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2013年 02月 16日

国立劇場小劇場「2月文楽公演 第2部」

国立劇場小劇場「2月文楽公演 第2部」_c0155474_22292716.jpg先日久しぶりに、文楽に出かけた。

第2部の演し物は「小鍛冶」と「曲輪文章(文と章が一文字になっている) 吉田屋の段」「関取千両幟 猪名川内より相撲場の段」。2月は3部まであってどれに行くか迷ったのだが、曲輪文章は以前歌舞伎で仁左衛門と藤十郎が演じたのを見たことがあって(ちなみに、歌舞伎座の5月の杮落とし興行では仁左衛門と玉三郎という組み合わせ)、文楽とどう違うか興味があったこと、勘十郎と簑助が出ることなどから第2部に決めたのである。

最初の小鍛治は能の演目。刀匠として名高い三條小鍛冶宗近は、勅命により剣を打つよう命じられるが、自分と同じ技量をもった相鎚を打つ者がいないから無理~と言うんだけど聞き入れられない。困り果てて稲荷明神に祈りを捧げると老翁があらわれ、翁の言う通りに祭壇をつくって祈ると、稲荷明神が相槌を打ってくれ、めでたく銘剣が完成してめでたしめでたし。剣をとんてんかんてん打つと剣が赤くなるところなど芸コマ~。

曲輪文章は勘十郎の扇屋夕霧が美しいッ。吉田玉女の伊左衛門が寝たふりをしたり、炬燵をもってウロウロするのにあわせてのクドキの場面など息もぴったりであります。嶋大夫のねとつくようなしゃがれた声が最初は違和感があったんだけど、次第に廓の世界にどっぷり。

最後の関取千両幟は、なんといっても簑助がすばらしい。同じように遣っていて、どうしてあんなにも違うのか、人形に命がふきこまれて、目が吸いよせられてしまう。
もっとも、猪名川の女房おとわが、勝ちを譲ってやるつもりの夫の心を思いながら髪を整えてやる場面のバックの胡弓がうるさかったのはちょっとなー。
そのあとの、取り組み前の櫓太鼓の場面では、藤蔵、清志郎の三味線による曲弾きが楽しい。バチを三味線の上にのせたり放り投げたり、逆さにして弾いたり。ヤンヤの喝采。

この日は6列目のセンターだったので、曲弾きが見やすくてよかった~。2月は演目が多いせいということもあるのか、大夫が全体にいまいちだったような気がする。休演した源大夫のかわりの呂勢大夫はけっこう頑張ってたとは思うけど。住大夫が聴けないのはやっぱり寂しいのだった。
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近くの公園ではようやく梅が咲き始めた。
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これってタコみたいじゃない?
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by sustena | 2013-02-16 22:22 | Theatre/Cinema | Comments(0)


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