2013年 01月 26日

坂口恭平「新政府展」

c0155474_11492017.jpgワタリウム美術館で坂口恭平の「新政府展」をやっていたので、息子と観に行く。

坂口恭平は早稲田の建築学科3年のときに隅田川の"鈴木さん"という路上生活者と出会い、その生き方や発想に衝撃を受けて以来、路上生活者をインタビューし、彼らの「家」を写真に撮りそれを卒論にまとめ、のちにリトルモアから『東京0円生活』として出版され大きな反響を呼ぶのだが、3.11で、国民を守れない政府なんて政府じゃないと、『独立国家のつくりかた』を著し、『新政府』の総理大臣に就任しさまざまな活動を行っている。また自分の携帯電話の番号をHP やメディアで公開。「いのちの電話」として死にたいとかかってくる電話に応対しているという。

今回の展覧会では、これまでに描いたドローイングや写真を公開するとともに、『新政府』の構想と活動を紹介している。

不動産だとお金がかかるなら、車輪をくっつけてどこにでも移動できる可動産にしちゃえばいいとつくった「モバイルハウス」、彼が起きながら見る夢のスケッチ、これまで読んだ本の空間を描いた江絵、自分の妄想の中の都市を二次元の世界に映し込んだ「Dig-Ital」シリーズでは、あちこちに、バベルの塔をさかさまにしたような建造物が上へ上へとのび、その空間をすべて埋めつくすように緻密な線を描き込んでいく筆力に驚愕してしまった。

ところで、展示を見ている最中に、突然本人があわらわてこんなチラシを配りながら、2時から落語をやるという。
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出かけてみるといま美術館裏で建築中の0円ハウスで、2000軒も広がる0円ハウスの風景と、いろんな大臣と一緒に視察中の恭平君が、突然目覚めながら見る夢の世界に入り込んで、地上から2・3kmの高さの虹にぶら下がって、どうやって降りたらいいか、下でみんなが騒いでいるうちに、いつの間かそれが虹の雲梯になり・・・という、妄想をぐるぐるまわってるような話をしてるのだった。ひょっとして鬱と躁の境目にいたんじゃないだろーか・・・。

なにはともあれ、実に魅力的なひとではありました。
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by sustena | 2013-01-26 11:50 | Art/Museum | Comments(0)


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