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2012年 05月 24日

藤田洋三『世間遺産放浪記 俗世間篇』

c0155474_2216769.jpg拙ブログにたびたびコメントをくださるesikoさんの写真に出てくる土蔵やトタンに心惹かれる人や、藤森照信や赤瀬川原平らの路上探検に関心のある人なら、気に入ること請け合いの写真集が、藤田洋三さんの『世間遺産放浪記 俗世間篇』(石風社 2011年12月30日発行 A5判変型368ページオールカラー)である。

作者の藤田洋三さんは、1950年大分県生まれの写真家で、全国の土壁、石灰窯、藁塚の撮影と取材をライフワークとして続けている人。

取材の過程で見つけた日本各地の決して有名ではないけれどその地で地道な仕事を続けた、鏝絵アルチザンたちの魂のこもった痕跡、アヴンギャルドならぬ左官ギャルドな手技の数々、キッチュな壁etcを写真におさめ、ユニークなタイトルをつけて(たとえばミルフィーユな壁、そろばんドック、刺青天井、泥のバームクーヘン)、軽妙な解説とともに紹介しているのだ。とにかく楽しい遺産たち。

その数306遺産! しかもこの本は続編であるからして、第一弾がある。こちらは247遺産!

1 失われた土木を求めて
2 そこに壁があるから
3 それは「アート」ではない
4 上を向いて歩こう
5 世界は粉でできている
6 小屋はスロー風土。 
7 アルチザン・デコの窓辺 
8 炎と土のモダニズム 
9 われら世間遺産探偵団 

こんな風景がどんどん日本のあちこちから消えて、無味乾燥な、のっぺりした家だらけになっちゃうのは悲しい。この本に共感したひとたちで、世間遺産保存運動をしなくっちゃ。

藤田さんの著書はこのほか、書『近代建築史・ゲニウス・ロキ』『消え行く左官職人の技・鏝絵』、『小屋の力』『鏝絵放浪記』『藁塚放浪記』『世間遺産放浪記』

写真は、本日新橋駅近辺で収集。
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by sustena | 2012-05-24 22:16 | 読んだ本のこと | Comments(10)
Commented at 2012-05-25 06:19
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by jmiin at 2012-05-25 13:00
私、泳いでます。

でも、食っちゃうんですよね。
考えてみれば残酷です、人間は^^;
Commented by higphotos at 2012-05-25 18:30
イカが良いですね。
シャキっと威勢がよいです。

泳ぐといえば、小僧さんは水泳教室に通っています。
なかなかの頑張りで冬でも行きたくないと言ってことは一度もなし。
といっても選手になる程ではなくて、普通に泳げればそれで満足です。
Commented by esiko1837 at 2012-05-25 19:58
解説がユーモラスなようで、心惹かれます。
世界遺産って実際に行って見るとなるとエライ労力が必要ですが
こういう写真集だと一気に楽しめていいですね。
でもこれで見たら、自分の目で見たくなったりして。
Commented by Lucian at 2012-05-25 20:31 x
路上観察の建造物編ですね。
なまこ壁はそれ自体に馴染みが薄いこともあり、新鮮に感じました。
Commented by sustena at 2012-05-26 01:09
Pくん、情報をありがとうございます!BLDは近いからすぐ行けるんですけど、来週から取材週で、逃さないようにしなくては。
Commented by sustena at 2012-05-26 01:10
jmiinさん、ここで「私」を入れたところがエライ!って思いました。
Commented by sustena at 2012-05-26 01:11
higphotosさん、この絵がのびのびしてていいですよね。で、イカと一緒に沖縄で泳ぎたくなりますが、私はほとんど25メートルを沈みそうになりながらかろうじて自己流でたどり着くことしかできないので悲しい。小僧さんはどんどん行動範囲も広がって、スポーツも大得意になりますね。
Commented by sustena at 2012-05-26 01:12
esikoさん、実にスルドイです。私は実際に自分の目で見たくってたまりませんでした。
Commented by sustena at 2012-05-26 01:14
Lucianさん、ほんとによくもまぁこれだけ!と感心してしまいました。ただヘンテコなものを集めたというのではなく、独特な味わいがあって、たしかに「遺産」と呼ぶにふさわしいものばかりなんです。


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