2011年 12月 23日

「メタボリズムの未来都市展」

六本木の森美術館で開催中の「メタボリズムの未来都市展」を息子と見に行く。

「メタボリズム」とは、「新陳代謝」という意味で、1960年代に、丹下健三に強い影響を受けた黒川紀章や、菊竹清訓、槙文彦、磯崎新、大高正人、建築評論家の川添登らが、生物のように環境に適応して増殖し、変化していく建築や都市を構想したもので、東京湾上を横断する海上都市「東京計画1960」や、磯崎新の「空中都市-渋谷計画/新宿計画」、着脱可能なカプセルを組み合わせた黒川紀章の「中銀カプセルタワービル」など、生物のようといっても、衰えを知らぬ、ぐんぐん伸びゆくイメージが強烈で、いかにも高度成長時代の技術を信じていた時代の構想ではあるんだけど、CGが迫力で、予想以上のおもしろさだった。

会場は4つのコーナーとラウンジから構成されていて

セクション1は「メタボリズムの誕生」。都市デザインの原点となった戦災復興計画「広島ピースセンター」と世界デザイン博、1960年に発表された「METABOLISM──都市への提案」のマニフェスト。

セクション2は「メタボリズムの時代」。「東京計画1960」をはじめ、メタボリズムを代表する都市の構想が並ぶ。このコーナーが最高♪

セクション3は「空間から環境へ」。メタボリズムが建築だけでなく、アートやデザイン、環境ともかかわっていたことを示すコーナーで、松屋での「空間から環境へ」の展覧会(高松次郎のパースの効いたテーブルセットなどが印象的)、そしてメタボリズムの中心人物たちが活躍した大阪万博の紹介。

セクション4は「グローバル・メタボリズム」。丹下健三によるマケドニアの首都の震災復興計画や、槙文彦の「リパブリック・ポリテクニック」など世界の建築にどのようにメタボリズムが寄与したのか、しているのかを示したもの。

そして、メタボリズム・ラウンジでは,東日本大震災で建築家たちがどんな提案をしているかや、この展覧会で開催されたシンポジウムの映像、関連図書がズラッと並んで、こういうものをじっくり見ていたら半日以上かかっちゃうよねぇ・・ということで、ここは被災地にタワーをというプレゼンテーションをチラッと見ただけ。

いまの建築家でも平田晃久など生物の動きや増殖をイメージした建築をつくっているけれども、1960年代の壮大さは、実に暴力的な能天気さだよー。

そうそう、丹下健三の代々木体育館や東京カテドラルの施工風景の映像があって、施工のたいへんさ、でもそれをエイッと実現しちゃう技術力は、いやはや、ほーんと感動しちゃった。

会場の外に中銀カプセルタワービルの一つのカプセルが置かれていた。中に入れないのは残念だったなぁ。
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by sustena | 2011-12-23 22:24 | Art/Museum | Comments(2)
Commented by iwamoto at 2011-12-24 18:40 x
090721に「メタボでリストラ」という記事を書きましたが、傑作と言われております(笑)
それはともかく、この言葉は子供の頃から聞いているので、デブをメタボとか言うのおかしく感じます。
自らの身体を代謝させて再構築しようぜ、くらいの軽い話です。
Commented by sustena at 2011-12-27 01:16
iwamotoさんは創造するにメタボとはまったく無縁の体型だと思うんですよー。文章と写真から生活スタイルを想像するにそうに決まってる。ほんとに、メタボがすっかりヘンテコな意味で流通してるのはかわいそうな感じ。


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