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2014年 04月 03日

小さいおうち

c0155474_21271631.jpg先日山田洋次監督の「小さいおうち」を観てきた。
原作は第143回直木賞を受賞した中島京子の同名の小説。この小説については、2010年11月7日のブログで取り上げたこともあったんだけど、映画を観たときには、女中の話だったよなぁ・・・というぐらいしか覚えていないというていたらく(もちろん見始めてからは、おおそうだった!とイロイロ思い出したんだけど)で、新鮮な気持ちで映画を楽しめたのだった。

荒井健史(妻夫木聡)の親類のおばあちゃん、布宮タキ(倍賞千恵子)が亡くなった。健史は一人暮らしのタキの家を見舞っては、タキに自叙伝を書くように勧めてきた。健史に残された自叙伝には、タキが昭和11年に山形から上京し、赤い三角屋根の小さくてモダンな屋敷を構える平井家のお手伝いさんとして働いた日々が綴ってあった。
その三角屋根の家は、玩具会社の重役の平井雅樹(片岡孝太郎)とその妻・時子(松たか子)、二人の間の一人っ子恭一の3人家族。若き日のタキ(黒木華)はそこに住み込みで働いていたのだ。戦争が近づいているが、世の中はまだまだ平和で、健史はタキの自叙伝があまりにのんきで平和なことに「過去を美化している」と文句を言ったりする。
ある日、玩具会社にデザイナーとして働く板倉正治(吉岡秀隆)がやってきたことから、時子は次第に板倉に惹かれてゆく・・・。

なんといっても配役がぴったりで(私が思い浮かべて読んでいた人物像とはちょっと違うけれど)、この物語に、別の角度から光が当てられたよう。黒木華(そういえばこの人、連ドラの「純と愛」に出ていたんだよねぇ。ベルリン映画祭で銀熊賞もむべなるかなの演技でした)もよかったし、妻夫木もいい味。松たか子は何に出ていても私はすぐ気に入ってしまうんだけど、片岡孝太郎の夫ぶりが、私は女形の孝太郎しか見たことがなかったので、なかなか興味深かったよ。倍賞千恵子の背中のまるめぶりはすごーい。そうそう、市川福太郎くんが少年期の、秋山聡くんが幼年期の平井恭一で出ていたっけ。

そのほか、小中先生が橋爪功、その夫人が吉行和子(この二人は「東京家族」でいい夫婦だったなー)、貞子役の室井滋や、タキの見合い相手の花輪和夫の笹野高史と、そのオバサン松金よね子も楽しい場面、晩年の恭一を演じる米倉斉加年と、それぞれナルホドと見入っちゃった。

現代と昭和を行ったり来たりするリズムもいい。あんなに平和で普通の生活と思えたものが・・・。長く生き過ぎたと泣き崩れるタキの背中がいつまでも記憶に残る。

136分 2013年 音楽は久石譲
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by sustena | 2014-04-03 17:51 | Theatre/Cinema | Comments(6)
Commented by iwamoto at 2014-04-04 23:30 x
「ちいさいおうち」という絵本を知っていますか。
我が家はそんな感じです(笑)
Commented by ken_kisaragi at 2014-04-05 14:32
単行本では物語のエッセンス溢れる見事な装幀が印象的でした。
今回映画のポスターにも生かされてますね。
家政婦の写真家ヴィヴィアン・マイヤーのプリント見てると
なぜかタキさんを連想してしまいます・・・なんでやねんw
Commented by sustena at 2014-04-05 22:59
iwamotoさん、あの絵本は大好きです。この映画でも、 健史の恋人が、建築をやるんだったら、この絵本を知らなくちゃ、みたいなセリフがありました。
Commented by sustena at 2014-04-05 23:04
kenさん、私はヴィヴィアン・マイヤーの人生を思ってため息が出ます。いまはデジカメの登場で、写真がある意味ものすごーく手軽なものになったけど(あっ、写真だけでなくいろんなものが)、それでもなお、いろんな思いをこめて写真を撮ってる人がいるんだろうなぁと思います。
Commented by sa55z at 2014-04-13 15:56
リーガルハイ2で黒木華がやっていたジェーン本田もいい味出してましたね。
Commented by sustena at 2014-04-15 13:55
黒木華って、役によってもずいぶん雰囲気が違いますね。いい俳優の条件かも。


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