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2009年 06月 26日

石田 紘一展「山襞の村物語 ―北上1963~73―」

c0155474_22521022.jpg銀座Nikonサロンで、石田紘一さんの「山襞の村物語 ―北上1963~73―」を見る。

石田 紘一さんは、1943年北京生まれ。64年に東京写真大学を卒業し、長野重一氏に師事したとのこと。この北上山系の北部に位置する「安家」のことを知ったのは、在学中。当時、ここは「日本のチベット」と呼ばれ、電気はまだ通ってなかったらしい。そこの暮らしにひかれ、移り住んだ石田さん。ここで嫁さんでも・・・と声をかけられ、ようやく、写真を撮っても許されるかなと思ったという。
でも、単に撮るだけでは、作者がもっとも魅せられたくらしが浮かびあがってこない。そこで、日常をあらためて芝居を演じてもらうよう演出して撮ることで、初めて村人たちの絆が、明快にメッセージできるように思ったという意味のことが、会場のメッセージに書かれてあった。

といっても、嘘くさい写真ではない。ウシとともに放尿し、妻の乳房をぐいと握り、仮面をかぶってボーズを撮る。農作業しながら談笑する・・・昔から変わらぬ暮らしと見える。とはいえ、この地域で育ったひとの撮る写真とはどことなく違って見えるのは、先に作者のプロフィールを見てしまったからか。あるいは、毎日のちょっとしたひとコマが、何よりも貴重だと、外の目から発見しているからか。

それにしても・・。この時代のこどもたちの眼のなんと力強いことだろう。青ッ洟をたらしながら、きらきらしてる。見とれてしまった。
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by sustena | 2009-06-26 22:52 | Art/Museum | Comments(8)
Commented at 2009-06-26 23:57
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by satsuki-ami at 2009-06-27 19:03
ステキな写真ですね!かっこいい・・・こんな風な撮り方をしてみたいと思える1枚です。
Commented by Lucian at 2009-06-27 20:55 x
「安家」という市町村名はなく、地域名ですね。日本最大の鍾乳洞「安家洞」があるところです。山奥で道路が未整備だったので電気が通るのが遅れたのでしょう。
Commented by esiko1837 at 2009-06-27 21:01
安家・・・確か、我が岩手の地名だったよなあと思って考えてみたら、有名な安家洞の安家でしたね。
言われる通り1963-1973という頃は、まだまだ日本のチベットと言われても仕方無いところだったのでしょう。
一昨年、その近くまで行ったのですが、盛岡から東に向かっていくと、県南の同じく一関から東に向かっていく道路の両脇の風景とは、明らかに違う雰囲気の風景がひろがっていました。
私が高校時代に、同級生のお兄さんが新任の教師で家庭訪問に行ったら、何もないからとハコベのおひたしを出されたと聞いたことを思い出しました。
この石田さんの写真が撮られた時代とかぶっていますよね。
みんな、生きていくことに必死な時代だったと思います。
石田さんがここでの生活に惹かれたのは、わかるような気がします。

Commented by sustena at 2009-06-27 21:59
Pくん、そんな暗号のようなことを言っても意味プーです。自分で焼けたらおもしろいんだろうなぁと思うけど、先日一緒に飲んだカメラマンも、ついに暗室系の道具類を売りさばいたと言ってました。昔いつも手焼きのプリントを持ってきてくれて、それだけで、十倍もうまく思えたっけなぁ。
Commented by sustena at 2009-06-27 22:00
satsuki-amiさん、ありがとうございます。雰囲気が合う一枚がないかなぁと、昔の写真をごそごそひっぱりだしました。
Commented by sustena at 2009-06-27 22:03
Lucianさん、個展の会場に地図は載っていたんですが、イメージできないでいました。いまは、テレビとインターネットで、それほど大きな差はありませんが、70年前後の雰囲気なのに、10年~20年ぐらい感覚が違うんじゃないかと思いましたが結婚式の写真など自宅ながらもウェディングドレスにモーニング姿で、どんどん変わっていくンだなぁという予感が。
Commented by sustena at 2009-06-27 22:07
esikoさんは土地鑑があるし、この年代というとパーッと思い浮かぶのですね。移り住んですぐ撮り始めるのではなくて、ずっと生活をともにしていないと、見えてこない風景や関係性があるんだなぁと思いました。


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