2010年 05月 16日

古屋誠一展&ジャンルー・シーフ写真展

東京都写真美術館で、2つの写真展を見た。
ひとつは、古屋誠一さんの「メモワール『愛の復讐、共に離れて…』」、もうひとつが、ジャンルー・シーフ写真展「UNSEEN & Best works」。メモワールが5月15日からで、シーフ展が16日までだったので、一度に見たんだけど、これがまぁ味わいがまったく違う。
c0155474_22555927.jpg

古屋誠一 メモワール. 「愛の復讐、共に離れて…」は、自殺した妻クリスティーネのポートレート「メモワール」を中心に、国境地帯やベルリンの壁、動物の死の場面など、古屋さんがオーストリアのグラーツやその周辺の国や地域で撮った写真を「光明」「円環」「境界」「グラビテーション」「クリスティーネ」「エピファニー」「記憶の復讐」の7つのゾーンに分けて展示したもの。
1枚目は妻の戒名の入った写真が登場する。「菊蕊芳香大師」。古屋さんがクリスティーネと会ったのは1978年。その7年後に彼女は古屋との一人息子を残して、自殺してしまう。精神を病み、飛び下り自殺をしたのだという。以来、生前のポートレートを編みながら、喪失感を抱え、時間の蝶番がはずれてしまった感じを抱えながら撮影を続ける。なので、カラー写真であっても、重く暗く、過去と現在を行き来しているような写真が並ぶ。
クリスティーネの顔に影がかかったポートレート、撮影者を爪ながらも、自分の内へ内へと入り込んでいくような表情に、胸をしめつけられるような気がする。退院して、ベニスを旅するのだが、そのフィルムの1本の上に、東ベルリンで撮った写真がかぶさってしまう。そのベタ焼きも展示されていて、ふたつに引き裂かれると同時に、境界をさまよう精神が浮かびあだってくるようだった。グラーツ,1992のコスモスの写真が天上の花のようだった。

一方のジャンルー・シーフの写真はめちゃくちゃスタイリッシュ。プリントもすこぶるつきで美しい。タメ息~であった。
c0155474_22562796.jpg
c0155474_22561665.jpg


by sustena | 2010-05-16 23:20 | Art/Museum | Comments(3)
Commented by higphotos at 2010-05-18 12:39
写りこんでますねぇ。気持ちの良い空です。
これはGRでしょうか。
描写はGRっぽいですけど、空の色はなんとなく違うような。。。なんだろう
Commented by Lucian at 2010-05-18 21:48 x
水色の空とくればニコンですね。
広角っぽいのでレンズはタムロンでしょうか。
カラスコ20も広角でしたね。
Commented by sustena at 2010-05-18 22:28
このときはGRを持っていかなかったので、D40なんです。なので、Lucianさんが正解で、たしかタムロン。ひょっとして35mmだったかも・・。


<< 片岡義男『名残りの東京』      戦争ホーキ展 >>