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2014年 01月 19日

中川右介『歌舞伎 家と血と藝』

c0155474_0212693.jpgにわか歌舞伎ファンになって以来、毎年発行されている歌舞伎俳優300名ちょっとのデータが載っている「かぶき手帖」は必携なんだけど、誰と誰がどんな関係なのかとか、兄弟なのに屋号がどーして違うのかとか、いまいちよく分からないので、中川右介さんの『歌舞伎 家と血と藝』(講談社現代新書 2013年8月刊)を借りて読む。

これは、1900年初頭の九代目團十郎の世代から、5代目の歌舞伎座がオープンして、今の海老蔵世代までの5世代にわたり劇界の中心にあった家を選び、明治以降、家系と血統と藝とがどのように継承されていったのかを、歌舞伎座の座頭をめぐる権力闘争の歴史として~著者によれば「戦国武将列伝の歌舞伎役者版を描くつもりで」、その攻防のドラマ感覚で紹介した本。役者たちの「藝」を解説したり批評するのではなく、歌右衛門がいかに権力志向だったか、とか、御曹司でなく、傍流で役に恵まれない悲哀からどうのしあがっていくかとか、どのように政治力を発揮したか、なんて話が続くのであります。

いやぁ実に複雑怪奇。

歌舞伎の世界には名門家がいくつもあるが、どのようにセレクトしたかというと、新しい歌舞伎座の4~6月の杮葺落興行の21演目で主役になった役者10人から7家をピックアップしたのだ。

市川團十郎家(海老蔵)、尾上菊五郎家(菊五郎)、中村歌右衛門家(梅玉、橋之助、坂田藤十郎)、片岡仁左衛門家(仁左衛門)、松本幸四郎家(幸四郎)、中村吉右衛門家(吉右衛門)、守田勘彌家(坂東玉三郎、坂東三津五郎)

何代目の誰の養子になって、名前がどう変わったか、誰と誰が縁戚関係か・・と、時にアタマがワヤになりそうだけど、できるだけ混乱しないよう配慮してあって、この手の本にしてはかなり分かりやすいよ。

それにしても、猿之助、2008年9月以来、歌舞伎座に出ていないよねぇ。こんどもまた新橋演舞場だし。幹部に気遣いする必要がなく、自分のしたいように演目と役柄を選べるほうがいいのかしらん。今の幹部級がどんどん高齢化していくなか、今後はどうなるのかなぁ。とはいえ、歌舞伎界はやっぱりオソロシイ。

第一部 劇聖とその後継者たち 明治から大正

 第一話 歌舞伎史との並走――市川團十郎家その一
 第二話 養子と実子――尾上菊五郎家その一
 第三話 東西分裂と襲名争い――中村歌右衛門家その一
 第四話 兄弟の明暗――片岡仁左衛門家その一
 第五話 フランス系アメリカ人の子――市村羽左衛門家

第二部 新興と凋落 大正から昭和戦前

 第六話 血統のない家――中村歌右衛門家その二
 第七話 歴史は繰り返す――尾上菊五郎家その二
 第八話 周縁からの出発――中村吉右衛門家その一
 第九話 劇界の毛利三兄弟――松本幸四郎家その一
 第十話 孤児たちの苦難――守田勘彌・坂東三津五郎家その一
 第十一話 大空位時代――市川團十郎家その二

第三部 神なき時代 昭和戦後から平成

 第十二話 二度殺された役者―片岡仁左衛門家その二
 第十三話 早過ぎる死――市川團十郎家その三
 第十四話 第二の帝政――中村歌右衛門家その三
 第十五話 王朝交代――尾上菊五郎家その三
 第十六話 再び、帝劇へ――松本幸四郎家その二
 第十七話 分裂した一族――中村吉右衛門家その二
 第十八話 二組の三兄弟――片岡仁左衛門家その三
 第十九話 復権――守田勘彌・坂東三津五郎家その二
 第二十話 中村勘三郎の死

第四部 新たなる希望
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by sustena | 2014-01-19 00:21 | 読んだ本のこと | Comments(2)
Commented at 2014-01-19 18:09 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sustena at 2014-01-19 21:47
鍵コメさま、ご指摘ありがとうございます。なーんで、こんなところが誤変換になるのかサッパリ分からない・・。まを読み返さないワタシが悪いんですけど。


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