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2012年 07月 15日

原田マハ『楽園のカンヴァス』

c0155474_23291630.jpg原田マハ『楽園のカンヴァス』(2012年1月20日刊 新潮社)を読む。第147回直木賞ノミネート作のひとつなんだそうだ。

マハという名前を目にすると、誰だってゴヤの裸のマハ・着衣のマハを思い浮かべるだろう。それもそのはず、作者の原田マハさんは、1962年生まれ。関西学院大学文学部日本文学科と早稲田大学第二文学部美術史科卒業後、マリムラ美術館、伊藤忠商事、森ビル森美術館設立準備室に勤務し、森ビル在籍時、MOMAニューヨーク近代美術館に派遣され同館に勤務。その後フリーのキュレーターを経て作家となった人という。

この作品でも原田さんの経歴が存分に活かされている。

大原美術館で監視員として働く早川織絵は、かつてソルボンヌ大学を卒業後26歳で博士号を取得して、ルソーに関する画期的な論文を次々に発表して注目を浴びていた研究者。ある日、彼女が交渉人となるならば、日本でルソー展を開催する際に、MoMA所蔵の「夢」の貸し出しを検討するという申し出がMoMAからあったと、新聞社の文化事業部部長が訪ねてくる。

実は織江は、ニューヨーク近代美術館のチーフキュレーター、当時は一介の学芸員だったとティム・ブラウンと、17年前、ルソーの「夢」と瓜二つの作品をめぐって真贋鑑定の大勝負をしたのである。

その作品の持ち主は、伝説のコレクターである大富豪。真贋判定にあたっては、ルソーの生涯を綴った謎の古書を1日一章ずつ読み、7日後に結論を出す。説得力のある講評を展開した者にその絵の取り扱い権利を譲り渡すというのだ。どうやら、ルソーの傑作とピカソとが関係しているらしい。サザビーやインターポールもその絵の秘密をめぐってティムに近寄ってくる・・・。果たして勝負の行方は?

という美術サスペンスなのであった。

ルソーの生涯を綴った古文書のストーリーはいささかチープではあるんだけど、ルソーについてあまり知らなかったのでそれなりに楽しく読める。ただ、伏線がいまいち雑だったり、構成が中途半端だったりする難も。人物像ももうちょっと深みがあるといいんだけどね。

でもつるつると読めます。
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by sustena | 2012-07-15 23:57 | 読んだ本のこと | Comments(4)
Commented by Cakeater at 2012-07-16 23:27 x
つるつる読める
ってとこがいいですねえ。
ま、ミステリなら、人物が書けてなくてもプロットが傷だらけでも、ゆるされます。lolololol
謎が面白ければいい。謎がだめでもオカズが楽しければそれでもいい。LOLOLOL
つるつる読める・・・うん、夏向きでおもしろそうですねえ。
Commented by sirokabu2011 at 2012-07-17 17:35
最近本を読んでません、とてもつるつるとは神業に近い気が(汗)白い綺麗な花ですね~何でしょう(^^ゞ
Commented by sustena at 2012-07-17 22:16
Cakeaterさん、やはり傷だらけのためか、直木賞は逃しましたが、ルソーの絵を思い浮かべながら、会社までの往復2回で読めちゃいました
Commented by sustena at 2012-07-17 22:17
sirokabuさん、クチナシの花です。とっても香りがよくて好き。でも白くて、なかなかちゃんと写せません(;_;) きれいに撮れたと思ったら虫がいっぱいついていたり(;_;)


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