いつもココロに?マーク

sustena.exblog.jp
ブログトップ | ログイン
2009年 03月 24日

太田 順一展[父の日記]

c0155474_12162778.jpg銀座Nikonサロンで、「父の日記」と題された太田順一さんの写真展を見る。

太田さんのお父さんが遺した日記。奥さまに先立たれ、68歳で一人暮らしをはじめた頃、昭和63年10月よりつけはじめ、2008年2月87歳でなくなるちょっと前の、2007年11月で終わる。

最初はコクヨのノートに毎日10行前後。2003年からは年度版の日記帳にかわるが、いずれも小さな文字でびっしりと、起床時間、朝・昼・夜の気温、食事の内容や買い物に行ったこと、散歩や体操をした話・・身辺雑記がたんたんと綴られる。

短歌には老人の歌が多いなぁとか、故郷についてとか、あるいは、昭和10年に丁稚奉公に出たときの思い出とか。

毎日、実に几帳面。

それがなくなる2年前に、認知症もあり老人施設に入ってから、急に字が乱れてくる。筆圧も弱くなる。
今では何日何時かもわからない。自分の字が読めない。情けない。つらい。カン字が書けない・・・といった記述が続く。しまいには殴り書きと、それを鉛筆でめちゃくちゃに消そうとした跡。
そして2007年11月には欄外に朝食と昼食の時間が記されているだけ。

そんな日記を、あるときは見開きで、あるときは、1頁の半分ぐらいを写す。

これは写真展だろうか…? 

でももし写真が太田さんのいうように永遠を写すものだとしたら、まぎれもない写真。
モノクロ47点。 3月31日まで。

写真はNikonサロン近く。GRDII
c0155474_1217401.jpg


by sustena | 2009-03-24 12:19 | Art/Museum | Comments(6)
Commented at 2009-03-24 17:03
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by Lucian at 2009-03-24 17:04 x
こういう渋い物は、GRDⅡに限らずリコーのコンデジによく合う被写体だと思います。
ヨーロッパのゴシック調を彷彿とさせる、独特の色のり感は他社にはないような気がします。去年迷ってGX100の方を買ったけど、GRDⅡも気になってしょうがないです。
Commented by esiko1837 at 2009-03-24 19:12
なんて切ない・・・・・・写真も見ていないのに、胸に迫ってきます。
私の父の晩年を思い出すからです。
綺麗好きで子どもたちにもうるさかった父が、晩年には尊厳はどこへやら、食事中でも平気で洟をかんだりこぼしたり・・・思い出します。
太田さんは偉いですね、こういう写真展をやってしまうんですから。
Commented by sustena at 2009-03-24 23:37
Pくん、説明不足だったのですけれど、この日記がスキャンしたものの出力やコピーでも同じだったろうか、と考えてしまったところがあります。
でも、日記にしたためられた内容などもふまえて、どの部分までをフレームにおさめるか、そして展覧会で並べる順番もきっちり考えられていた構成でした。一番誰もが写真と納得できるのは、日記の束を写したものでしたが。事実を超えた何ものかを写していたように思いました。
Lucianさん、私もこの手の色合いはGRDIIやリコーならではだなーと思います。GX100や200にも惹かれましたか、単焦点が好きでGRDIIに。
esikoさん、日記の中で、漢字の練習をしているんです。悟る、覚る、諭すとか、健康に人一倍気をつかっていらして、ぼけてきている自分が許容できず、それでも、ギリギリまで日記を続けてきたのだと。あれだけ手書き文字をじっくり読んだのは久しぶりでした。
Commented by higphotos at 2009-03-26 18:24
おー、まさにGR-D2ですねぇ。
ケチがついてなお更、大好きになったGR-D2です。
お互いに大切に、そしてイッパイ撮りまくりましょう。
Commented by sustena at 2009-03-26 21:49
デジ一で標準の画角の練習をしようと思うにつけ、28ミリが恋しくて、最近はGRDIIの出番が多いです。お互いに使い倒しましょう!!


<< 古酒で酔っぱー      企画会議 >>