2012年 08月 19日
先日、シアターコクーンで、松尾スズキ作・演出の「ふくすけ」を見る。 ひたすらにパワフルだったー。 オウム事件も前の1991年に“悪人会議”プロデュースとしてスズナリかどこかで初演。その後98年に“日本総合悲劇協会”公演として再演された作品で、薬害によって奇形児になったフクスケをめぐって、風俗産業や新興宗教やテロ、DVなどがごった煮になった、かなーりアブナイ内容。 話は、吃音で、昔いじめられっこだった冴えない中年男、エスダヒデイチ(古田新太)は、赤子を死産して以来精神のバランスを崩して、ヤケににおいに敏感になり告訴魔となったあと、忽然と失踪してしまった妻マス(大竹しのぶ)を探しに上京する。そこでホテトル嬢のフタバ(多部未華子)に会い、彼女の元恋人でルポライターのタムラタモツ(皆川猿時)の助けを借り、歌舞伎町で都知事選に立候補したマスを発見する。 マスは歌舞伎町でのしつつあるコズマ三姉妹(小松和重、江本純子、宍戸美和公 不発弾を集めるのが趣味)と手を組んで、輪廻転生プレイで大ブレイクしてたのだ。 一方、薬剤被害で奇形児として生まれて、製薬会社の御曹司ミスミミツヒコ(松尾スズキ)によって監禁されていたフクスケ(阿部サダヲ)は、精神病院に入院してくるが、そこで警備員として働くコオロギ(オクイシュージ)の手引きで脱出、コオロギの盲目の妻サカエ(平岩紙)とともに新興宗教を始めることになる。 やがてこの新興宗教はコズマ3姉妹を敵として宣戦布告する。 一方、タムラタモツはエスダヒデイチの故郷を取材するうち、マスの秘密をかぎあてる・・・。 こんなふうにストーリーを書くと、意外と整然としてるみたいだけど、前半はいったいこれは何が始まったの?というなかに突き落とされる感じ、次第に芝居の構造が頭に入ってきて、ふむむそーだったのかと、展開に目が離せなくなっていく。 大竹しのぶのからだのキレがいいなぁ。 松尾スズキは相変わらず登場するだけで、ふしぎな脱力感イッパイの動きで笑いがまきおこる。 小松和重の女装が不気味ににあってました。 エスダヒデイチ 古田新太 フクスケ(スガマナツオ)阿部サダヲ フタバ 多部未華子 タムラタモツ 皆川猿時 コズマエツ 小松和重 コズマヒスミ 江本純子 コズマミツ 宍戸美和公 スゲヤマ 村杉蝉之介 サカエ 平岩紙 レイジ 少路勇介 コオロギ オクイシュージ ミスミミツヒコ 松尾スズキ エスダマス 大竹しのぶ コギャル 青山祥子、若いポリス 赤池忠訓、アナウンサー 井内ミワク、年をとったポリス 井澤崇行、工員 井上尚、刑事 井本洋平、ポリスの妻 延増静美、信者 菅井菜穂、看護婦 鈴真紀史、影村 竹口龍茶、チカ 中尾ちひろ、ミッチィ 羽鳥名美子、団長 町田水城、セムシ男 矢本悠馬、奇形児 植浦菜保子
by sustena
| 2012-08-19 10:29
| Theatre/Cinema
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