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2009年 06月 09日

没後80年 岸田劉生-肖像画をこえて-

c0155474_2310383.jpg損保ジャパン東郷青児美術館で『没後80年 岸田劉生-肖像画をこえて-』を見た。

岸田劉生といえば、麗子像である。麗子像というと、私は楳図かずおを連想してしまうのだけれど、奇妙に頭が大きくて平3ぐらいにつぶして偏平にした顔が不思議な笑みを浮かべ、比率からするとやけに小さい手(纏足された手おたい)がじっと何かを指し示している、または花を持っていて、すべすべの幼女の顔というより、どことなく老婆を思わせるような重たい質感の筆致がグロテスクな印象を与えていて、昔は見るたびに、こわいなぁと思っていたものだった。

今回は劉生の自画像と肖像画を約80点集めた特別展。彼はもちろん、風景や静物も描いたのだけれど、やはり人間の顔ほど興味のあるものはない、人間の顔の力感を描きたいと、繰り返し書き続けたのだという。

最初はコッボやセザンヌの影響を受けていたのが、ルーベンスやドイツの肖像画に感化され、次第に中国の寒山図などの水墨画、岩佐又兵衛などを好むようになり、「ヌルリの美」「テロリの美」を表現する、独自の写実の道を歩み始める。

装飾の美・写実の美、想像の美がひとつの画面に渾然となったものを描きたい。それが神秘にも達すると、彼は、厖大にものしたその芸術論の中で記す。

自然を美しいと感じるのは、画家の内なる無形の美が、自然のカタチの中に己を見出すからだ。

劉生は他人の肖像にも自己を見出して、つかれるように肖像を描いた。ちょうど近代日本が自己を追い求めるのとシンクロしていたのかもしれない。
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by sustena | 2009-06-09 23:12 | Art/Museum | Comments(2)
Commented by Lucian at 2009-06-10 17:45 x
自生するマーガレット? マーガレットは自生しないとか…。
ならばフランスギクです。栽培されているなら、シャスタ・デイジーかモクシュンギク(マーガレット)。わからないままでいいかも。
Commented by sustena at 2009-06-11 00:00
ノースポールではないし、雑草っぽい小菊だなぁと思って撮ったんですが、こののびやかな感じが気に入りました。


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