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2011年 02月 25日

中村好文『住宅巡礼・ふたたび』

中村好文『住宅巡礼・ふたたび』_c0155474_22541421.jpg中村 好文さんの『住宅巡礼・ふたたび』(筑摩書房・2010年12月刊)を読む。1995年の夏から7年かけてまわった20世紀を代表する世界の住宅をめぐる旅を綴ったのが、『住宅巡礼』と『続・住宅巡礼』であるが、長らく絶版になっていた『続・住宅巡礼』の一部を差し替えて再販したのがこの本。
B5判 191pで、著者のスケッチや写真がいっぱい入っていて、写真と見くらべながら間取り図をみているだけでも楽しい。

取り上げられているのは、次の7つ。
安藤忠雄の「住吉の長屋」―日本/大阪 一九七六年
チャールズ・イームズ+レイ・イームズの「イームズ夫妻の家」―アメリカ/ロスアンジェルス 一九四九年
ハンナ・ケアホルム+ポール・ケアホルムの「ケアホルム自邸」―デンマーク/コペンハーゲン 一九六三年
ピエール・シャロウの「ダルザス邸」―フランス/パリ 一九三一年
ルイス・バラガンの「バラガン自邸」―メキシコ/メキシコ・シティ 一九四七年
チャールズ・ムーアと仲間達の「シーランチ」―アメリカ/カリフォルニア州 一九六四年
アンジェロ・マンジャロッティ+ブルーノ・モラスッティの「カーサ・グランデ」―イタリア/サンマルティーノ・ディ・カストロッツァ 一九五八年
フィリップ・ジョンソンの「ガラスの家」―アメリカ/コネティカット 一九四九~一九九五年

普請道楽だったフィリップ・ジョンソンが自邸の敷地内につくり続けてきた9棟の建築作品がじっくり取り上げられていて、中村さんの語り口に、うんうんとうなずきながら読んだ。

「建築を学ぶ唯一の方法は、何をおいてもそこに出掛けていってそれを視ることだ」。然り。行ってみたいなぁ・・・・。
中村好文『住宅巡礼・ふたたび』_c0155474_10275537.jpg

中村好文『住宅巡礼・ふたたび』_c0155474_10281889.jpg

D7000+35mmF1.8

by sustena | 2011-02-25 22:54 | 読んだ本のこと | Comments(2)
Commented by Lucian at 2011-02-27 17:21 x
欧米では日本のように何十年か経つと建て替えをするのではなく、数年毎に屋根を葺き替えたりペンキを塗り替えたりなどのリフォームをして資産価値を維持します。
その経費を貯金代わりにして、売却した時に回収するのです。
ローンが終わる頃には資産価値がなくなっている日本とは正反対です。
そのアメリカでも70年間上がり続けてきた住宅価格が、サブプライムローン債券の破綻をきっかけに下がり続けているので、これまでの価値観が今後も通用するかどうか不明です。
あながち日本式が良くないとはいえないかもです。


Commented by sustena at 2011-02-27 23:53
Lucianさん、高度成長以後にドコドコと建てられたビルやアパートの行方が私は気になります。ビルは、都心のいい場所であれば、 サッサと建て替えられていますが、そうじゃないところで、塩分たっぷりのコンクリなどを使っていたらと思うと、おそろしーです。


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