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2009年 04月 19日

井上荒野『切羽へ』

c0155474_072095.jpg井上荒野の『切羽へ』(新潮社 2008年5月刊)を読む。
139回直木賞受賞作。

島の小学校の養護教諭のセイは、画家の夫と幸せな毎日を送っている。ある日、東京から石和という音楽の教師が赴任する。セイは夫を愛していながらも知らず知らずのうちに石和に惹かれてゆく。

本土の男と不倫をしている同僚の教師の月江、小学校のこどもたち、教頭、セイが訪ねては世話をしている頑固な老女のしずかさん、狭い世界に少しずつさざ波が広がっていく。

セイと石和の間に何が起こるわけでもないのだが、胸がしめつけられるような、せつなさがじわーっと広がるお話。

「切羽」とは、トンネル工事などでそれ以上先へは進めない場所とのこと。セイと石和の二人の関係の象徴というべきか。

ゆったりした島の言葉と標準語の使いわけ、島の生活の描写がりありてぃがあって、登場人物がすぐそこにいる感じ。久しぶりに小説を読んだなぁ。
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by sustena | 2009-04-19 00:07 | 読んだ本のこと | Comments(2)
Commented at 2009-04-19 16:27
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by sustena at 2009-04-20 21:19
ひとをいとおしくなる本で、独り身で読むとつらいかも~。


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