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2010年 01月 21日

新春浅草歌舞伎

新春浅草歌舞伎_c0155474_0254530.jpg先日、新春浅草歌舞伎をみてきた。
私の大好きな勘太郎と亀治郎をはじめ、若手が出る。演目は奥州安達原の袖萩祭文と、楽しい舞踊の悪太郎である。

袖萩祭文はチョーややこしい話だけど、挨拶に立った亀治郎が実に上手にあらすじを紹介してくれたし、文楽でも見たことがあったので、筋を必死に追わなくてもすすっと頭に入ったのはラッキー♪ 

盲目になって、瞽女に零落した袖萩が、環宮がさらわれた責任を取って切腹することになる父親の平直方のもとにかけつけるが、会うことがかなわず、結局二人とも自害する。公家に化けていた袖萩の夫の安倍貞任、安倍宗任の兄弟もその屋敷で居合わせ、八幡太郎義家を討とうとするが、この場はおさめて、戦場で戦おうと、いつものお約束のミエをきって幕。

袖萩が雪のなか、祭文を語って許しを乞う泣かせの場面(けなげな子役がかわいい)、自害しちゃったなぁと思っていると、別の部屋からジャーンと桂中納言になってあらわれるところ、義家に正体を見破られて、おっとりした貴族から、荒っぽい武士になるところなど、早変わりが見どころ。勘太郎の袖萩の情趣はあと一歩固さが残った感があったけれど、素直でいちずな感じがよく出ていたし、貞任になってからが実に凛々しくて、ほれぼれしちゃう。愛之助サンも、真っ黒ずんぐりの宗任でビックリ。
でも七之助の義家は、軽すぎ。男女蔵の直方もゼーンゼン重みがなくて、ちょっと寂しいぞー。

亀治郎の悪太郎の身のこなしはいつもながら実に軽やかで踊りも絶品。とくにヨッパーの巧さときたら!!亀鶴のとぼけた味もよかったな。


お年玉〈年始ご挨拶〉  市川亀治郎

一、奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)  袖萩祭文          
袖萩/安倍貞任  中村勘太郎
八幡太郎義家  中村七之助
平傔仗直方  市川男女蔵
安倍宗任  片岡愛之助

二、猿翁十種の内 悪太郎(あくたろう)             
悪太郎  市川亀治郎              
智蓮坊  中村亀鶴
太郎冠者  市川男女蔵
安木松之丞  片岡愛之助
新春浅草歌舞伎_c0155474_2341587.jpg


by sustena | 2010-01-21 23:41 | Theatre/Cinema | Comments(6)
Commented by esiko1837 at 2010-01-22 07:07
恥ずかしながら、歌舞伎は一度も見たことがありません。
ですが、サステナさんの記事をよんでいたら見たくなってきました。
たまの休刊日に娘の所に行ってもせわしなく帰ってくるので、またまた「廃業したら・・・」と思っています。
Commented by satsuki-ami at 2010-01-22 17:34
いいですね~、歌舞伎。
2回ほど(だったと思います)、歌舞伎座では観たことがありますが浅草ではありません。
どちらかと言うと若手が出ると言う印象があるんですが・・・。
勘太郎も亀治郎も、たぶん観たことはないですね。久しぶりに観たくなりました。
昨年、勧進帳を地元静岡で観劇できたんですが(幸四郎と染五郎の親子競演)、
すごく楽しかったんですが、やっぱり歌舞伎座や浅草行ってみた~いなんて思ってます。
Commented by nuts-co at 2010-01-22 22:20 x
私も亀治郎ファンですが、なんと、わりと本気で、亀治郎さんと気の合う友だちになれそうな気がするんですよねえ。いい気なもんですけども。会ってご飯でも食べてみたいなあ(ま、夢想するだけなら、自由だからさ)
Commented by sustena at 2010-01-23 12:50
esikoさん、歌舞伎はもし生で見るのなら、初めての場合は特に、絶対にいい席で見た方がいいです。同じ一等席でも、5列目ぐらいの花道よりのにも中央で見るのと、全体がよく見えても後ろの席とではまるで違うので。
Commented by sustena at 2010-01-23 12:52
satsuki-ami さん、浅草は若手なので、けっこう無理がある役も多いのですけど、近しい感じと一生懸命さが伝わってきて、楽しいですよ~。
Commented by sustena at 2010-01-23 12:54
話題豊富なnuts-co さんと亀治郎の会話、想像するだけでわくわくしちゃうな。(昔、マルクスとの対談とか、架空対談をでっちあげた本があったけど、勝手に想像してても楽しいです)。


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