2010年 09月 03日
3週間ぐらい前に、世田谷パブリックシアターで、トム・ストッパード:作、栗山民也:演出の「ロックンロール」を観た。(もうほとんど忘れちゃった) 「コースト・オブ・ユートピア」で、共産主義革命をめざし、挫折した青春群像を描いたトム・ストッパードが、チェコのプラハの春と、ロックを愛したチェコ人の若者、ケンブリッジという安全地帯で、マルクス主義を唱える教授とその妻・娘の四半世紀を描いたもの。 (残念ながらロックミュージカルではないのである。) ケンブリッジ大学の教授マックス・モローに市村正親、彼の教え子であり、時代に翻弄され生きるチェコ人ヤンに武田真治、モロー教授の妻のエレナと、元フラワーチルドレンでヤンに恋心を抱くエズミの二役を秋山菜津子が演じる。 プラハの春と、それに続くフサーク政権による反体制勢力の弾圧、1990年の「ビロード革命」などの歴史的背景を知らないと、ちょっとつらい。 一幕めのめまぐるしい展開より、二幕め、ベルリンの壁が崩壊した翌年にチェコでも共産党政府が倒れて民主化されたあと、マックスの家で行われたランチで、マックスがもう年寄ってしまい、どこの家でもありそうな一悶着が持ち上がるシーンが一番共感できるのだった。 結局世界を変えたのは、ロックに象徴される自由を求めたたましいだったんだろうか。BGMに流れるロックが、懐かしかったよ。 [出演] 市村正親/秋山菜津子/武田真治/前田亜季/上山竜司/西川浩幸/月船さらら/森尾舞/檀臣幸/山内圭哉/黒谷友香 写真は資生堂のショーウィンドウ。 GRDIII
by sustena
| 2010-09-03 21:16
| Theatre/Cinema
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