗っているときに、いったい私、何をやってるんだろう・・・・とゼツボーし、自殺しようと思うけれども死ぬ勇気もなく、ふと目にしたラスベガスのキラキラぶりに目を奪われる。そして、決意するのだ。1年間で150万円ためてラスベガスのカジノでブラックジャックの大勝負をして、そして死のうと。 しかし、貯金はない。そこで、派遣の仕事をしながら、銀座のホステスとなり、週末は絵のヌードモデルをつとめて、必死に働き始める。ハードワークの結果、少しずつやせ、聞き上手の才能も発見し、同僚のホステスや六本木の金持ちおばをちゃんなど、いろいろな人との出会いを通じて成長していく。そしてついに、計画通りラスベガスで勝負する。勝ったのはたった5ドルだけど、死ななくてもいいかな、と思う話。 はい。文章はへたくそだし、こんなにうまく行くかよーと思うし、考え方もちょっとついていけないよーとツブヤキながらも、結局オシマイまで読んでしまったよ。ものすごーく集中力のあるひとなんだなぁ。あっけにとられたというか、毒気にあてられたといいましょうか。
by sustena
| 2014-05-19 23:10
| 読んだ本のこと
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Comments(3)
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by
Lucian
at 2014-05-23 19:55
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自殺率が全国でワースト1,2位を争う地方に住んでいます。
それで感じるのですが、死ねば楽になるとか、苦しみから逃れられると思うのは無知だからです。 そんなに甘くないよ、と教えてあげたいですね。 自殺した人はみんな後悔しています。 こんなに苦しいなら死ぬんじゃなかった、と。 すみません。与太話でした。
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by
sustena at 2014-05-23 22:30
Lucianさん、なんだこりゃと思うような、キホン設定がなんじゃこりゃという話なんですよー。これでなんで感動大賞なのかっておもいますけど、いままで真剣にモノゴトに取り組んだことなかったのねって。
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