2012年 08月 29日

トマス・サラセーノ「クラウド・シティ」

c0155474_2317115.jpg銀座メゾンエルメス8階で、トマス・サラセーノの展覧会「クラウド・シティ」をやっている。

トマス・サラセーノの名前は初めて聞いたのだが、毎朝銀座の地下鉄の通路を通るたびにこの個展のポスターが目に入って、ずっと気になっていた。

1973年、アルゼンチンに生まれ、現在はフランクフルトを拠点に活動し、サステナビリティに興味をもち、バックミンスター・フラーの系譜のアーティスト。

「クラウド・シティ」のクラウドは、crowdではなく、cloud。雲のように浮ぶ都市のこと。フラーは、1,000人の住人を載せた直径1.5マイルの球体が、太陽であたためられて宙を浮かび移動する「クラウド No.6」を構想した。イギリスの建築家グループ・アーキグラムは旅する空中都市を、オーストリアのヨナ・フリードマンは、ピロティの上に広がる「空中都市」を、磯崎新もかつてメタボリズム運動が活発だったころ「空中都市」を提案した。いずれも1960年代前後、近現代の終焉の予感に満ちながら未来都市を構想するなかで、夢想された。

今回のサラセーノのアートも、五角形のサッカーボールみたいなモデュールが天井と床面の石にアクリルワイヤーで結びつけられていて微妙なバランスを保ちながら宙にとまっているような作品で、その浮遊感覚になんとなく胸がきゅんとなっちゃったよ。。

もう片方の空間では、巨大な黒いゴミ袋が空間いっぱいにふくらんでいた。これはサラセーノが提案する太陽光エネルギーだけで飛ぶ気球「ソーラー・バルーン」のデモ品。四つんばいになって中に入ると、同じゴミ袋状の素材で気球をつくり、実際に空に浮かんだメイキングビデオが流れていた。楽しい♪

トマス・サレセーノの同名のこれよりもずっと規模の大きい展覧会が、ニューヨークのメトロポリタン美術館で開催中とのこと。
http://www.metmuseum.org/saraceno
c0155474_23174429.jpg


by sustena | 2012-08-29 22:12 | Art/Museum | Comments(0)


<< 井上ひさし「芭蕉通夜舟」      佐野 久里子写真展「moiré... >>