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2012年 04月 24日

ケイト・モートン『忘れられた花園 上・下』

c0155474_16224427.jpg大阪までの行き帰りと、京都までの往復で夢中になって読んだのが、ケイト・モートン著『忘れられた花園 上・下』(THE FORGOTTEN GARDEN 青木純子/訳 2011/02/25 東京創元社)である。いつもはコテッと寝ちゃうのに、むさぼるように読んだなぁ。

オールコットの『秘密の花園』をつい思い浮かべるタイトルのこの本、道具立てからわくわくしちゃうよ。

1913年オーストラリアの港に着いたロンドンからの船に、小さなトランクとともにたった一人取り残されていた少女。トランクの中には、おとぎ話の本が1冊。
成人してその事実を知ったネルは、過去の虜となってしまう。
時は移り2005年、祖母ネルを看取ったカサンドラは、孤独なネルが自分にコーンウォールにあるコテージを遺してくれたことを知る。それは1975年にネルが購入したものだった。そのコテージを一目見るためにイギリスに渡ったカサンドラは、コテージの手入れを進めるうちに、蔓植物に埋もれ忘れさられた庭園を見つける。ネルとはいったい誰だったのか、ネルが一人船に取り残された秘密とは?

ネルの母の子ども時代、ネルが自分がそれまで育った家の娘ではないと知った頃、コーンウォールでルーツ探しをするネル、そしてネルから相続したコテージに赴くカサンドラと、複数の年代が行き来し、幾重にも重なり合いストーリーが奏でられる。ネルの母の少女時代は、まるでディケンズみたい。
その合間に、お話のおばさまの作ったおとぎ話が物語られ、弦楽四重奏を聴くよう。

ゴシックロマンスと、グリムなどの童話とファンタジーと、ミステリをカクテルにしたような味わいで、読み進めたら止まらないのでありました。

超おすすめ。
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by sustena | 2012-04-24 22:35 | 読んだ本のこと | Comments(0)


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