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2013年 09月 17日

安部龍太郎『等伯(上下)』

c0155474_15501198.jpg今年の1月に第148回の直木賞を受賞した安部龍太郎さんの『等伯』(日本経済新聞出版社 2012年9月刊)がやっと順番が回ってきたので読む。

安土桃山時代の絵師、長谷川等伯の生涯を綴った歴史小説である。、長谷川家に仕える奥村文之丞宗道の子として生まれた等伯だが、幼いころに染物業を営む長谷川宗清の養子となり、「信春」と名乗り、主に仏画を描く。しかし、長谷川家再興をめぐる企てに心ならずも巻きこまれ、養父母が非業の死を遂げたことにより故郷の七尾を追われ、33歳で上洛する。

比叡山焼き討ちのときに僧侶を助け織田の者を殺したことから逃亡の身となるが、生家の菩提寺の縁ある寺の庇護を受けながら、絵師として頭角をあらわしていく。秀吉の世へと社会が大きく変わっていく次代、狩野永徳との対立、心の師・千利休の自刃、家族の死など、次々と悲劇が襲うなか、己の画境を究めようと模索を続け、ついに「松林図屏風」を描き上げる・・・・・

2010年に没後400年を記念して東京国立博物館で等伯展が開かれたときに、等伯の生涯のおおよそのところは勉強したんだけど、何しろ、一緒に戦国の世を生きたかのような、登場人物の息遣いや苦悩が伝わってくるような筆致で書いてあるので、「ああー、こんなところで大金を使ってバカバカ~」とか、ヤキモキしながら一気に読んでしまったなぁ。

作者の安部龍太郎さんの作品を読むのは初めて。(なんとなく、安倍と橋本を足して二で割ったような名前で、ちょっとだけ抵抗があった(-_-;) )

福岡県の久留米高専を卒業後、東京の大田区役所の職員を経て、1990年に『血の日本史』でデビュー。2005年『天馬、翔ける』で、中山義秀文学賞を受賞した。代表作は『信長燃ゆ』。
坂口安吾、太宰治、織田作之助を読みふけり、作家を目指して仕事をやめ、29歳から4年間小説を書くことだけに没頭したんだという。その間は妻の収入と兄弟からの借金で生活費をまかなったとか。こちらも一途な人なんである。
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by sustena | 2013-09-17 19:46 | 読んだ本のこと | Comments(2)
Commented by iwamoto at 2013-09-17 21:50 x
ほな、「等伯」のことはよろしゅうに。
なんかあったときには教えてくだされ。
Commented by sustena at 2013-09-21 19:23
七尾の美術館のホームページがわかりやすいと思います。


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